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グレ釣り仕掛けの再考 Part.1|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.14

固定仕掛けは反応のよさも魅力

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アタリがウキへダイレクトに伝わるのが固定ウキ仕掛けの利点です。シビアな状況ほど有効性を実感できます。

ウキ下が長くなると実釣時の操作性がわるくなるという問題もあります。私自身、口太狙いでは4ヒロ弱まで固定で釣ります。竿よりもウキ下が長くなるぶん操作するには慣れが必要ですが、条件がわるいときほど小さな反応も伝わるという固定仕掛けの有効性が際立ちます。

一方、尾長グレは食うタナが比較的浅く、ほとんどが2ヒロ前後での勝負となります。ときには竿1本以上で食うこともありますが、見えている尾長グレを狙うときは釣りの精度的に竿1本以内が限度といえます。

グレ釣り一直線14-4

固定仕掛けはタナがボケづらいぶん、撒き餌との同調をイメージしやすいという利点もあります。

中には、1.5~2ヒロのタナを釣るためにハリスを1~1.5ヒロとし、ウキ止めにて矢引き程度の遊動部分を取る人がいます。そのように竿先から手もとまでにおさまるタナを狙うのであれば遊動部分はなくすべきだと私は考えています。ウキ下が浅ければ浅いほど、道糸の動きに対して刺し餌が反応しやすいからです。どうしても遊動仕掛けを使う必要があるのなら遊動部分を極力小さくする方がよいでしょう。それによってなじみがよくなるとともに刺し餌も安定しやすくなると思います。

臨機応変に釣りましょう

グレ釣り一直線14-3

このように足場に高さがあればウキ下が長くなってもスムースに取り込めます。

条件のわるいときに竿よりも長いウキ下の仕掛けを振り回していると「何やってんの?」と笑われることもあります。「そんなに長いウキ下だとウキが竿先に当たって取り込みの際に困るだろう」と思われているのでしょう。その点については足場の高い磯ならまったく問題がありません。また、足場が低い磯でも高いところへ移動すれば苦労しません。

ときとして見られるペッタンコの磯の場合、ハエ根などの障害物がなければ、じっくり魚を弱らせることができるため何とか取り込むことができます。ところが、障害物のある釣り座では時間をかけられません。そうしたきは私も半遊動仕掛けを組みます。とはいえ、遊動部分は極力短くします。3ヒロ(竿1本)のウキ下なら50㌢から矢引きくらいです。前述したように、遊動部分が少ないほど仕掛けがなじんでからのタナボケや刺し餌が踊るという状態を抑えられるからです。

グレ釣り一直線14-2

グレ釣りにおける正解は1つではありません。状況に合わせて釣ることにおもしろさがあるだけに、いろいろと試してみて下さい。

固定仕掛けについていろいろと綴りましたが、遊びの部分(遊動部分)をあえて作る方が食いがよいときもありますし、全遊動でなければ食わないことだってあります。この仕掛け、このパターンでなければ釣れないという絶対的な方法はグレ釣りには存在しないだけに、状況に合わせて臨機応変に対応して下さい。

固定仕掛けをあまり使わない方も、今回の内容を引き出しの1つとして頭の隅の方に入れておいて下さると幸いです。

【桑原英高プロフィール】

グレ釣りを始めたのは小学生低学年。それから紀伊半島をホームグランドとし、固定仕掛けを基軸とした独自のスタイルでグレを追いかける。トーナメントよりもスレッカラシのグレを攻略するのが得意。シマノフィールドテスター、ゴーセンフィールドテスター、ONIGAKEフィールドテスター、マルキユーフィールドスタッフ。紀州グレ研所属。1969年生。
■ブログ:https://ameblo.jp/gureken-hk/

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