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桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.10【南紀・出雲釣行記】

口太グレのパターンは掌握。
尾長グレは浅ダナで勝負!!
南紀・出雲〈和歌山県〉
和歌山県下の釣り場は依然として不調が続いていますが、一時的にでもいい潮が入れば尾長グレの釣果が上がっています。今回は、少し前にその傾向が見られた南紀・出雲へ釣行してみました。何とかパターンをつかんでまずまずのサイズを手にした口太グレに続いて尾長グレにも期待して…
(カメラ/文 桑原英高)
黒潮の離岸が続き、和歌山県下の釣り場は依然として不調が続いています。2~3月に一時的にいい潮が入ったのか出雲の沖磯で40~45㌢クラスの尾長グレがよくアタッていましたが、悪天候になるなどタイミングが合わずに行けずじまいでした。谷口渡船の船頭には何度も電話をしてはキャンセルをして迷惑をかけたので、そのお詫びも兼ねて5月5日に出雲へアタックしてきました。
潮色はイマイチ。餌取り多数。
目当ての尾長グレは…夜明けが早くなったことで出船は5時。4時30分には現地に到着しなければ間に合わないと思っていましたが、こともあろうか予定していた起床時刻を寝過してしまいました。同行の山下さんに電話で起こされてあわてて出発しましたが、出雲の港に到着したのは5時ジャストです。もう一方の渡船は出発していましたが、いつもお世話になる船頭は私たちを待っていてくれました。他のお客さんには大きな迷惑をかけ、申しわけない気持ちでいっぱいです。
前日に続いて釣りができないほどの強い西の風が心配されましたが、波はそれほど高くないようです。これなら行けたらいいと思っていたカナトコにも渡礁できそうです。2~3月に尾長グレがよくアタッていたのは武八(ぶはち)、沖の長島、アシカですが、今日の磯割りは谷口渡船の番ではないので行けません。もっとも、今日はあえてカナトコ回りの日を選んでいます。というのも、以前に50㌢クラスの尾長グレを玉網入れ寸前でバラシた経験があるからです。
間もなく、カナトコを前にして船長から声がかかり、山下さんとともに渡礁しました。
今日の撒き餌は沖アミ9㌔にマルキユーのV9徳用とV11を配合したものと、ボイル沖アミを1.5キロを用意しました。
今回はこのような配合で臨みました。
ボイル沖アミはセパレートバッカンに入れておきます。
タックルは、見老津とは違ってレギュラーサイズが40㌢前後とビックリするようなサイズが出る可能性が少ないので全体的にライトな仕様としました。竿にマスターチューン1.2号、リールにハイパーフォース3000DXGのSUTタイプ、道糸にゴーセン・リミテーション磯フォルッサ1.75号、ハリスにゴーセン・フロロファイタールーツX1.75号、ハリにONIGAKE・極軽グレ6号というパターンとし、G3のウキをセットしました。
軸が長めの極軽グレは中型の尾長グレに最適です。
潮は武八方向にゆっくりと出ていく上り潮なので、とりあえず①の釣り座に立って海面をのぞいてみます。前回の見老津とは比べものにならないほど海の色は青いですが、本来の串本の海の青さではなくてドブ潮系のやや緑がかった色をしています。それでも、足もとに撒き餌を入れてみると、あっという間にスズメダイやチョウチョウオがわき上がってきました。餌取りはかなり元気なようです。
ウキ下2ヒロに設定して竿3本ほど先を狙ってみますが、元気過ぎる餌取りがどんどん沖へ出いきます。足もとに大量の撒き餌を入れて餌取りを釘づけにし、沖の潮目などを狙うときれいなウキ入れがありますが、尾長グレとはいえ30㌢に満たない足の裏サイズばかり。これでは話になりませんが、やや小ぶりなサイズは一夜干しにするとおいしいので食べる分だけキープします。
足の裏サイズが頻繁にアタッてきます。
しばらくすると、緩やかではあるものの下り気味に潮が流れ始めました。状況の好転を期待しますが、頻繁にアタリをだすのはあいかわらず小型ばかり。一瞬、ドキッ!! とする引きもありますが、上がってくるのは40~45㌢クラスのイズスミやサンノジです。良型のグレは口太さえも姿を見せてくれません。
いい手応えを見せてくれるのは…。
イズスミやサンノジばかり。それにしてもイズスミの引きは尾長グレに似ていてドキッとします。
やがて下り潮が速くなると、武八向きの釣り座は反応がなくなりました。山下さんはすぐに③の釣り座に移動。そちらの方が魚の活性が高いのか、グレではないもののポツポツと竿を曲げています。そして、ほどなくして35㌢クラスの口太グレをゲットしました。
山下さんもコンスタントに竿を曲げ、ついには35㌢の口太グレをヒットさせました。
このころから西風が強くなり始めました。武八向きの釣り座は真正面から強風を受けて釣りづらいため私も④の釣り座に移動します。しかし、しばらく釣ってみたもののサンノジとイズスミがヒットしたのみ。どうにもしっくりとこず、潮が上り気味になり始めたタイミングで②の釣り座に移動しました。
