桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.6【潮岬釣行記】 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.6【潮岬釣行記】

グレ釣り一直線6-1

今回はかつて熱心に通った潮岬へ。不調の中、口太グレに関してはわるくない釣果が上がりました。

不調が続く和歌山県下のグレ。
尾長グレの聖地、潮岬で現状打破

潮岬〈和歌山県〉

黒潮が離岸した影響がかなり大きく、和歌山県下のグレ釣りの状況は壊滅的です。そんな中、尾長グレ狙いで目をつけたのが潮岬。春先に尾長グレがよくアタるエリアだけにうまくいけば…!!

(カメラ/文 桑原英高)

50㌢までなら期待できる潮岬へ

和歌山県下のほとんどのグレ釣り場はいい釣果が出ていません。一部を除いて2~3匹釣るのがやっとという状況が続いていることから四国方面へ行こうかと思いましたが、釣友たちとの都合が合わずに断念。口太グレなら何とかなるのですが、このコーナーのテーマである尾長グレを現在の和歌山県下で追い求めるのは厳しいものがあります。

釣果とともに気候にまで大きな影響を与えている黒潮ですが、南紀沿岸から遠く離れたまま戻ってきてくれそうにありません。「だったら少しでも近づいてやろう!!(笑)」と選んだ釣り場が本州最南端の潮岬です。

潮岬といえば昔に通いに通った釣り場です。現在は乗せてもらえないコメツブのコジやサヌキのコジなど、すべての磯に乗ったことがあるほど通いました。行きつけの渡船店の船頭が亡くなってからはほとんど行かなくなりましたが、潮通し抜群の本州最南端とあって魚影の濃さは今でも圧倒的です。串本周辺では最悪とされる黒潮離岸時の上り潮が走る状況でも、それなりの釣果が期待できます。

グレ釣り一直線6-2

潮岬の磯の一部です。一番左にある大きな磯が今回渡礁したオオクラです。

1つ残念なのは昔に見られた大型尾長ラッシュの面影がなくなったこと。今では30〜35㌢といった中型の口太グレの数釣り場という印象が強く、近隣にある串本大島の須江地区や樫野地区のようにに40㌢オーバーが爆発的に釣れることはありません。

それでも尾長グレに関しては60㌢どころか70㌢オーバーの実績がある釣り場です。そのような大型は無理だとしても50㌢弱なら今でもときどき釣れています。良型は春先によくアタる傾向があることから潮岬に目をつけたわけです。

潮流を見てオオクラの西へ

2月27日、釣友の徳原君とともに潮岬へ。私がよく通っていたころには4~5軒の渡船店がありましたが、今は「うりた渡船」1軒となりました。

  • グレ釣り一直線6-7
    今回お世話になった、うりた渡船の店舗です。

うりた渡船では、目当ての釣り座があるときはいち早く下船して釣り座を確保しなければいけません。そうした昔ながらの場所取り合戦を避けたいことから平日に釣行したわけですが、人気の釣り場とあって結構な釣り人がきています。

船着きを出た船の上から見ていると上り潮がそこそこ流れているので、当初予定していた磯のドウネをパスしてオオクラの西へ渡礁することにします。幸い他の釣り人はおりてこず、争奪戦をすることなく沖向きに釣り座を構えることができました。

まずはタックルをセット。竿にシマノ・マスターチューンイソ1.2号、リールにシマノ・BB-XハイパーフォースC3000DXG S(SUT)、道糸にゴーセン・リミテーション磯フォルテッサ2号、ハリスにゴーセン・フロロファイタールーツⅩ2号、ハリにONIGAKE・極軽グレ6号、自作ウキG3を用いたウキ下2ヒロの完全フカセ仕掛けで挑むことにします。

撒き餌は、うりた渡船では配合餌が禁止されているので生沖アミ6㌔のみです。

グレ釣り一直線6-9

口太グレの活性は意外と高い?

①の釣り座に入って撒き餌をパラパラと打って様子をうかがいますが、餌取りの姿が見えません。水温が15度台とあって、さすがに魚の動きはわるいようです。そこでウキ下を2.5ヒロにかえて狙うことにします。

グレ釣り一直線6-10

投入後、30㍍ほど流したところで竿先をひったくるアタリがでましたが、間もなく上がってきたのは25㌢クラスの尾長グレ。さすがに小さいのでリリースします。

「足もとに魚の姿は見当たらないが、沖の方では活性が結構高いのかな?」と思って同じように流してみると、さきほどと同じところできれいにウキが消し込まれました。一瞬重く感じたので「まずまずのサイズかな?」と思いましたが、手前にくるとすんなり海面を割りました。難なくキャッチしたのは35㌢クラスの口太グレです。アタリので方から判断すると、思っているほど食いが渋い様子ではなさそうです。

再び同じように流しますが、先ほどと流れが少しかわったためか反応がありません。アタリがあった先ほどまでは前方のシモリから沖に向かって出ていくような流れでしたが、今は隣のマナイタに向かって流れています。この状況だと③の釣り座で竿を出している徳原君は釣りづらいだろうと思い、②の釣り座に入るようにアドバイスします。

V字になった②の足場を見た徳原君は「足場がメチャわるいですね~」と嘆いていますが、私が立つ①の釣り座も同様です。わずかな出っ張りに片足を引っ掛けて釣らなくてはならないほどです。

「今の流れなら②の釣り座からマナイタに向かってのびるハエ根の際を流すのがいいで~」と徳原君にアドバイスしますが、足もとのサラシに邪魔をされて苦戦しています。「まあ、いい勉強になるだろう」と少し放置することにしました(笑)。