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ジャパンカップ磯(グレ)で3位入賞!! 試合ごとの戦術を詳しく解説|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.18
『シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権全国大会』に3年ぶりに参戦しました。前回出場したときのように優勝を目指して挑みましたが、結果は3位。それでも試合自体は4勝1敗と満足のいくものでした。そこで、今回はその成績につながった試合ごとの戦術を詳しく解説させていただきます。
(カメラ/文 上田泰大)
11月16日(土)〜17日(日)、長崎県五島列島の福江島・福江地区の磯で開催された『シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権全国大会』に参戦しました。
全国大会は4年前に優勝して以来3年ぶりの出場です。今回も優勝を目指してがんばりましたが、4勝1敗で3位という結果に終わりました。それでも重量差6,603㌘をつけることができ、次回のシード権を獲得。来年に繋げられたのはよかったです。
さて、今回は全国大会3位という結果の過程を掘り下げ、試合ごとの戦術を詳しく解説していこうと思います。
五島列島福江島・福江地区の磯、今回の特徴は?
サザエ島と屋根尾島で前日にプラクティスをしたところ、例年よりもグレの数が少なく、タナが浅いという印象を受けました。サザエ島は大型の口太グレの数が特に少なく、40㌢アップはなかなか出ないと予想される状況です。一方、屋根尾島の方は木ッ葉グレが多く、大型の口太グレがあまり釣れない状況です。
こうした状況の中でサイズをアップをはかるには潮を味方につけることが欠かせません。「よい潮にかわったときにいかに集中して良型を釣れるか」ということが重要になると頭に入れて試合当日を迎えました。
グレの小さなアタリの見きわめが重要!!
1試合めのステージは屋根尾島の長瀬という磯です。釣り座選択の優先権のない私は、潮がきかない湾になっている左でスタートとなりました。この磯は以前に試合をしたことがあり、左側でも良型が釣れることを把握しています。
まずは中距離から探って魚の動きをうかがいます。すると1投めから35㌢のグレがヒット!! 続けて2匹、3匹と順調にグレをキャッチします。
しばらくすると木ッ葉サイズばかりがアタるようになりました。そこで遠投にシフト。潮がきく沖の方は餌取りが進出しにくいからです。
刺し餌を深く入れ過ぎると他魚がよくアタるため、ラインを少し張りながら竿1本〜1本半までのタナを意識して釣っていきます。それで何匹かグレを追加したところで場所交代となりました。
相手選手が40㌢オーバーのグレを釣っていることから、後半が勝負だと考えてハリスを2号に上げて潮がきく右のポイントへ入ります。すると、狙い通りによいサイズが入れ食いとなります。
潮が速過ぎて仕掛けがなじまないこともありますが、その場合は潮の筋を少し外して狙います。そして、仕掛けがある程度なじんだところでラインを張って待つと、コツコツッとアタリがでます。今年はそうした小さなアタリを見せるのが口太グレの良型であることが多いです。逆に、ひったくるようなアタリは30㌢までの尾長グレであることがほとんどです。こちらを揃えてもウエートアップが期待ができません。
小さいアタリを餌取りと考えて見逃すと、よいサイズを手にできないという後半のパターンをつかんだ結果、35〜45㌢のグレを揃えることに成功。4,546㌘の釣果で勝利することができました。
グレの反応がないときは広い視野を持つことが大事!!
2試合のステージは屋根尾島の小島の地です。
あらかじめ調べておいた潮時は、この試合の途中で満潮を迎えるというものです。ところが、満潮の時間前ながらもスタート後に右へ走る下げ潮が流れだしました。
前半の釣り座は左側です。この状況下で普通に仕掛けを入れると、境界線をすぐに越えて回収しなくてはなりません。それで、できるだけ左側に仕掛けを投入してなじませますが、釣れるのはイサギのみ。どうにかグレが釣れないかとあちこち狙いますが、時間だけが過ぎていきます。
その後、潮の中ではグレが食わないと判断し、足もとで木ッ葉サイズを何とか拾って前半を終えました。
後半に入る右側の釣り座は潮しもとなります。境界を気にしなくてもよいという利点を生かし、グレがいるポイントまでどんどん流していきます。すると、40〜50㍍ほど流したところでグレを発見。そこを集中的に狙うことで4匹をキャッチして2試合目も勝利することができました。
グレがなかなか食わない磯では磯際や、投げても届かないポイントまで流して探ることも必要だということを改めて認識できた試合となりました。
仕掛けの早いなじみを意識することも大切!!
