大型尾長グレを求めて初遠征。高知・沖ノ島の釣行を紹介|マルチ派Kのデータ釣行指南!vol.5

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今回は元旦〜2日に遠征した高知県宿毛市の沖ノ島での磯釣りを紹介いたします。目当ては大型の尾長グレ。磯釣りに関しては和歌山県以外で竿を出したことがないことから期待感は最高潮です。さあ、目当ての尾長グレは釣れるでしょうか?

(カメラ/文 黒野忠則)

初の磯釣り遠征は高知県沖ノ島に決定!!

12月31日~1月3日に仕事が休みとなり、私の長らくの夢であった高知県南西部の「沖ノ島」か「鵜来島」への遠征の実行を思案しました。というのも、私は和歌山県以外で磯釣りをしたことがなく、今後を考えたときに大型のグレが狙える釣り場で竿を出さないと後悔すると思ったからです。

沖ノ島にしても鵜来島にしても宿毛市の片島港が渡船の基地となりますが、釣行したことがないだけに「どこが釣れているのか?」「どこの船頭がやさしいのか?」など、右も左もわかりません。とりあえず選んだのは沖ノ島の磯へ渡してくれる金子渡船です。私の母校である向陽高校と同じ「こうよう丸」という船名だったというのが選択した理由です。

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片島港にはこのように色とりどりの渡船がズラリと並んでいます。

電話に出てくださったおかみさんと思われる方に、和歌山から1人で行くこと、初めての片島なので右も左もわからないこと、1月1〜2日の2日間釣りをしたいことを告げました。すると、渡船のシステムや、駐車場所、料金、料金の支払い方法を懇切ていねいに教えて下さいました。また、金子渡船さんの旅館である「民宿黒潮」が満員なので近くにあるお風呂、就寝場として船、無料駐車場(息子さんが経営される沖の島ダイビング黒潮さんの駐車場)を使ってくれていいとも。そのやさしい話し方に惹かれて即決。片島港から出る初めての釣りは金子渡船さんを利用して沖ノ島に行くことにしました。

1〜2日の予約を済ませてから電話を切る際に「わからないことがあればまた電話をして下さい」といって下さいました。本当にやさしいですね。

気になる釣果もきちんと聞きましたよ。沖ノ島一帯では良型のイサギが数釣れているそうです。また、いったん帰港する場合は、1日めに釣った魚は車中に置いてあるクーラーで保管するのが一般的だと聞きました(2日間釣りをする人からすれば当たり前のことなのかもしれませんが、聞いておいてよかったです)。

ちなみに、沖ノ島は生の沖アミと集魚材が禁止されています。使えるのはボイル沖アミ(半ボイルは可能)とアミエビのみです。島での宿泊の際は、片島港にある片島磯釣りセンターにて予約しておくことで2日めに餌が届けられるとのことです。

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撒き餌の用意は渡船乗り場のすぐそばにある片島磯釣りセンターが便利です。

沖ノ島では、この時期は夜明けから昼過ぎの釣りとなるため、そこそこの量の撒き餌が必要となるはずです。どれだけの量が必要なのかを磯釣りセンターで聞いて予約を行ないました。話によると、7~8時間の釣りならボイル沖アミが3㌔×3つ、アミエビが4㌔×2つというのが一般的だそうです。

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寒期はこれぐらいの量が標準です。

今回の釣行における金子渡船の磯割りは1日めが三ノ瀬回り、2日めが二並島回りです。二並島回りではイサギが特に好調だという情報を入手しています(絶好調.comを参照。データフィッシングではこういったアプリも欠かせません)。2日めであればたくさん釣れたとしてもすべて持ち帰ることができます。運がよかったです。

ついにきたこの引きは良型尾長グレに違いなし!!

1月1日、強い北西風(この時期の沖ノ島は風速10㍍級の北西風はザラだそうです)の影響で三ノ瀬回りの磯はほとんど渡礁不可となりました。そこで、他船に振りわけられていた磯の中で空いていた姫島南のウマノセに渡礁しました。

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和歌山県下の磯では見られない大型の渡船で磯へ渡してくれます。

ウマノセは北西風に強いうえ、足場も良好です。釣りやすそうということで期待を持って挑みますが、年末から徐々に下がっていた水温がさらに急激に下がったのが影響しているのか、餌取りを含めた魚の活性があまりよくないようです。

まずは2Bのウキを用いた遊動仕掛けで狙いますが、風が強いぶん刺し餌がタナまで落ちません。それでウキを3Bに変更。ガン玉を重くすることで刺し餌をタナへ速く落とす作戦が功を奏し、40㌢近いイサギがヒットしました。