反応がないときは際狙い。
これが串本周辺のパターン足もとにサラシが広がっているので、ハリスにジンタンの6号を2段に打ち、2ヒロ程度のウキ下で投入。サラシにもまれたウキがゆっくりと海中に消えたところでそっと道糸を張って流していくと、サラシの切れ目あたりで穂先にアタリが伝わりました。「これはグレっぽいアタリので方だ」と思いながらやり取りすると、間もなく35㌢クラスの口太グレが姿を現わしました。
ようやくマシなサイズをキャッチ。このパターンを駆使して…。
「口太グレのパターンはこれか?」と思って同じように流してみると、ポツポツとアタリがでて30~35㌢を数匹キャッチ。これでお土産はキープできたことから尾長グレ狙いにシフトチェンジ。潮に引かれてもあまり深く仕掛けが入らないように、ジンタンをはずすとともにウキ下を1.5ヒロにして流します。しかし、これだと刺し餌が残ります。
干潮のタイミングが重なったこともあり、ここから反応がなくなりました。長い沈黙が続く中、潮の上げ始めをチャンスととらえて竿2~3本先を狙います。しかし、まったく反応がありません。
こんな状況の串本周辺では磯際狙いが有効とあり、足もとのハエ根周辺に狙いを絞ります。この足もと狙いの場合、むやみに打った撒き餌の周辺に仕掛けを投入するといった釣り方ではダメです。まずは撒き餌の流れを目で追うことが大切。そして、ハエ根周辺に撒き餌がなじんだ瞬間に、その中に刺し餌をきちんと紛れ込ませるようにタイミングよく釣らなくてはいけません。
そのパターンでしばらく釣り続けると、魚影は見えないものの2ヒロのウキ下で刺し餌が取られました。深く釣ると他魚がアタるのでウキ下を1.5ヒロと浅くしてみると、ハエ根の上でアタるようになりました。しかし、上がってくるのは30㌢に満たない尾長グレばかり…。残念ながら、その後もサイズがのびずに納竿時間となりました。
尾長グレ狙いとしては残念な結果となりましたが、当初のミスをカバーしてくれた親切な船長のおかげで1日を通して楽しめました。
弁当はこんな感じです。いつもおいしくいただいています。
これから半夜釣りが始まる出雲の沖磯は尾長グレ狙いの期待感は十分です。船頭は私の息子とかわらないほど若く、サービス精神旺盛で何ごとに対しても親切に対応してくれます。気持ちよく釣りをさせてくれるので、ぜひ1度釣行してみて下さい。私も来月にリベンジする予定です。
タックルデータ
竿 シマノ・マスターチューン イソLIGHT TUNE1.2-530 リール シマノ・BB-X ハイパーフォースC3000DXG S 道糸 ゴーセン・リミテーション磯フォルテッサ1.75号 ハリス ゴーセン・フロロファイタールーツX1.75号 ハリ ハヤブサ・鬼掛極軽グレ6号 撒き餌 マルキユー・グレパワーV9徳用 マルキユー・グレパワーV11 釣行メモ
渡船 谷口渡船 住所 和歌山県東牟婁郡串本町出雲219-2 電話番号 090-5360-9401 料金 渡船4000円
弁当600円備考 出雲漁港から出船。漁港に駐車スペースあり(手前側が谷口渡船、奥側が小川渡船という不文律がある)。
前日に出船の可否を確認するとともに釣行する意思を伝えること。当日は、船長が漁港へ持ってくる乗船名簿に必要事項を記入したのち、準備を整えて乗船。磯の割り当ては船長によって決められる。料金は後払いで、下船後に支払う。餌店 フィッシングベース海クン(0739-45-8450) 【桑原英高プロフィール】
グレ釣りを始めたのは小学生低学年。それから紀伊半島をホームグランドとし、固定仕掛けを基軸とした独自のスタイルでグレを追いかける。トーナメントよりもスレッカラシのグレを攻略するのが得意。シマノフィールドテスター、ゴーセンフィールドテスター、ONIGAKEフィールドテスター、マルキユーフィールドスタッフ。紀州グレ研所属。1969年生。
こちらの記事も要チェック!!桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.5【串本大島・須江釣行記】
桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.6【潮岬釣行記】
桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.7【春の食い渋り対策】
桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.8【タックル考察】
桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.9【南紀・見老津釣行記】
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