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競技会で勝敗を分けたアジ&木ッ葉グレ対策を解説|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.49

グレ常勝トーナメント49

しばらく続く高水温期のグレ釣りでやっかいになるのが小アジやオセン・木ッ葉グレなどの小型の餌取りたちです。今回はそれらをかわすことで良型グレをキャッチし、優勝することができた競技の釣りについて紹介させていただきます

(カメラ/文 上田泰大)

合わせを入れないことが小アジ対策で最重要!!

6月19日、私が所属している京都府磯釣連合会のメンバー同士でグレ釣りトーナメントを行ないました(コロナが落ち着いていた状況での開催です)。

参加者は11名。試合のルールは、1時間ハーフの2時間で釣ったグレ10匹の重量で勝敗を決めるというものです(魚はエアポンプで生かしておき、検量後すぐにリリースします)。

1試合めはアカグリで住田さんとの対戦です。

グレ常勝トーナメント49
グレ常勝トーナメント49
1試合めに入ったアカグリです。

釣りをスタートすると、すぐにオセンやアジなどの餌取りが出てきました。その中には小さなグレの姿も見えます。そこで、まずは多めに打った撒き餌のど真ん中に刺し餌を投入することにします。

グレ常勝トーナメント49
グレ常勝トーナメント49
今回の撒き餌です。

ナビでアタリをとる方法で狙うと、グレは釣れるものの10~15㌢と小さいサイズばかり。それでも何とか20㌢クラスを数匹キープして前半戦を終えました。

後半戦に入ると、グレの活性が上ってきました。その一方で餌取りのアジも増えてきました。仕掛けを投入すると、すぐにアジが刺し餌を引っ張っるのでやっかいです。

このようなケースにおいて、アジをかわすとっておきの方法をご紹介しましょう。

最も大事なのは、アジが刺し餌を引っ張っても合わせを入れないことです。合わせを入れずにゆっくりとテンションをかけると、アジは刺し餌を離すのです。その離した刺し餌を良型のグレが食うのを待つ、という寸法です。

刺し餌はかための沖アミを使用します。マルキユーのくわせオキアミスーパーハードやV9、ボイルなどがおすすめです。いずれも背掛けにすると、アジが吐き出したときにハリから外れにくくなります。

大切なのは、ナビがシュッと速く走るアタリはスルーすること。竿先を持っていくほど強いアタリだけを合わせるとグレが釣れるはずです。

この釣り方を実践したところ28㌢までのグレを揃えることができて1890㌘で勝利。そして、2試合めも同様のパターンで挑み、30㌢までを揃えて2260㌘で勝つことができました。

撒き餌の残りで良型を釣る作戦が奏功して優勝!!

決勝の舞台はクログリ。澤近選手、金井田選手、木林選手の3名との対戦です。

グレ常勝トーナメント49
決勝戦はクログリで行なわれました。
グレ常勝トーナメント49
グレ常勝トーナメント49
4名で釣り座をローテーションしました。

この磯はアジが少ないもののオセンと木ッ葉グレが多く、サイズアップさせるのに苦労します。

ここでの釣り方は…

①ポイントへ撒き餌を3回入れる→オセンや木ッ葉グレなどの餌取りが撒き餌に走る。

②ゆっくりと10秒数えてから足もとに撒き餌を5回ほど入れる→餌取りをしっかり足もとへ寄せる。

③先に入れた撒き餌の残りを大きいグレが食べにくる→ポイントへ仕掛けをダイレクトに投入する。

…という具合です。

これでいいサイズのグレだけを釣ることができ、3114㌘で優勝することができました。

グレ常勝トーナメント49
グレ常勝トーナメント49
分離作戦が奏功して良型を引きずり出すことができました。
グレ常勝トーナメント49
木ッ葉グレやオセンが多い中、良型をまとめることができました。
グレ常勝トーナメント49
今回の成績表です。
グレ常勝トーナメント49
3114㌘で優勝することができました!!
グレ常勝トーナメント49
左から2位の金井田選手、3位の澤近選手、4位の木林選手です。

アジが多いときの釣り方、オセンや木ッ葉グレが多いときの釣り方の2パターンを参考にしていただき、コロナ対策を万全にしつつ、しばらく続く高水温期のグレ釣りを楽しんで下さい。

釣行メモ

河村渡船
電話番号 090-4323-0528
※受け付けは8〜20時
料金 半日4,00円/1日5,000円
備考 ■時間は季節によって変動あり。要問い合わせ。夏は5時前ごろに出船。
■問い合わせは「若狭湾/世久見の宿 うべしま館」でも可。
https://www.ubeshima.com/tosen/
福井県三方上中郡若狭町世久見4-14-1
0770-46-1702(受け付けは8〜20時)

【上田泰大プロフィール】

釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。

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