3試合めのステージは多々良島の白灯のハナレです。
この磯はかなり速い潮が左へ流れています(本来の下げ潮は右へ行くはずですが…)。その中でもポロポロとグレは釣れるのですが、仕掛けがすぐに境界を越えるので思うように数がのびません。
結局、潮しもに入られた相手選手の撒き餌係のようになり、2㌔以上の差をつけられての負けとなりました。
このような状況ではBぐらいのガンダマをウキの下に打ち、できるだけ早く仕掛けをなじませるパターンで攻めるのがよかったと思われます。
撒き餌と刺し餌の距離を取ることが餌取り対策として有効
4試合めのステージはサザエ島のエーバナです。
ここは木ッ葉グレやキタマクラ・フグ・ベラといった餌取りが多く、刺し餌をすぐに取られる状況です。そこで撒き餌と刺し餌を少し離すように仕掛けを入れることでサイズアップをはかります。その結果、前半こそ最大で32㌢ぐらいまででしたが、後半には40㌢アップもヒットして勝利することができました。
「木ッ葉グレは撒き餌から距離を取ってかわす」「その他の餌取りは磯からの距離でかわす」 これが重要だと感じた試合となりました。
素早いタナの把握はとても大事!!
5試合めのステージはサザエ島・鳥の子島の北。
試合がスタートして20分ぐらいはなかなか魚が出てきません。その対策として仕掛けを深く入れるとイサギ、さらに深く入れるとフエフキダイの子が食ってきます。どうやら潮があまり動かないぶん思いのほか仕掛けが深く入り過ぎているようです。
そこで、できるだけ浅いタナをキープできるようにラインを張ることを意識しつつ遠投で狙います。すると、35㌢のグレが食ってきました。その後も同じ釣り方で連続ヒット。40㌢までを4匹キープすることができました。
後半も食いだしは遅かったですが、ハリスとハリの号数を落とすとともに2ヒロぐらいの浅いタナをキープするように狙うと50㌢と45㌢の良型を釣ることができました。
アタリがなかなかでないときは刺し餌の取られ方からグレが食ってくるタナを推測することが欠かせません。刺し餌が取られるなら浅く、残るなら深くするのが基本です。
その点を意識して釣ったこの試合では5,384㌘の重量差をつけて勝利することができました。
この勝利が大きく作用し、3位に入賞することができました。最後まで諦めずに釣り続けたことが結果につながってよかったです。
終わってみると、五島の海はさすがという印象を持ちました。大型がよくアタるなどグレの魚影の濃さに改めて驚かされました。
以上、シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権全国大会の釣りの様子を参考にしていただき、これからの寒グレシーズンをお楽しみ下さい。
なお、最後になりましたが、応援して下さいました閲覧者のみなさま、本当にありがとうございました。来年こそ優勝に返り咲けるようにがんばります。
釣行メモ
渡船・せいわ | |
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電話番号 | 090-3883-8096 |
その他 | 他に、むさし、増栄丸などの渡船店がある。 |
タックルデータ
撒き餌 ※マルキユー製品 |
爆寄せグレ | ||
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グレパワー沖撃ちスペシャル | |||
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グレパワーV9スペシャル | |||
グレパワー遠投 | |||
チヌパワーV10白チヌ | |||
刺し餌 ※マルキユー製品 |
くわせオキアミスーパーハード | ||
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くわせオキアミV9 | |||
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くわせオキアミスペシャル | |||
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竿 | シマノ・極翔1.2-500 | ||
リール | シマノ・BB-Xハイパーフォース2500 | ||
道糸 | 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.75号 | ||
ウキ | ソルブレ・PFフカセ遠投00 | ||
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ハリス | 東レ・スーパーL EXハイパー1.2〜2号 | ||
ハリ | ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ4〜6号 | ||
ハヤブサ・鬼掛 短軸のませグレ浅層攻略4号 | |||
【上田泰大プロフィール】
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