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やめられまへん!! 投げ釣りはっ【オッサンの気ままな釣り日記編】No.5

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釣りサークルでコーチをして得られた釣りの未来に関する内容です。

釣りの未来を見つけましたで

コーチとして釣りサークルに参加してきました。楽しそうに魚を釣る子どもの笑顔を見て釣りの未来を感じることができました。子どもが釣りに触れる催しがもっと増えれば自然や生命にやさしい人間に育つことへつながるんとちゃいますやろか?

(文:中本嗣通)

11月23日といえば国民の休日である勤労感謝の日です。それと同時に「その昔は〝チャン・リン・シャン〟の薬師丸ひろ子、現在は化粧が濃い上沼恵美子」であるウチの嫁との結婚記念日なんでっせ。

昨年の平成29年は所帯を持って30周年の真珠婚式だったらしく? 本来ならば大阪市内の高級ホテルでディナーなんぞを奮発するのが正しき亭主の姿に間違いおまへん。しかし、ロクでもない亭主である僕が記念の日に向かった先は大阪唯一の村政を続ける南河内の千早赤坂村。その目的は、釣り具の最大手メーカーであるダイワが小学生~中学生を対象として運営している釣りサークル『D.Y.F.C(ダイワ・ヤング・フィッシング・クラブ)』のフィッシングスクールが千早川マス釣り場で開催されるに当たり、コーチ役として参加するためであります。

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    今回参加させてもらったトラウトスクールも大変な賑わいでした。
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オッサン自身も有意義な時間を過ごすことができましたで。

釣りの楽しさを伝える
機会が増えることに期待

このD.Y.F.Cといえば、たしか太田裕美が「木綿のハンカチーフ」を大ヒットさせた1976年に創設された歴史と由緒のある釣りサークルです(そのころの僕は多感な高校2年生のチェリーボーイでおました)。D.Y.F.C初期のアイコンは週刊少年マガジンに連載されて大人気を誇った釣りマンガの「釣りキチ三平」であり、三平君のような名人・達人になろうと釣りに魅せられた大勢の子どもたちは競うようにこのサークルへと参加したんでっせ。

そんな歴史のあるサークルのフィッシングスクールに、なぜにエエ加減で釣り下手なオッサンがコーチ役で参加しているかといえば、テスター仲間である「磯釣りのキムタク」こと岡田建治さんに声をかけてもらったからなんです。それをきっかけとして3年ほど前から関西圏で開催されるフィッシングスクールでコーチ陣の末席に加えてもらってまんねんわ♪

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    これは2015年に和歌山マリーナシティー釣り堀で開催されたスクールの様子。

ところで、釣り具メーカーの中でこんなスクール的な動きを大々的に行なっているのはダイワだけと違いますやろか? 口のわるい人はこのサークルを「客の養殖事業や…」とかいいます。たしかにスクールに参加した子どもが釣りという遊びに魅せられて趣味とすることで、将来はダイワの製品を購入することになるかもしれません。でも、それを目的とするならば、やたらと気が長い間の抜けた話でっせ…。

それどころか、D.Y.F.Cに参加した子どもたちが将来的に釣りを趣味にしたとしても、ひょっとしたら他メーカーの製品を購入するかもしれまへん。そんなリスクもあるのに長年にわたってD.Y.F.Cをダイワが運営するのは「釣りの未来」と「釣り業界の活性化」という大義を見すえてのことでしょう。その結果、大人に育った子どもたちがダイワの製品を購入することになれば、それはソレでよしというスタンスではないかと思いまっせ♪

また、D.Y.F.Cの活動に関わって思いましたが、その準備や開催の手間は半端なく大変です。もちろん、手間だけではなく費用面でも大変でっしゃろな。D.Y.F.C専属の部署が準備と段取りに奔走し、当日は数十名に及ぶグローブライドの社員が休日出勤することに加え、子どもさんのお世話をするコーチ陣も30~50名が参加、さらにたくさんの賞品や景品を用意して行なうのだから、その手間と費用は親御さんから徴収する参加費では到底まかないきれないように思いまっせ(あくまでも僕の個人的な見解ですが…)。

それでも、40年以上の長年にわたってダイワが手間ひまをかけて活動を続けてきたD.Y.F.Cに参加したことによって、釣りの楽しさを知り、釣りという遊びを生涯の趣味にした子どもさんは思いのほかに数多いんでっせ。その証拠に「子どものころにD.Y.F.Cに参加して釣りにのめり込みました!!」という若手コーチの多さには驚かされまっからネ♪

やめられまへん5−9

子どもが釣りに触れる機会がもっと増えるとうれしいですな。

その他にも釣り関係の親睦団体、公益法人が主催する釣り教室は幾多とありますが、これだけ大規模に行われているのはD.Y.F.Cだけでっしゃろな。できれば、他の釣り具メーカーさんや業界全体を巻き込んで釣りという遊びの未来を背負う子どもたちにフィッシングサークルのような場を作っていただき、もっともっと釣りの楽しさを伝えてほしいモンでんな。

そォ~う、ゲームのような頼りないバーチャル感覚の遊びなどではなく、釣りが持ち備えるネイチャーな楽しさに加えて穂先やウキに表れる生命からの息吹のサイン、釣り上げて魚を握ったときの生命の動きというリアリティー、その生命を奪っておいしく食する感謝の気持ちを子どもたちに知ってもらってこそ、自然や生命にやさしい人間に育つことへつながるハズだと考えます。それこそが「現在を生きる大人の釣り人や釣り業界が担う役目なのかも?」と秘かに思うオッサンなんですわ

【中本嗣通プロフィール】

1959年に北河内で産湯につかり、中学1年生から投げ釣りオンリーで釣歴を重ねる。『関西のつり』誌の愛読歴は43年、執筆歴は28年を数え、まさに関つりと共に人生を歩む。「口上は一流、釣技は二流、釣果は三流」が座右の銘でんねんわ♥ 投釣倶楽部大阪会長。

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