最大48.6㌢!! 40㌢級連発の日振島釣行の様子を解説|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.46 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

最大48.6㌢!! 40㌢級連発の日振島釣行の様子を解説|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.46

グレ常勝トーナメント46

久しぶりの釣行先として選んだのは愛媛県の日振島。良型がよく釣れる釣り場とあって期待に胸を膨らませて釣行したところ、水温低下の影響でグレの反応は低調。それでもその状況に釣り方をアジャストすることで…!!

(カメラ/文 上田泰大)

愛媛県の日振島へ行ってきました。1年で最も水温の下がるタイミングですが、体力のある大型のグレが釣れる可能性が高い時期でもあります。天気や潮の状況によって水温が高まれば魚の活性が上がり、数も期待できるだけに楽しみです。

撒き餌と刺し餌の同調がやはり大事!!

上った磯は「大崎の地」です。マルキユーや東レが主催する全国大会の試合でもよく使われる磯であり、魚影が濃いことから高い実績を誇っています。

仕掛けは、0号のウキ、ナビの下にG7、ハリス1.2号、ウキ下2ヒロ半という仕様としました。浅いタナから竿1本半ぐらいまで自由に狙うという考えのセッティングです。

グレ常勝トーナメント46
グレ常勝トーナメント46
今回の撒き餌の配合パターンです。

まずは沖を向いて左側(船付き)に入ります。ここは遠投で釣れることが多いので軽く遠投して狙います。

グレ常勝トーナメント46
グレ常勝トーナメント46
まずは船付きの左側に入りました。

仕掛けを数回入れましたが、いずれも刺し餌が残ります。水温が下がったようで魚の活性は少しわるいようです。このような状況では刺し餌が取られるタナまでウキ下を深くし、ウキをゆっくりと入れていくパターンが有効です。それを実践すると刺し餌がたまに取られます。しかし、ウキにアタリがでません。

同じポイントの周辺を探ってみても同じ状況であることから「潮はあまり動いていないものの少し吹いている風が影響しており、遠投することで撒き餌と刺し餌がズレている」と予想します。

そこで、狙うポイントを少し手前にシフトし、撒き餌と刺し餌がきちんと同調するように仕掛けを入れていきます。これで刺し餌が取られる頻度が多くなりました。ただし、グレらしいアタリがでないので、小さなアタリを掛け合わせてみます。すると、オセン(スズメダイ)が釣れました。グレはオセンの下で捕食していることが多いのでウキ下をもう少し広く取って探ることにします。

仕掛けがなじむとウキがゆっくりとシモるように調整して投入。すると、ほどなくして少しシモッたウキが速度をかえて沈みました。ゆっくりと竿を立てながら巻き合わせを入れると、ズッシリとした魚の感触が手に伝わります。これは大物だ!!

慎重にやり取りして浮かせたのは47㌢の口太グレ。やっとグレの顔を見ることができました。

さらなる釣果を求めて中央のポイントへ移動してみます。風があまり当たらない場所とあって遠投で攻めてみると、33㌢がヒット。しかし、その後は追加できないことから隣りの磯へ移動することにします。

グレ常勝トーナメント46
中央の釣り座です。こちらでは33㌢がヒットしました。

潮かみから釣るパターンで良型キャッチ!!

渡礁したのは「大崎の地横」という磯です。前日によく釣れていたとの情報があるので期待が持てます。

沖を向いて右側に釣り座を取ってスタート。すぐにオセンなどの餌取りが見えだしたことからその下のタナを狙いますが、ヒットするのはオセンばかり。先ほどの磯よりも魚の活性は高いようですが、グレが口を使ってくれないのでハリスを1号に落とします。

動いていなかった潮が右へ動きだしたタイミングで仕掛けを潮しもへ遠投します。ほどなくしてラインがゆっくりと引かれたことから合わせを入れると、かなりの重量感が伝わってきました。手前はシモリと根が張り出しているため、沖で浮くようにゆっくりとやり取りをします。

やがて姿を見せたグレは40㌢後半のグッドサイズ!! ハリスが1号とあってより慎重にやり取します。ところが、ほどなくして手前の根に突っ込まれたかと思った矢先にまさかのラインブレイク…。ハリスが細いぶん弱気なやり取りをしてしまったのがわるかったのでしょう。

気を取り直して左側(船付き)のポイントへ移動したところ、グレの活性が上りだしたのか遠投で35㌢前後が釣れるようになりました。

グレ常勝トーナメント46
左の釣り座へ移動。こちらはグレの活性がまずまずでした。

具体的な釣り方は、潮かみからポイントを作り、徐々に潮しもを釣りながら最も潮しも側で食わせる、というものです。潮しもだけを狙うと多数の餌取りを相手にしなくてはならないため、時間はかかるものの潮かみから撒き餌を入れて3投に1匹釣るぐらいのペースで狙うと数を釣ることができます。

グレ常勝トーナメント46

納竿3分前、いい感じで潮しもに撒き餌と仕掛けが入ったことから全神経を集中してラインを見つめていると、少したるんだ状態からピンッと張りました!! すかさず合わせると、今日一番の引きが伝わってきます。やがて取り込んだのは本日の最長寸、48.6㌢でした。最後の最後にドラマがありました。

グレ常勝トーナメント46
よい引きを味わえました!!
グレ常勝トーナメント46
キャッチしたのは48.6㌢。厳しい中でもこのクラスがアタるのはさすが日振島です。
グレ常勝トーナメント46
久しぶりに満喫できました!!

まん延防止等重点措置が出ていたことから竿を出すのは久し振りでしたが、やっぱり釣りはおもしろい!!

感染症対策をきっちりすることで密にならない釣りはコロナ禍でも楽しめる趣味だと思います。今年は数多く大会が開催されるといいですね。

釣行メモ

はまざき渡船
住所 愛媛県宇和島市石応86-4
電話番号 0895-28-0212
料金 7,000円
備考 ■時間は季節によって変動あり。要問い合わせ
■弁当あり
■氷あり。無料
■仮眠所あり。1,000円

おすすめタックルデータ

撒き餌
※沖アミは6㌔
マルキユー・グレパワーV9スペシャル
マルキユー・爆寄せグレ
マルキユー・グレパワーV10スペシャル
マルキユー・遠投ふかせTR
マルキユー・アミパワーグレスペシャル
刺し餌 マルキユー・くわせオキアミスーパーハード
マルキユー・くわせオキアミV9
マルキユー・特鮮むきエビ
活性起爆材・グレにつけた生沖アミ
マルキユー・活性起爆材・グレ
竿 シマノ・極翔 1.2号500
リール シマノ・BB-Xハイパーフォース2500DXG
道糸 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.75号
ウキ ソルブレ・MFスラッシュM-0
ハリス 東レ・スーパーL EXハイパー
ハリ ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ
ハヤブサ・鬼掛 短軸のませグレ 浅層攻略

【上田泰大プロフィール】

釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。