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ウメイロの光と食い気のメカニズムを解き明かす|【船釣り連載】目指せ!! ウメイロマスター〈フェーズ2〉

ウメイロ2

浅場に潜む美味魚・ウメイロ。その生態と釣果の関係を深掘りする「ウメイロ攻略」シリーズ第2弾では、“数を釣るための手返し”と“光による食い気の可視化”に迫ります。撒き餌の考え方も含めて実釣映像とともに釣果アップについて考えたいと思います。なお、今回はフェーズ1の続きです。まだご覧になっていない方は、そちらを先にチェックして下さい。

(カメラ/文 黒野忠則)


ウメイロで数を狙うなら「手返しの早さ」がカギ

ウメイロのポイントは何個所もあります。水深は浅いところで25㍍、深いところで65㍍ぐらいと図鑑などに載っているよりは比較的浅めというのが串本でのパターンです。浅いポイントが多いということは、それだけ手返しよく釣れるということです。それは数を考えたときにとても大事です。

ウメイロ2
数を稼ぐにはやはり手返しを意識することが欠かせません。

そして、数が釣れたときには絞める作業を手返しよく行わなければなりません。その点を考慮し、私はHapysonから出ている津本式マルチ計測ハサミを使用しています。このアイテムは絞め具とハサミがセットになっており、頭部に絞め具を刺す、左右のエラの付け根をハサミで切って血抜きをする、といったナイフなら30秒以上かかる作業を半分の時間で行えます。仕掛けを落としている間やサソイをかけた後など、見計らってこの作業を行ってみて下さい。

「光るウメイロ」から見えた食い気のヒント

さて、本題です。下の動画はウメイロ企画第2弾として公開している私のYouTubeです。

フェーズ1では暗闇の中で発光していたウメイロですが、今回は異なります。腹部こそうっすらとケイムラのように発光していますが、背中は蛍光に光っていません。背中が蛍光に光るときと、そうでないときとはどのような差異があるのでしょうか?

ウメイロ2
背中なの発光具合が食いに関係していると考えられます。

それぞれの動画と釣果を比較した結果、食い気があるなど興奮しているときは蛍光に光り、興奮していないときは光らないのではないかと推測しています。というのも、興奮しているときは落ちてくる餌に対しても反応しますが、興奮していないと思われるときは落ちてくる餌に対して素通りするからです。背中が光っているときは餌を食う時間なのかもしれません。

餌を食う「タイミング」は撒き餌の直後

次に餌を食うタイミングです。ウメイロが好反応を示すのは、カゴから撒き餌を出す操作の直後です。つまり跳ね上がった餌を食うイメージです。その後、自然に落ちる餌に対しては無関心か、リアクションしたとしてもわずかです。このことからウメイロはグレなどと同様に、サソイをかけた方が食う確率が上がるといえます(動画のように竿を大きくあおって誘うのが釣果を伸ばすコツです)。実際、この動画を撮影した釣行の際もサソイをかけた瞬間にヒットすることが多かったです。

ウメイロ2
数を狙ううえでサソイがキーポイントとなります。
ウメイロタックル

ただ、ここで注意していただきたいのが「撒き餌のアミエビに刺し餌用の沖アミを入れる」ということです。アミエビだけを詰めて頻繁にサソイをかけると、あっという間に撒き餌が切れて仕掛けとの同調時間が短くなるからです。撒き餌をカゴに入れるときは刺し餌用の沖アミを5匹ほど一緒に入れるのがキモです。

さて、次なるフェーズでは、発光させるための条件と餌の大小における反応の差異を調査する予定です。みなさんもウメイロのことが徐々に気になってきましたか?

…というわけで、みなさま、よい休暇を! Bon congé!

釣行メモ

かわばた渡船
HP https://minnaga.com/kawabatatosen/
住所 和歌山県東牟婁郡串本町袋617-34
電話番号 0735-62-0052

【黒野忠則プロフィール】

食べておいしい魚を求めて、波止や磯のカゴ釣りをはじめ、フカセ釣り、エギング、チョイ投げ、ヌカ切りなど、さまざまなジャンルの釣りを行なうマルチアングラー。年間20回程度の限られた釣行回数の中でも、あらゆるデータを駆使したスタイルを実践して安定した釣果を上げている。釣り歴は20年以上。AURAフィールドアドバイザー。

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