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釣れる秘訣を公開!! 寒グレ期に狙うべきポイントとは…?|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.8

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水温が低下するとグレの動きが鈍くなるのは確かです。ただし、まったく口を使わないのではありません。大切なのはグレの目前に刺し餌を届けること。それを実現しやすい磯際を中心とした組み立てにてアプローチすればアタリをとらえられる確率が向上します

(文:上田泰大)

この時期のグレ釣りの釣果のよしあしは水温の変化に影響されやすくなります。魚は0.1度の水温変化を感じるといわれているだけに、前日に入れ食いとなった磯であっても1度も変化するとまったく釣れないということも珍しくありません。

では、寒波による急な水温の変化でグレがあまり動かないときはどうすればよいか? 今回は「刺し餌も取らない」といった状況の際に私が行なっている対応策をいくつか紹介しましょう。

水温変化時のグレ狙いは〝虎穴に入らずんば虎子を得ず〟

①根掛かり覚悟で磯際を攻めるべし!!

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水温の低下による食い渋り時は磯際が一番の狙い目になります。

フグやキタマクラなどの餌取りすらおらず刺し餌が残る状況では、グレは深いところにあるシモリや根、割れ目といった地形的な変化があるところでジッとしていると考えられます。

このケースは釣るのが難しいだけで釣れないことはありません。大切なのはグレの目前に刺し餌を届けることです(図1参照)。そうすれば動かないグレも口を使うことが多くなります。

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ただし、このパターンでは注意点が1つあります。それは早合わせをしないことです。というのも、水温低下による低活性時は、くわえては吐き出すといった行為を何度か繰り返してから刺し餌を飲み込むという食い方をするからです。

そうした食い方をすることからモゾモゾッとした根掛かりのようなアタリが多くなります。それをうまく掛けるには、少しシモッて止まったウキがスーッと海中へ入るタイミングで合わせるのが正解です。

待っていてもウキが動かない場合は刺し餌を居食いして飲み込んでいると考えられます。この場合は軽くサソイを入れてからひと呼吸置いて合わせることで掛かりやすくなります。

狙うポイントについて

磯際で真っ先に目をつけたい狙い目は割れ目です。磯際に見られる割れ目の下(海中)は、同じように魚が入り込むような割れになっていことが多いからです。したがって、その割れ目をダイレクトに狙うのが得策だといえます。

その他、海中を見て把握できるシモリとシモリの間や、オーバーハングになっているところもよい狙い目となります(図2参照)。

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このような海上の割れ目は海中へと続いていることが多いため積極的に狙いましょう。

また、実績のあるポイントも見逃せません。実績があるということはグレの住み家になっている可能性が高いからです。「この磯はここがポイント」といった話を聞いたときはよく覚えておきましょう。

なお、うまく探れば釣果が期待できる磯際ですが、根掛かりが多いという難点があります。その対策として、軽量な細軸の小バリや、ハリスよりも2ランクほど太い道糸を使うことをおすすめします。

たとえ道糸やハリスが高切れをしても磯際であれば玉網でウキをすくうことも難しくありません。「ウキをロストするのが嫌だ」などと根掛かりを恐れていては、この時期のグレは釣れません。釣果を得るために磯際を果敢に攻めましょう。

②黒く見えるシモリや根を攻めるべし!!

黒く見える海中のシモリは海藻や貝がついていることが多いです。その黒い付着物は熱を吸収しやすく、太陽光線が当たることで他の場所に比べて水温が高くなります。白く見えるシモリよりもグレの動きがよくなると考えられるため狙い目になるといえます。

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黒く見えるところはグレの活性向上が見込める好ポイントです。

③浅いところを攻めるべし!!

寒グレ期は深いところがよいと思われがちですが、私は浅いポイントが好きです。実際、浅い場所を狙うパターンで何度もよい思いをしたことがあります。むしろ、経験上では浅い場所の方が釣果が安定しているといえます(溝があればなおよし)。

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黒く見える溝があれば期待感はさらに増します。

釣れないときは思い切って誰もやらないような浅いポイントを攻めるのも一策です。理由は、水温の変動をもたらす潮の影響をあまり受けない、あるいは釣り荒れてないと考えられるからです。また、②と同様に、浅いところの方が太陽光線が届きやすく、グレの活性アップにつながる水温の上昇が期待できるというのも理由の1つです。このような条件が期待できるのであれば湾の奥の釣り場でも問題ありません。

寒グレを釣りこなす仕掛け考察

ウキはソルブレ・スラッシュのような小粒タイプのB~3Bがおすすめです。

サラシがきついときはジンタンの5Bをハリの上20㌢ぐらいに3つけることもあります。シケ気味のときはウソだと思って1度試して下さい。

ハリはハヤブサ・鬼掛 極軽グレや短軸のませ浅層攻略などの軽いハリがおすすめです。前述したように軽いハリほど根掛かりしにくくなります。

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以上のノウハウを参考にして、よい釣果につなげて下さい。

タックルデータ

撒き餌
※マルキユー製品
グレパワーVSP
グレパワーV9徳用
遠投ふかせTR
グレパワー遠投
チヌパワーV10白チヌ
刺し餌
※マルキユー製品
くわせオキアミスーパーハードM、L
くわせオキアミV9
特鮮むきエビ
※生とボイルの沖アミも使用
竿 シマノ・BB-XSPECIAL SZII 1.2号485/520
リール シマノ・BB-Xハイパーフォース2500DXG
※リンクは17年モデル
道糸 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.5〜2号
ウキ ソルブレ・MFスラッシュS B〜3B
ハリス 東レ・スムーズロック1.5〜2号
※3月発売
ハリ ハヤブサ・鬼掛極軽グレ4〜6号

ハヤブサ・鬼掛 短軸のませグレ浅層攻略4〜6号

【上田泰大プロフィール】

釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝2度。
年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。
■ブログ:グレトーナメント全国制覇への道
■youtube:上田TV

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