桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.11【タイミング考察】

グレ釣り一直線尾長グレ11-12

〝タイミング〟と〝だまし〟で
大型尾長グレを手中に!!

大型の尾長グレは難攻不落だからこそアツくなれます。口太グレとは比べものにならないぐらい頭を働かせて狙った結果が、正解といえるアタリとしてでたときの高揚感は何ものにもかえがたいものがあります。そこで今回は難しくもありおもしろいスレッカラシの大型尾長グレを相手にするときに大切となる、〝タイミング〟と〝だまし〟について紹介しましょう。

(文:桑原英高)

スレッカラシの魚といっても撒き餌の沖アミを食っています。まったく餌を食わないわけではありません。では、なぜ刺し餌を食わないかというと、各種のタイミングがズレているからです。尾長グレを釣ることができるかどうかは、タイミングが70㌫を占めるといっても過言ではありません。残りの30㌫はいかにだませるかです。

たとえば、絶妙のタイミングで尾長グレの口もとに刺し餌が落ちたとしても「この餌は危険ですよ!!」といわんばかりにキラキラと光るハリ先が刺し餌から飛び出していたり、撒き餌とはまったく違う色の刺し餌だったり、刺し餌が撒き餌とはまったく違う流れ方をしたのではだますことはできません。タイミングを合わせたうえでうまくだますことができれば、スレッカラシの尾長グレが刺し餌を口するチャンスが生まれます。要するに、釣り人と魚の知恵比べなのです。

刺し餌を食わせる考え方は人それぞれでしょう。長年の釣行の末に各自が導き出した理論があって当然であり、どれが正解で、どれが間違いということはありません。ここで紹介する技術論も私なりの考えであることをご理解のうえでご覧下さい。

グレ釣り一直線尾長グレ11-4

ウキはヨウジとゴム管で固定します。通常は、ウキゴムの傾き具合から仕掛けのなじみ具合を判断できるように視認性のよい黄色いタイプで固定しますが、大型の尾長グレを相手にするときは警戒心をむやみに高めさせないように黒いタイプを使用することもあります。

なお、紹介するすべてのパターンは操作性がよく、微細なアタリをとりやすい固定ウキ仕掛けによるものです。

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〈タイミング考察〉
仕掛けのなじませ方が大事

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撒き餌の中に刺し餌を滑り込ませる釣りとなるだけに、見釣りが前提となります。見えない中で釣っていても想像の範疇を越えないため釣れる確率はかなり下がります。どのタナに浮上するか、撒き餌のどこに突っ込むかなど、視覚で得られる情報が多いほど正解パターンに近づけますし、釣っていてもおもしろさを強く感じられます。

撒き餌を打てば尾長グレがユラユラと浮き上がってきます。このときによく観察すると、確実に撒き餌を食っていることがうかがえます。それと同時にハリがついた刺し餌を完全に無視する様子も把握できます。つまりハリがついた餌を完全に見切っているわけです。そうさせないようにするには、簡単にいえば見切る時間をなくせばいいのです。

勝負は一瞬です。群がって餌を食う一瞬のタイミングに刺し餌が尾長グレの口もとにあり、なおかつ仕掛けが理想の形になっていれば確実に刺し餌を口にします。とはいえ、これが非常に難しく、タイミングがバッチリと合うのは1日の中で数回です。なぜなら理想との誤差を生む風や波、潮流があるからです。

グレ釣り一直線尾長グレ11-11
グレ釣り一直線尾長グレ11-1

範囲や量などの撒き餌の打ち方はグレの動きを見て調整します。ときには1点集中の少量にしか反応しないこともあります。その場合は刺し餌を合わせるのは至難のワザですが、広範囲に打つと反応が鈍くなるため試行錯誤して合わせなければなりません。

もっとも、これらの条件がすべて自分に有利に働くことはまずありません。とりわけスレている四国南西部の尾長グレ狙いにおいて「ベタナギであり、潮があまり動かないところの方が食わせやすい」とよくいわれるのは、それらの条件が関係しているからだと思います。

なじませ方のパターン

風やサラシがなく、潮の動きがゆったりとした釣り人にとって最高の条件が揃ったと仮定した場合、私は図1の考え方で釣ります。

尾長グレが撒き餌に気づいて寄ってきます。そして「さあ、食べよう!!」というタイミングで尾長グレの口もとに刺し餌を滑り込ませます。そうすれば見切る時間はありません。このタイミングがばっちりと合えば、刺し餌を口にしてくれる確率はかなり高くなります。しかし、このタイミングでも落とし方によっては刺し餌が無視されることがあります。

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それを表わしたのが図2です。刺し餌の落とし方は大きくわけて2通りあります。1つは撒き餌と同じコースをたどって尾長グレの口もとに到達するAパターン、もう1つは撒き餌の中に紛れながらも異なる沈み方をして最終的に尾長グレの口もとに到達するAパターンです。どちらがいいのかは、その日の魚のご機嫌しだいということになります。

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Aのパターンでは、何の抵抗もなく自然に落ちる撒き餌の動きに追従させるため、できる限り負荷がかからないようにハリスをたるませて刺し餌を落とします。この場合、ハリスがたるむ状態からのびきるまでが尾長グレが刺し餌を口にできるチャンスとなります。つまり食う時間に幅が生まれるわけです。

そのように多少のタイミングのズレをカバーできますが、ハリスがのびきった状態になるまでに尾長グレが刺し餌を口にしてもはっきりとしたアタリがウキにでにくいため、ハリを飲まれやすいという欠点があります。

Aのパターンは、撒き餌とは異なるコースをたどって刺し餌が落ちることから着水時から尾長グレに警戒されやすくなります。このため、刺し餌の存在に気づかずに浮上した尾長グレが撒き餌を拾い始めた一瞬のタイミングに仕掛けがなじんだ状態となっている、あるいは理想の角度になっている、ということが求められます。このようにわずかな時間が勝負となる難しいパターンですが、着水後から張りがキープされているため仕掛けが立つまでの間に刺し餌が触られてもアタリがウキにでやすいという利点があります。

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