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あれって正しくないの!? 秋磯のセオリー 正解? 不正解?|グレ釣り編その4
Q:①軽い仕掛けが有効? ②浅ダナ=固定仕掛けが有利?
答:①不正解、②正解
餌取りのかわしやすさを優先
水温が高い秋は軽い仕掛けが有効とはいえません。なぜなら上層にはたくさんの餌取りが浮いているからです。軽い仕掛けでは良型グレが潜んでいる宙~底層へ仕掛けがなじむまでに餌を取られてしまいます。餌取りの代表格である木ッ葉グレが「これでもか!!」といわんばかりにヒットすることも珍しくないでしょう。
そのことからこの時期は、撒き餌によって餌取りの意識を浅いタナに向けさせ、その隙に良型グレの層に仕掛けをなじませるという方法を取るのが有効だといえます。その方法を取るには、なじみのよい重めの仕掛けが要求されます。
また、水温が安定しない時期とあってよく起こる、上層と宙層の潮が異なる方向に流れる二枚潮のことを考えても軽い仕掛けが有効とはいえません。なじみがわるいうえ、仕掛け自体が複雑な流れに巻き込まれやすくてライントラブルのリスクが高くなるからです。
深いタナを狙うなら沈めなじませ釣りも考慮
浅ダナ=固定仕掛けが有利というのは正解です。遊動仕掛けの場合、アタリがないまま餌取り名人のフグやカワハギに刺し餌をかすめ取られることが多くなります。そのような不具合が起こるのは、ウキがアタリを表現する条件となる、ウキからハリまでの間に緩みがない状態を作れていないからです。ウキがフリーの状態となることがある遊動仕掛けの場合はその傾向が顕著であり、なじむ前に魚が刺し餌をくわえたときにはかなり広範囲に動かないとウキに反応が伝わりません。
その点、ハリスのたわみ具合が小さな固定仕掛けの場合はウキにアタリが伝わりやすくなります。さらにアタリがウキにダイレクトに伝わることから痛快な気分を味わえるというメリットもあります。
ただし、良型が深いタナにいるときは固定仕掛けでの攻略が難しくなります。そんなときに実践したいのが、重くて安定感のある仕掛けで狙う方法です。たとえば、オモリ負荷0号のウキを使っていたなら3B負荷のウキに変更し、ハリスが自然になじむようにやや重めのオモリを段打ちにする、という具合です。そのように、仕掛けがなじんだ時点でウキがジワジワと沈むようにすれば、張りを作りやすいという固定仕掛けのメリットを生かしたまま深いタナも狙える〝沈めなじませ釣り〟が可能になります。
このように、秋磯の一般的なセオリーを少し工夫すれば餌取りの層を突破できるとともに、適度な張りを保ちながら良型の潜む層に刺し餌を送ることができるのです。
なお、この釣りでは道糸の走りや穂先の変化でアタリをとることが多くなります。そのためわずかな反応も敏感に表現してくれる視認性のいい道糸や、感度のよい穂先を備えた竿の使用が求められます。
そのときどきの海の状況によって仕掛けや攻め方には工夫が必要ですが、今回のセオリーに関しての最終結論は「軽い仕掛けよりもなじみの早い安定感のある重い仕掛けが有効」「アタリを重視するなら浅ダナ=固定仕掛けが有利。また、沈めなじませ釣りも頭に入れておけば良型ゲットの可能性が高まる」ということになります。
(文:堀口文敏)
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