サーフで大チヌが連発!?　渚釣りを始めてみませんか？

敦賀半島のサーフは大チヌの好期!!

北陸地方では、４月中旬から５月下旬にかけてベテランはもちろん、ビギナーにも大型のチヌが狙えるチャンスのある乗っ込み期を迎えます。数の面でも期待感は高く、ツボにはまると２ケタの数釣りも楽しめます。

乗っ込みのチヌは沖磯や地磯、漁港などの波止で狙うのが一般的ですが、ここで例として紹介するのは敦賀半島にある水晶浜というサーフです。近くに岩場があるうえ、サーフ自体にもシモリが点在していることからチヌの産卵場に適しているようで、春にかなり高い実績がある釣り場として知られています。

夏場に海水浴場となるため設備面が充実しているのがうれしいところ。駐車場（夏季以外は無料）や、きれいな水洗トイレが設置されているので助かります。当然、砂浜とあって足場のよさは抜群です。お子様連れでも楽しむことができるでしょう。

チヌの渚釣りの前準備

渚釣りとはいっても一般的なフカセ釣りと大きな違いはありません。図のような道具立てを参考にして下さい。

ただし、水深が浅い場所を狙うことと、波止などと比べて目線が低いため、ウキに関しては見やすいトップを備えた短い棒ウキがおすすめです。

撒き餌は沖アミ+チヌ用集魚材を使います。刺し餌は沖アミでＯＫです。それに加えてこの時期にとても有効なボケを用意すれば釣果アップが期待できます。

この他、ウェーダーと、撒き餌を入れたバッカンを掛けるためのしっかりとした長いピトンがあれば、強い波が不意にきたときに足もとが濡れたり、バッカンが流されるといった不具合を防ぐことができます。

チヌの渚釣りの釣り方

サーフでのチヌのフカセ釣り、いわゆる渚釣りは朝よりも夕方から夜にかけての時合の方が圧倒的に有利です。１日じっくりと遊ぶのもいいですが、ゆっくりと自宅を出発して15時ぐらいから竿を出すプランもおすすめです。

釣り方は難しく考える必要はありません。渚釣りというと違うカテゴリーの釣りだと感じるかもしれませんが、浅いポイントでのフカセ釣りと考えればいいでしょう。

水晶浜では一帯がチヌのポイントといえますが、両サイドの岩場近くや中央付近にある大きな岩の周辺が特に人気があります。それだけ実績が高いということであり、他のエリアのサーフにおいても岩場回りは好ポイントの目安になるといえるでしょう。

狙い目となるのはカケアガリやシモリ周辺です。大切なのは、そこへポイントを作らないということです。渚釣りでは狙い目の手前に撒き餌を打ってポイントを作るのが基本となります。というのも、波気が強いほどに払い出す流れに乗って撒き餌が沖へと流れるからです。ポイントへダイレクトに撒き餌を打っても単発でのヒットはあるかもしれませんが、連発は期待できないでしょう（ベタナギ状態のときはポイントの上へダイレクトに打ってもＯＫ）。

以上のように遠投するのではなく、近くにポイントを作る方が数が釣れるというのが渚釣りの特徴ともいえます。特に、波気があるときは撒き餌が沖へ流れやすくなるので足もとに撒くスタイルに徹するのが得策だといえます。

ウキ下はカケアガリ周辺で1.5ヒロほどです。「仕掛けを這わせた方がよい」とよくいわれますが、這わせるとウキにアタリがでにくくなるという難点があります。慣れないうちは、アタリがしっかりとでるように刺し餌が底を少し切るぐらいのウキ下で狙うとよいでしょう（釣り始めにタナ取りボールなどで水深をきちんと測りましょう）。

取り込みに関しては玉網が必要な波止や磯よりも簡単です。やり取りをして手前まで寄せたら寄せ波に合わせて浜へズリ上げればＯＫです。タイミングを見計らって行なえば力は必要ないので、落ち着いてズリ上げましょう。

なお、渚釣りは浅いところを釣ることから、チヌに警戒心を持たせないように静かに釣ることが大事です。それが好釣果を上げる一番のコツといっても過言ではありません。複数人で釣行するときは、できるだけ距離を取って釣り座を構えましょう。