底物釣りよりも高確率で良型のイシダイが釣れることもあります。
これらのターゲットを狙う場合、とにかくハードなタックルを使用することが前提となります。私の場合、2号のロッド、4~5号のハリス、太軸の10号という最大級サイズのハリを使用します。これらを用いて魚がヒットすれば強引に取り込むようなスタイルで対応しています。
ヒットパターンをモノにするには潮がわりを狙うことです。潮の干満で流れがかわる中紀の場合なら満潮や干潮の前後です。枯木灘から串本周辺にかけての釣り場では緩んでいた潮が流れ始めた瞬間、たとえば沖に溜まっている白い泡の筋が帯状になって流れ始めた直後です。そのようなワンチャンスに先に示したようなタックルで深ダナを狙えばかなりの確率でヒットします。特にマダイの場合は時合が明確であり、過去に取り込んだ大型の大半は狙いを決めてから数投以内に食わせています。
尾長グレ狙い
春の深ダナ狙いのうれしい誤算として良型の尾長グレのヒットがあります。「グレの気配が薄れたからイサギでも…」と安易な気持ちで丸玉オモリ仕掛けに変更したところ一気にウキが消し込まれ、強烈な締め込みを見せる良型の尾長グレがヒットしたことがあります。枯木灘の沖磯ではこのパターンが珍しくありません。
丸玉オモリ仕掛けで沖のポイントの浅ダナを狙う場合、口太グレがターゲットとなるためハリスは1.7号や2号もあれば十分です。しかし、尾長グレも視野に入れて深ダナを攻める場合は2.5号以上のハリスを張っておくことをおすすめします。2.5号以上であれば少々の魚がヒットしても余裕を持ってやり取りできます。
ハリはマダイ狙いのように大きくて太いタイプは好ましくありません。私はグレバリの6号をメインに使用しています。丸玉オモリ仕掛けの深ダナ狙いであっても、グレを狙う場合は可能な限り小さいハリがいいように思います。
「魚の気配が薄れたときにふと沖を見れば魅力的な潮目やヨレがある。潮の流れから判断すると、その付近に撒き餌がきいていそうな?」 このような状況に出合ったときはだまされたと思って丸玉オモリ仕掛けに変更して沖のポイントを狙ってみて下さい。グレが潮についていれば1ヒロ半ほどのウキ下でアタリが連発します。アタリがない場合は徐々にウキ下を深く取りながら探ってみて下さい。ウキを鋭く消し込むアタリが得られるはずです。深ダナを狙うことでサンノジなどの招かざる他魚がよくアタることも事実です。とはいえ、パターンさえ把握すればうれしい他魚が期待できます。
丸玉オモリ1号や2号を使用する重い仕掛けは、一見すると食いがわるいように思われるかもしれません。ですが、そのようなことはまったくありません。私が保証します。それどころか通常の攻め方では味わえない豪快かつスリリングな世界が待っているはずです。
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