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このような竿を使用しました。
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風が強いことから3Bのウキを用いた仕掛けに変更しました。

続いて竿半分ぐらいのポイントを攻めていると、ウキが一気に消し込まれたと思った矢先に竿が絞り込まれました。尾長グレとも考えられるためラインを出さずに耐え、主導権を握っていきます。

引きからすると大型の尾長グレでしょう。ときどき強烈な締め込みが見られますが、糸を出さずに耐えて浮かせます。しかし「そろそろ玉網を…」と後方を確認した瞬間、さらに強烈な突っ込みを見せました。ラインが磯にすれる感じがした次の瞬間、竿先が跳ね上がりました。

大型の尾長グレと思われただけに喪失感は半端ないです。浮かせてから玉網の位置を確認すればよかったと後悔の念に駆られます。ちょっとの判断ミスが命取りになりました。

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磯際の攻略はなかなか難しいものがあります。

次はバラさないようにとハリスを2.5号から3号に変更。それで同じ場所を狙いますが、バラしたのが影響したのか反応は低調です。30㌢ぐらいのイシガキダイが釣れたあとは沈黙が続きます。

私が敬愛する高橋哲也さんが磯際を釣るときに行なっている、竿を引いて持つ方法を実践するとウキが一気に消し込みました。しかし、あまりの勢いに一瞬にしてハリスが切れました。3号が一瞬に切れるということは相当大きな魚だったのでしょう。これが沖ノ島のポテンシャルの高さなのでしょうね。

続いて同じように際を釣っていると、またもやウキが一気に消し込みました。最初の突っ込みは強烈ですが、以降の瞬発力はさほど感じません。何度かの突っ込みを耐えて浮かせたのはデカいヒブダイです。その後、無事に玉網で取り込んだサイズは55㌢もありました。

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キャッチしたのはヒブダイです。

ヒブダイは見た目からおいしくなさそうだと思われがちですが、実はめちゃくちゃ美味な魚なのです。ブダイ類の中では最もおいしいという人も少なくありません。アーガイと呼ばれる沖縄では専門的に狙う人もたくさんいます。私は今までヒブダイを釣ったことがなかったことから、きちんと絞めて持ち帰ることにします。

このヒブダイ以降はアタリがなくなり、13時に納竿となりました。

渡船店の親切さに感激!!

ところで、この日はサプライズがありました。宿泊客のキャンセルが急きょ出たので、かわりに沖ノ島に宿泊できることになったのです。ただし、着がえをはじめとした荷物は車中に置いています。その点で困っている私を見た船頭が「俺のを着て!!」と服を貸して下さるとのこと。それで即決して民宿に泊まらせてもらうことにしました。

沖ノ島の弘瀬港にある「民宿黒潮」でおかみさんにあいさつをすると、まずはお風呂に入るようにいって下さいました。お言葉に甘えて風呂に入って船頭に借りた服へと着がえると、私が着ていた釣りのウエアを大急ぎで洗濯して下さいました。電話での応対の通り、本当にやさしいおかみさんでした。

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沖ノ島の弘瀬港近くにある民宿黒潮です。
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とてもきれいな民宿です。
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寝室も快適です。
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広々とした食卓では、みなさんとの釣り談義に花が咲きました。

夕食までは、おかみさん、民宿の手伝いにきていた島の看護師であるHさんと3人で談笑しながら過ごしました。

そして、楽しみな夕食はあまりのおいしさにびっくり。ご飯が止まりません。食事中は岡山のTさん一行4名と、兵庫のOさんと釣り談議に花が咲きました(これも宿泊の魅力ですね!!)。そうしてみなさんとともに食せたこともおいしさが高まった要因の1つでしょう。


ついに本命の尾長グレをゲット!!

