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寒グレ、50㌢超級必釣マニュアル【前編】
【グレのポイントの考え方】深場狙いの実際は…
グレは潮について撒き餌を拾います。当然、そこがポイントとなり、いかにそこで撒き餌と刺し餌を同調させるかがフカセ釣りのすべてとなることは今さらいうまでもありません。
潮の状態がわるい日、また極端に水温が低下した場合など、悪条件下ではその限りではないとしても基本は潮です。要するに私たちが撒く撒き餌のなじむところがポイントとなります。
これは普段私たちが日常のグレ釣りで行なっていることであり、大型グレを狙うからといってあえて特別なことをする必要はありません。こまめに潮の状態を観察し、ヨレや潮が交わるカベを広範囲に探ることです。撒き餌のないところに魚はいないのです。
沖の深場狙いが不利な理由
大型のグレは沖の深場狙い!! とよく耳にします。確かに沖の深場には大きなグレが潜んでいるかもしれませんが、私たちが行なうフカセ釣りでは、自らが撒く撒き餌によってポイントを作ることを忘れてはいけません。カゴ釣りで沖の深場をダイレクトに狙うのならともかく、フカセ釣りを行なうにあたってそのようなポイントに潮が流れて撒き餌を運んでくれないのならポイントとして取り上げる必要はないのです。それをむやみやたらに撒き餌が届いていないところまで仕掛けを遠投し、深いポイントを探っている釣り人を頻繁に見かけますが、それでは時間がもったいないだけです。わずかでも撒き餌がきいているとしても、その付近で刺し餌と同調させるなんて雲をつかむような話だとは思いませんか?
撒き餌と刺し餌の同調はポイントが離れるほど不明確となってしまうのです。いかに明確に撒き餌と刺し餌を自分の理想のタイミングで合わせられるかで釣果が決まります。このため沖の深場を狙う場合においても、確実に潮読みが行なえ、ポイントを絞り込めた状態で狙わなければいけません。
何度もいうように基本はとにかく潮です。潮流やサラシの払い出しによって撒き餌が沖に流れ、そこで潮のヨレやカベになじんで撒き餌が溜まるところを重点的に攻めることです。
特に沖を攻める場合の条件として、払い出しが一つのキーワードとなります。払い出しが強い場合、撒き餌はそれに乗って私たちが想像している以上に沖に流れます。その払い出しの先端が潮の流れと交わっているような場合、その付近の水深にもよるものの絶好のポイントになることは間違いありません。また、そのようなポイントで食ってくるグレは型がよいものです。そうした傾向から「大型のグレは沖狙いで…」という話になっているのではないでしょうか?
しかし、グレは潮につく魚である前に、磯魚のため普段は岩の間やシモリの回りについています。それが私たちの撒く撒き餌に対して、捕食する条件が整ったときに撒き餌を追い、潮について餌を拾うのです。しかし、食い気のわるい日は住み家から大きくは移動をせずに餌を拾っているようです。そのことから考えれば、沖の深場を手探りで攻めるよりも、確実にグレが居ついている磯際を集中して攻める方が得策です。
潮の流れ、水温、それに波気などの条件がすべて揃って魚の活性が上がっているような日は広範囲にポイントを探り、少しでも悪影響を及ぼす要因があるのなら磯際を集中して攻める。これが大型グレに限らず、フカセ釣りで確実に釣果を得るための秘訣だと思っています。普段の釣りの延長が大型グレにつながるのです。
しかし、世間では沖のポイントを全遊動で攻め、手探りながらも釣果を得ています。だからケースバイケースなのです。
その時点で自らの経験と勘を頼りに「もしや!!」と思ったらすぐにさまざまな攻め方を試してみることです。磯釣りはもちろん、自然相手の釣りで「これが正解!!」はないのですから。
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