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南紀出雲のカセ釣りが開始!! 超美味魚が連発するスタイルを紹介|マルチ派Kのデータ釣行指南!vol.8
磯釣りではグレがよく釣れる釣り場として注目を集める南紀串本の出雲地区。個人的にグレ釣りでよく通っている谷口渡船がこのたびカセ釣りを開業したということでさっそくチャレンジしてみました。手探り状態ながらも丸々と肥えたハマチ・メイチダイ・スマ(ヒラソウダ)・サゴシなど、超美味な魚が連発したスタイルを紹介いたします!!
(カメラ/文 黒野忠則)
こんにちは!! お久しぶりです、黒野です。
新型コロナウイルスの第3波の襲来が気がかりです。釣りは密になりにくいレジャーですが、マスクの着用やソーシャルディスタンスの確保をはじめとした感染対策を万全して釣りを楽しんでいただきたいと思います。
さて、南紀串本の出雲で磯渡しをされている谷口渡船が10月末にカセ釣りを開業いたしました。この時期に大フィーバーとなる浦見湾の青物釣りはもちろん、谷口渡船オリジナルのポイントである出雲沖にアンカーを入れて釣りをさせてくれます。そのうち出雲沖のポイントで何度か試し釣りしたところ、ようやく傾向がつかめてきましたので紹介したいと思います。
出雲漁港発のカセ釣りの概要
浦見湾でのメジロ釣り以外は沖アミでの釣りがメインとなります。私の場合、撒き餌用の沖アミブロック5つ(15㌔)に加え、オリジナル配合のアミノ酸を振りかけたLLサイズの生沖アミを刺し餌として用意しています(アミノ酸についてはデータをしっかり取ってからまたご紹介したいと思います)。
釣り方は天秤フカセ釣りと完全フカセ釣りの2パターンです。
天秤フカセ釣りでは、沖アミ用の大きめのカゴ(Lサイズ以上)に40号前後のオモリを装着します。仕掛けの長さは3ヒロ程度。ハリ数は3本を基本に、ハマチが多いようなら2本にします。
一方、完全フカセ釣りはフロロ3号の通し仕掛けとし、ロッドキーパーに竿を掛けて釣ります。竿を掛けたのちにポイントの状態に応じて18~40㍍ほどラインを引き出し、ドラグフリーでアタリを待ちます。そして、魚がヒットしてラインが一気に出ていけばドラグを締めて合わせます。
さて、釣行予定の前々日に船頭に連絡を取ると「もしかしたら日曜日は出船するのが厳しいかもしれない」という話がありました。出船不可とならないか不安な気持ちで翌日に出船の確認をすると「沖は無理だけど、浦見やメイチポイントなら行ける」とのこと。それならと、朝イチは浦見湾でマダイを狙い、弁当船がきたタイミングでメイチダイのポイントへ移動する、というプランでいくことにします。
予定していたプランがかわったことから刺し餌に添加するアミノ酸はマダイやメイチダイに特化した配合にチェンジ。また、仕掛けはウイリーなしの3本バリで臨むことにします(浦見湾でウイリーを使うと相当数のハマチが掛かり、すぐにクーラーが満タンになる可能性があります)。
浦見湾では沖アミにブリがヒットすることがあります。そのため道糸は、天秤フカセであれば4号でいいですが、完全フカセであれば6号以上のフロロを使用するのが賢明です(私は7号を使っています。この判断がのちに功を奏します)。
太っちょハマチがいきなり連発!!
11月22日、夜明けごろに出雲漁港を出船。数々のアンカーカセが並ぶ浦見湾にアンカーをおろしてもらい、釣りを開始します。
このアンカーカセポイントの水深は52㍍とあって50㍍前後にマダイがいると思われます。そこで、沖アミを撒いてから完全フカセの仕掛けを投入し、リールから50㍍ほどラインを引き出します。あとは少しずつ糸を引き出しながらアタリを待ちます。
最初にヒットしたのは完全フカセではなく、天秤フカセの竿です。引きからして太っちょハマチでしょう。
晩秋〜初冬の浦見湾のハマチは体高があり、脂がとても乗っていて美味です。味の優劣でいえば、ブリ>太っちょハマチ>ツバス>メジロといった具合です。70㌢前後のメジロはなぜかほっそりとしていることが多く、脂の乗り具合がイマイチです。トロトロの身を味わいたい人には少しもの足りないかもしれません。
4号のハリスであれば枝バリに掛かってもハマチクラスまでは余裕で上げられます。メジロクラス以上が掛かると厳しいですが、太くするとマダイが釣れる確率が格段に下がるのでおすすめしません。
7時半ごろ、払い潮に仕掛けを乗せて流していた完全フカセのラインが一気に走りました。すぐさまファイトを開始したところ、ブリ系ではない引きが伝わります。とはいえ、カツオ類にしては大き過ぎる感じです。
魚体が見えるか見えないかのところで見せたひと暴れをいなすと…。まもなく姿を見せたのは何とサゴシです!! ハリが掛かっている位置をしっかりと確認してから慎重に抜き上げて計測すると、65㌢もあります(鋭い歯に怯えて撮影したため写真がうまく撮れませんでした…。もっとも、自撮り棒を用いる方法では50㌢を超える魚の全体を写すことができません。大きさがいまいち伝わらない点はご了承下さい…)。