2日めは5時半に起床。朝食をモリモリと食べてから準備を済ませ、6時15分に出船。まもなく船が付いたのは沖ノ島の名礁中の名礁である二並島の東のハナです。Tさんたちが高場に、私とOさんが低場に釣り座を構えます。

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早い出船ながらもおいしい朝食が用意されるのがうれしいです。
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名礁、二並島の東のハナに上がることができました。

昨日の教訓から、風対策として0号のウキを固定にした仕掛けを沈めていく釣りをすることにします。

1投め、35㌢ほどのイサギがヒット。その後、2匹連続でイサギがヒットしたところで高場に目をやると、Tさんのお連れさんが50㌢オーバーの尾長グレをキャッチされました。とてつもなく体高のある尾長グレは沖ノ島の名物だそうです。

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このウキで仕掛けを沈ませて狙うことにします。

私もそんな尾長グレを釣ってみたいですが、なぜかイサギすらアタらなくなりました。反応を見せるのは高知で「キツ」と呼ばれているイズスミのみです。

ここで「磯際よりも遠投の方がいいのかも?」と考え、沖の潮目を攻めることにします。ボイルとアミエビで遠投できるのかと思われるでしょうが、ネットに入れて水分をよく切ったアミエビを用いれば驚くほど遠投できるのです。

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アミエビの汁気を絞り出すためのネットは必需品です。
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きちんと水分を切れば、ボイル沖アミとアミエビだけでもある程度の遠投が可能です。

さっそく遠投を実践すると、ほどなくして沖の潮目を漂っていたウキが一気に消し込まれました。すかさず合わせて主導権を握ります。沖で掛けるとやり取りはずいぶんラクです。やがて水面に浮いたのは40㌢級の尾長グレ。このクラスは釣ったことがないため緊張しますが、慎重に玉網をのばして取り込み成功。一緒に低場に乗ったOさんも祝福して下さいました。

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念願の良型尾長グレをゲットです!!

「今は沖がチャンス」と判断して同じ場所を攻めると、38㌢のイサギ、35㌢の尾長グレと連続でヒット。35㌢のグレは回遊性のようで鮮やかなブルーの色をしています。先ほど釣ったのは茶色だったので定着性のグレなのでしょう。

今釣行イチの大アタリ。これは大型の尾長グレ!!

やがて潮の流れが止まると、反応がめっきりと減りました。そこで今度は磯際を狙ってみます。すると、しばらくしてウキを一気に消し込むアタリがでましたが、合わせが遅かったようでチモトでハリスが切られてしまいました。

今一度同じ場所を攻めると、またもウキが消し込まれます。今度は主導権を握ることができ、33㌢ほどの尾長グレをキャッチできました。

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磯際、沖ともに良型の尾長グレが出そうな気配は濃厚です。

さらに同じ場所を攻めると、暴力的な引きでウキが沈みます。昨日に経験したあの引きと同様ですが、今はハリスが2号なので無理はできません。慎重なやり取りで浮かせたのは50㌢ほどのヒブダイです。「またヒブダイか〜い!!」とツッコミたくなりましたが、今日は尾長グレも釣っているので気分はわるくありません。

そして、納竿間際に今回の釣行で最も強いアタリがでました。磯際を釣っていたウキが消し込まれると同時に竿が一気に絞り込まれます。一瞬耐えたかと思った瞬間、さらなる突っ込みに見舞われて万事休す。なす術なく切られてしまいました。Oさんによると「ものすごくデカい尾長だろうね」とのことです。

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2日間の釣果です。次こそは大型の尾長グレを取りたいです。

今回の遠征はこれにて終了。大型の尾長グレというロマンを求めて釣行した沖ノ島は別格でした。最後に食らった洗礼は来年以降も沖ノ島へ向かわせる動機となるのには十分でした。「いつか絶対に獲ってやる!!」という気分です。

みなさんも夢と希望を求めて沖ノ島で釣りされてみてはいかがでしょうか!? それではみなさまBon congé !

釣行メモ

金子渡船
電話番号 0880-69-1055
住所 高知県宿毛市沖の島町弘瀬335
※出船場所は高知県宿毛市の片島港。
料金 8,800円(宿毛市片島港から乗船の場合)
※宿泊などで沖ノ島の弘瀬港から乗船の場合は5,500円。
宿泊 7,000円(1泊2食付き)

インフォメーション

私がフィールドアドバイザーを務めているAURAでは「AURAファングループ」を立ち上げました。2,000円の入会金が必要ですが、特典として限定のウキとステッカーがもれなくもらえます。また、ファングループに加入している方のみが購入できる物販もあるなど、AURAファンにとっては目が離せない内容となっております。

詳しくはこちらをご覧ください。

【黒野忠則プロフィール】

食べておいしい魚を求めて、波止や磯のカゴ釣りをはじめ、フカセ釣り、エギング、チョイ投げ、ヌカ切りなど、さまざまなジャンルの釣りを行なうマルチアングラー。年間20回程度の限られた釣行回数の中でも、あらゆるデータを駆使したスタイルを実践して安定した釣果を上げている。釣り歴は20年。AURAフィールドアドバイザー。

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