終了間際の良型で3位!! 決め手となった餌使いを含む作戦を解説｜上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.48

特製コーンが威力を発揮して本命チヌゲット!!

5月1日、ＭＦＧ関西京滋北陸懇親チヌ釣り大会が京都府の若狭大島で開催され（コロナ対策を万全にしての開催です）、お手伝い兼任の選手として参加させていただきました。この日はあいにくの雨模様でしたが、波が落ちたとあって全員が沖磯へ行くことができました（今回はビックワン、あみや渡船など複数の渡船店を利用しました）。

ちなみに、私は降雨時にレインウエアを重ね着します。こうすることで雨水が内部に染み込むことがなく、激しい降雨でも快適に釣りをすることができます。

さて、抽選で決まったノコギリの6番へ渡礁した後、まず目をつけたのが沖向きの①です。シモリがたくさんあるぶん撒き餌が溜まりそうであり、魚が数多く潜んでいると考えたからです。

釣りを開始すると、１投めから30㌢のグレがヒット。グレ釣りならうれしいサイズですが、今大会のルールはチヌ５匹の重量です。すぐにリリースしてチヌを狙います。

先ほどより深く刺し餌を入れるとすぐさまアタリがでましたが、上がってきたのはベラです。続けてチヌがいるポイントを遠投しながら探しますが、どれだけ投げてもグレが釣れてしまいます。刺し餌を練り餌に変更しても同様です。

その後もタナをかえたり、オモリを追加したりといろいろとやりますが、フグにハリを取られたり、ガシラにハリを飲み込まれたりと餌取りの猛攻に悩まされます。

それならと、ここで秘密兵器の「コーンの大物にこれだ!!漬け」を出すことにします。これは缶詰で売っているトウモロコシの粒にマルキユーの「大物にこれだ!!」をかけたものです。コーンは餌取りに強く、チヌが釣れる確率が高いので必ず持参しています。

コーンに変更した直後に狙い通りにヒット。35㌢ぐらいの小振りなチヌですが、試行錯誤して釣った１匹なのでうれしさはひとしおです。

その後、強くなりだした風と雨の影響でときおり波をかぶるようになり、沖向きのポイントが狙いにくくなってきました。止むを得ず空いている②の船付きのポイントへ移動します。

練り餌の駆使＆ポイントのローテでリミット達成。さらに…!!

船付きのポイントへ移動して１投め、練り餌を入れるとすぐに食ってきました。しかし、ハリ外れでバラシに終わります。

続いて同じように仕掛けを入れると、チヌがまたヒット!!　今度はそこそこよいサイズです。手前へ寄せてから玉網で慎重にすくおうとした瞬間、手応えがフッと軽くなりました。またもやハリ外れです…（泣）。

すぐにハリを結び直して狙います。ちなみに、ハリ外れでバレたときは新しいハリにかえるようにしています。目に見えないハリ先の劣化や曲がりなどの可能性があるからです。

気を取り直して探ると、ゆっくりと左へ流れていた潮が止まりかけたタイミングでヒット。上がってきたのは40㌢ほどのチヌです。

その後、遠投、磯際、中間、という具合にローテーションして狙うことで５匹のチヌを揃えることができました。その間、仕掛けをいろいろと変更しましたが、2Bのウキで竿１本半ぐらいのタナを狙うパターンに落ち着きました。

もっとも、ウエートをもう少しアップさせないと上位には食い込めません。そこで、入れかえ可能なサイズを狙うにあたって50円玉ほどにまで大きくした練り餌をつけて狙います。

残り時間は10分。１点に集中して打った残りの撒き餌のど真ん中に仕掛けを入れ、ウキが50㌢ほどシモッたところでホバーリングさせます。「食え」「食え」と心の中でとなえていると、ウキがきれいに消し込みました!!

合わせると、今日一番の手応えが伝わってきます。慎重にやり取りすると、やがて大きなチヌが浮いてきました。無事に取り込んだのは47.6㌢!!　残り10分で入れ替えに成功です。まさにドラマが起きました!!

港に戻って順番に検量をしていきます。みなさんよく釣られていたのであまり期待していませんでしたが、結果まさかの３位!!　最後の１匹がききました。

みなさまのご協力によってコロナ禍ではなかなかできなかった大会を無事に開催することができました。今後、大会がどんどん増えていくと釣りの楽しみも増えていきます。

若狭湾のチヌ釣りも年々かわっていっているように思うだけに、参考にして頂けますと幸いです。