10種の釣り方で達成!! サイズアップの考え方が奏功した競技の様子を紹介｜上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.43

釣れないときは磯がわりを考慮することも大事!?

12月12日、私のクラブ（京友磯釣クラブ）が所属する京都府磯釣連合会の2021年最後の例会が三重県の尾鷲で開催されたので参加しました。

抽選後、タテガミ方面の磯から順番に選手がおりていきます。番号が最後の私は「水落」へ渡礁しました。この磯に上がるのは３度めですが、１度もいい思いをしたことがありません。過去２回ともにグレを１匹釣るのがやっとでした。

今回こそは攻略してやろうと全力でがんばりますが、ウネリによって大きくなったサラシが影響して仕掛けがうまくなじみません。釣れるのはツバス・カワハギ・アカハタ・ベラ…と他魚ばかり。グレっぽいアタリを１度とらえましたが、ハリはずれという結果に…。

10時ごろに見回りの船がきたことから磯がわりを決断。釣れないときは磯がわりを考えることも大切です（笑）。

とはいえ、釣れそうな沖磯はすべて釣り人が上がっています。そこで目をつけたのが湾内にある「軍艦」です。前日に渡礁した釣り仲間から「よく釣れた」という情報があっただけに期待感が高まります。

10種の作戦で良型グレのキープに成功

まずは沖向きの右側にエントリー。すると、１投めから30㌢弱のグレがヒットしました。その後も連続でヒットしますが、28㌢、25㌢とサイズがだんだん小さくなっていきます。そこで、目標を32～35㌢を５匹に設定し、32㌢以上を狙った釣りにシフトします。

その方法とは…

…というものです。

この10種の方法をローテーションすることでサイズアップをはかることができました。１つの釣り方を繰り返していると、サイズが小さくなったり、食いが渋くなることがあります。そのようなときに複数の対応策を駆使できれば展開を有利にすることが可能です。

上記の方法の中で特によかったのが⑤と⑥です。その２つについて詳しく解説しましょう。

特に有効だったパターン解説

「⑤シモリをダイレクトに狙う」について

シモリがあるポイントは、住み家であったり、身を隠す場所であったりするためグレの警戒心が薄れやすくなります。また、浅いタナへ食い上がりやすいぶんアタリが鮮明にでやすいという特徴もあります。そうした理由からヒット率が高くなると考えられます。

もちろん、いいポイントには良型のグレがつく確率が高いため、サイズアップを狙うなら見逃せません。

「⑥刺し餌を大きくする」について

木ッ葉グレの多い磯では、刺し餌が持ちにくいため大型のグレを釣るのが難しくなります。そこで考えたいのが刺し餌の大きさです。小さいグレがひと口で食べられないほど大きな刺し餌を使うことで大きなグレが一発で食う確率が高まります。

この日は2Lサイズのボイル沖アミが有効でした。他にもマルキユー・スーパーハードなどハード系刺し餌のＬサイズ、特鮮むきエビ、魚玉などの練り餌といった、ハリに大きくつけられる刺し餌も有効です。その他、沖アミを２〜３個つけるのも効果的です。参考にしてみて下さい。

さて、例会の結果は５匹の重量が2910㌘で2位でした。いろいろな釣り方を駆使することで32～33㌢までを５匹揃えることができました。

釣行メモ