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夜釣りの必需品、電気ウキにまつわるお話です|せんなん〜わかやまライブショット第2章Vol.23
南部堺の目津崎に行ったところ40㌢級のグレ・イサギ・マダイが釣れました。ただし、釣り方はいつもと同じとあって面白味がないことから今回は夜釣りの必需品である電気ウキにまつわる話をさせていただきます。ぜひ参考にして下さい
(カメラ/文 葛城修平)
南部堺の目津崎では40㌢級のグレ・イサギ・マダイが登場!!
夏魚との綱引きをしたくて和歌山県の南部堺にある目津崎に行ってきました。
今年の様子としては、いつもの年なら嫌になるほど釣れるオオスジイシモチやハタンポがほとんどおらず、かわりに20㌢ほどのイトフエフキがものすごく多いように感じます。一昨年の冬にきた寒波の影響がまだ続いているようですね。
さて、当日の狙いは「タマミとシブダイが釣れたらいいなぁ。あとはイサギが釣れたらうれしいし、グレもいいね。たまに釣れてくるマダイやヒラスズキなんかが掛かればいいけど、チヌやヘダイはイマイチやね。コロダイとの引っ張り合いは外せない?」という感じです。
そんな思惑を抱きながら撒き餌と刺し餌を足もとから流してくと、決まってイトフエフキが食ってきます。かつては、オオスジイシモチからハタンポ、次いでイトフエフキがきたらドスンッとコロダイがヒットするという確変パターンが存在しましたが、最近はちょっと違います。
そこで、イトフエフキをかわそうと沖のヨレを中心に狙ってみると、グレにイサギにマダイとどれも40㌢級が釣れました。
残念ながらシブダイやタマミが釣れる時合まで撒き餌が持たなかったので本命は次回に持ち越しとなりましたが、釣果としては十分でした。
さて、今回の実釣はいつも通りの狙い方なので釣果報告だけとし、以降では夜釣りの必需品である〝電気ウキ〟について書かせていただきます。
電気ウキ、棒タイプと円すいタイプの使いわけについて
私が釣り場に持参している電気ウキは写真の通りです。
このような定番のモデルの他、近ごろは極小電池を使った超小型円すいウキ(浮力がBで最大)なんていうのもあります。その超小型タイプはシラサエビの刺し餌で障害物際をネチネチ探る釣りに使えそうですが、虫餌の遠投流し釣りには不向きですね。
遠投流し釣りをするときは棒ウキタイプと円すいウキタイプの2種類を使っています。
浮力は3Bを基本としてB~5Bを条件によって使いわけています。想定以上の深場を釣る場合は1号くらいまでを使いますが、出番はほとんどありません。オモリの打ち方を考えると4B負荷のものが一番使いやすい(理由は後述します)のですが、近ごろは店頭で見かけなくなりました。
遠投性能に関しては、どちらかといえば棒ウキタイプが勝っています。また、視認性に関しても、サーフなどの視点の低い場所からの釣りであれば発光部が海上に突出している棒ウキの方が勝っています。その点から棒ウキタイプだけでいいように思われるかもしれませんが、セットアップの早さという点では円すいウキが勝っています。サソイをかけたときにウキ下がかわるのを避けるためにウキを固定する私の場合、ウキ止め糸とからまん棒で挟む方法を取るぶん手間取る棒ウキに対し、円すいウキではウキ穴にヨウジ差し込むだけとセッティングが簡単です。そのぶん円すいウキの出番が多くなっています。
また、円すいウキにはシモリ際などピンポイントに仕掛けを入れられるという利点があります。たとえば、対岸に見えるテトラ一文字の際を狙う場合、棒ウキだと絡み防止のためにウキの向こう側に仕掛けを入れるクリアランスを設ける必要があるため狙い目のスレスレに入れにくいものです。その点、ウキ先行で投入することができる円すいウキなら狙い目をタイトに攻めることができます。棒ウキよりも劣る視認性に関しては慣れれば何とかなるものです。