とにかく、沖アミでサゴシが釣れたことにびっくりです。沖アミに添加した、小魚が持つアミノ酸の成分がサゴシの食欲を刺激したのかもしれません。
その後、天秤フカセで太っちょハマチがポツポツとヒット(6匹め以降はすべてリリースしました)。さらに天秤フカセにメジロクラスがヒットしましたが、ハリス4号の枝バリに掛かったために取れませんでした。
そうこうしているうちに9時を迎え、磯釣りの弁当を配るための渡船がやってきました。それにカセをくくりつけてもらい、出雲沖のメイチダイポイントに向かいます。
メイチダイも絶好調!! さらに待望もソマも…
出雲沖のポイントはブリやメジロが出る確率が低いため、完全フカセに関しては道糸を7号から3号のフロロのにチェンジします。
まずは完全フカセ竿を払い潮の方にセットし、道糸を18㍍引き出します。メイチダイポイントの水深は35㍍ですが、ソマ(ヒラソウダ)やヤイトガツオ・シマアジといったおいしい魚の回遊に期待して海面から5ヒロ前後に餌を漂わせる寸法です。
一方の天秤フカセでは底を少し切るくらいのタナを攻めていきます。
メイチダイは群れを作る魚ではないため、撒き餌でいかに寄せるかが釣果を上げるキモとなります。…というのがセオリーなのですが、今日はアミノ酸の効果があるのかいきなり連発!! なんと5投連続でメイチダイがヒットしました(笑)。
その後、強烈なアタリでヒットしたのは35㌢クラス。ここのアベレージサイズは25㌢ほどであるため、このサイズは本当に価値があります。ちなみに、メイチダイは35㌢クラスでもすさまじいアタリがでるので気をつけて下さい(笑)。
10匹釣ったところで潮がかわったのか、メイチダイのアタリが不思議と止まりました。そのかわりにナイスなアタリをだし始めたのがオキナヒメジ。37~38㌢が連続でヒットします。
そして見回り船がくる12時の直前に天秤フカセ竿に食い上げのアタリがでました。まもなく上がってきたのは見事な魚体(ムチムチ)のソマです。
「おいしいソマが回っているなら完全フカセの竿も…」ということで、天秤フカセと同じタナを探れるように完全フカセ仕掛けを入れ直します。それから天秤フカセを入れると、すぐにヒット!! さらに、よっちゃん船長が見守ってくれる中、今度は完全フカセの方にヒット!!(笑)。
1人では瞬時に対応できないダブルヒットという状況の中、まずは完全フカセの竿を手にして合わせを入れます。それからドラグフリーにしておき、天秤フカセの竿を手に取ってやり取りをします。やがて上がってきたのはツバス…。コイツにはすぐにお帰りいただき、ドラグフリーにしていた完全フカセの竿を手にしてダメ元で巻いてみます。すると、運よく魚がまだついています。まもなく上がってきたのは狙い通りのムチムチ魚体のソマです。
ソマが釣れるのもアミノ酸の効果でしょうね。メイチダイポイントでは釣れなかったにもかかわらず、10分ほどの短い時合を見事にモノにできました。
この魚を最後に13時に納竿としました。今回のカセ釣りではタナ取りと、釣れているタナの把握が大切だということを再確認できました。
谷口渡船ではカセの新規開業キャンペーンとして年内の期間限定で氷と竿のレンタルが無料となっています。竿やリールを持っていなくてもクーラー、ハリ、ナイフだけあれば、今ブームの浦見湾での青物釣りを楽しむことができます。私のように自分の竿とリールを用いて出雲沖でメイチダイやイサギ・ソマなどのおいしい魚を狙うのもアリです。
ちなみに、船酔いの恐れがある方は1週間前からビタミンB群のサプリメントを摂取したうえで乗船の30分以上前に酔い止めを服用してみて下さい。ビタミンB群を摂取することで酔う確率を大幅に減らすことができます。
みなさんもおいしい魚がたくさん釣れる魅力的な出雲沖でカセ釣りをしてみて下さい。それではBon congé!
釣行メモ
谷口渡船 | |
---|---|
HP | https://izumo-taniguchitosen.com |
電話番号 | 090-5360-9401 ※連絡は20時30分まで。予約の際は「関西のつりの黒野の記事を見た」といっていただくとスムースかと思います。 |
住所 | 和歌山県東牟婁郡串本町出雲219-2 |
出船時刻 | 夜明け〜15時(変更の可能性アリ) |
料金 | ■大人7,000円(女性6,000円) ■中学生以下3,000円 ■弁当600円(飲みものなし) |
餌の販売 | ■沖アミ(3㌔)1,000円(刺し餌取り可能) ■イワシ(15㌔)2,000円(ブリ・メジロ釣りで使用) ■イワシミンチは要相談 |
【黒野忠則プロフィール】
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