遠投流し釣りで用いる棒ウキ
ヒロミのトビコンは内部にあるオモリが飛行時に移動して飛距離が出るという重心移動システムが採用されたモデルです。ただし、実際には重心移動の効果が感じにくいですし、電池交換のときに内蔵オモリを落として使えなくなるというトラブルもあったりします。そこで、それらの点が解消されたe-トビコンというモデルを使っています。
重心移動がないもので遠投できるタイプとして波止ライトなるモデルが存在していましたが、近ごろは釣り具店で見かけません。これまでの経験上、一番使いやすかったので入手できる態勢が整うことを願います。
遠投流し釣りで用いる円すいウキ
電気円すいウキの中でよく使うのは釣研のLFエキスパートというモデルです。ハピソンのものは形状のせいか仕掛けガラミが結構多い、ヒロミのe-ドングリは幾分絡みにくいもののやや自重不足で遠投性が劣るという難点を感じています。
そんなわけでLFスマートも含めて釣研のものを多用しているのですが、こちらも難点がないわけではありません。狙いのポイントにドンピシャで着水したけど電池の接触不良で明かりが消え、ウキが見えなくなることがよくあります。電池の接点を遊びがないように曲げて調整したり、電池を奥までキッチリ入れても頻繁に起こるのでやっかいです。
また、使い終わってから電池を抜くにはペンチが必要なほど抜けにくいのがストレスですね。
とにかく、せっかく遠投したのに明かりが消えるというのは精神的ショックが大きいものです。糸ガラミが少ない形状で、なおかつ接点不良のないものを捜しているところです。
オモリとオモリ負荷、オモリ負荷と自重の関係について
ウキに書かれているオモリ負荷の表示についてみなさん理解できていますか?
「○号」であったり「○B」であったりする他、昔ながらの「○匁」なんていうのもありますね。号や匁は別の機会に説明するとして、BやG3といったガン玉とウキの号数の表示の関係について少し触れておきましょう。
3BのウキはB+2Bのオモリでは沈みます
ガン玉はB、2B、3Bという具合にBに並ぶ数字が大きいほど重くなり、G1、G3、G6という具合にGに並ぶ数字が大きくなると軽くなります。そして、この数字がクセ者であり「ウキの表示が2BだからBのガン玉2個打つ」と思いがちです。しかし、それは間違いです。Bは0.55㌘、2Bは0.75㌘、3Bは0.95㌘、4Bは1.2㌘という自重からわかる通り、Bのガン玉2つは3Bのガン玉よりも重くなります。
私が常用する3Bのウキを用いてBのガン玉を2段打ちにするスタイルだとウキは余浮力で浮いている状態となります。そのためBと2Bを打つと1.3㌘になって4Bのウキが必要となります。上と下のオモリを入れかえることで仕掛けの立たせ方を調整できることを考えると、この組み合わせがベストです。「4Bウキが一番使いやすい」と前述した理由はここにあります。
オモリ負荷が小さいものほどよく飛びます
次に「遠投したいからオモリ負荷Bのウキを3Bにするわ」なんて話をちょくちょく聞きますが、これも間違いです。ウキの中に入るオモリの重量をかえることで浮力を調節するため、同じ大きさのウキであればオモリ負荷が小さいものほど自重がある、すなわち遠投しやすいということになります(もちろん、ウキの大きさをかえて浮力をかえているものは別です)。
単三電池を使う電気ウキでも釣れるときは釣れるものですが、警戒心いっぱいの相手が食い渋る状況ではオモリとウキのバランスが重要になります。魚の活性が高くなる秋の到来は間もなくです。あれこれ試せる今のうちに細かい調整に慣れておけば、メバルの本番となる晩秋の釣りでは釣果に差が出るかと思います。
【葛城修平プロフィール】
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