やめられまへん!! 投げ釣りはっ【オッサンの気ままな釣り日記編】No.4 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

やめられまへん!! 投げ釣りはっ【オッサンの気ままな釣り日記編】No.4

やめられまへん4−11

串本大島ではなんとか本命の顔を見られましたが、残念ながら数は釣れないわ、型は小さいわで、メッカといえる釣り場で消化不良の釣果に笑顔も引きつるオッサンでっせ

冬場のカワハギ狙いなら
鉄板でっしゃろ…?

「インケツきわまりない釣行記なんぞ読みたないぞォ~!!」という読者からのお叱りの声が聞こえてきそうですが、いま1度のおつき合いをよろしくお願い申しまんねんわ 今回は冬場の鉄板ターゲットといえるカワハギ狙いの釣行記です。実績抜群の南紀の磯場なら間違いないと思ったんでっけども…

(カメラ/文:中本嗣通)

古座の沖磯は幸先好調でしたが…

徳島県・阿南市の辰巳南堤でカレイを狙ってモノの見事に返り討ちにあった翌週末、釣れぬカレイに嫌気がさしてターゲットと釣り場をガラリとかえることにしました。舞台を一気に南方向へと変更して、南紀エリアの磯で寒カワハギを狙う釣行計画を立てましたで。

「この時期やもん、カワハギ狙いは鉄板やで♪」と、12月2日の午前2時に海司さんと自宅を出発。途中、Tポート・貝塚店で餌のマムシを買い求めてから阪和道をひたすら南下します。

本日は定番のカワハギ釣り場である串本大島ではなく、フロンティア精神を発揮してこの時期に情報が少ない古座川尻の沖に浮かぶ九龍島へ渡る計画です。

古座川尻の左岸にある藤田渡船の1番船に乗り、夜明けには底物釣り師と呉越同舟でクロバナへと渡って竿を並べます。この磯では投げは西向き、底物は東向きと釣り場がハッキリとわかれるので、トラブルが起こりにくいのがありがたおますわ。でっ、僕は磯の先端部Ⓐ、海司さんは中央Ⓑにわかれて釣り始めまっせ。

やめられまへん4−1
やめられまへん4−2

古座川尻から渡るクロバナの西向きのⒶ(上)とⒷ(下)。磯の足場は比較的よく、僕のようなヘタレでも楽々釣れるのでありがたおますわ♪

やめられまへん4−12

「さあ、今日こそは本命ゲットやで!!」と気合を入れて穂先をにらんでいると、隣の海司さんが早くも竿を曲げて良型のガシラやアオハタ・イトフエフキといった根魚系や、マダイ・イラを好調に釣り続けますやん。「なんや今日はいけそうですネ♪」という海司さんの元気な言葉に勇気をもらって釣り続けていると、さっそくドラグの逆転音を高らかに鳴らしてラインが一気に走る気色のええアタリがでましたやんか!!

やめられまへん4−3

この日の海司さんは朝イチから猛ダッシュで釣果を重ねます。本命不在ながら、マダイにイラ、根魚系を次々と釣り上げてまっせ。

待っていましたとばかりに合わせを入れると、アレレッ、カワハギ独特の金属的な鋭い引き込みがありまへんで? でもまっ、頭を振る段引きの抵抗で結構楽しませてくれよります。やがて海面下でギラッと白銀色に光りながら横走りを見せたのは30㌢足らずと中途半端なサイズのヘダイでっからガッカリですわ…。

その後もドラグを鳴らすアタリはでるものの、ドレもコレも同型のヘダイばかり。3つ、4つ、5つとヘダイの数は増えていきますが、本命のカワハギは姿を見せず。Ⓑの海司さんも当初の勢いはドコへやらで、熱心に打ち返しを続けている顔は不動明王のように険しくなってますで。

やめられまへん4−4

ドラグが鳴るええアタリが連発しますが、その正体は25~30㌢までの中途半端なサイズのヘダイばかり。ええアタリなので姿を見てはガッカリの繰り返しですわ…。

  • やめられまへん4−5
    ヘダイの他にガシラやイトフエフキ、丸々と肥えた大型のイソベラなどが顔を見せてくれますが、肝心な本命はいっこうに姿を現わしてくれまへんがな。

そんな中、オッサンに待望のカワハギらしきアタリがでました。慎重にラインを張るとコンコンと小さく穂先を押さえ込んでくるのは限りなく本命臭い感じでっせ。餌を吸い込んだと思われるタイミングを見計って思いっきりの合わせを入れてやると、赤サーフがギュイーンと大きなカーブを描きましたで。巻き取り途中の金属的な引き込みもあって本命をいっそう意識しますが、ここで穂先が跳ね返って重量感がフッと消えてしまいよりましたがな。痛恨のハリはずれですわ…。

上がってきたささめ針の市販仕掛け、桃華カワハギはまったく無傷でっさかいに、鮮やかなピンク色の仕掛けが風に吹かれてヒラヒラと舞う光景が異様に悲しく感じます。これも「己の技術のなさが原因や!!」と自分の非力さに腹を立て、磯の上で地団駄を踏みまくるオッサンなのでありました。

やめられまへん4−14

…と、そのとき、背後にいる底物釣り師のイシダイ竿が大きく舞い込んだのが目に入りました。竿を折らんばかりに強烈に引き込むパワーはさすが底物。対する底物師が何度も踏ん張ってやっと海面に浮かせたのは残念ながら本命のイシダイやイシガキではなくアオブダイ。目測で80㌢を超える大きなヤツでっからあの猛ファイトにも納得ですわ。

やめられまへん4−8

呉越同舟で竿を出していた底物釣り師のAさんに待望の1発。イシダイ竿を大きく曲げた猛ファイトの主は80㌢級のアオブダイでしたが、残念ながら取り込みでバラシとなりました。

感心しながら見ていると、こちらも抜き上げ時にハリがはずれて残念無念のバラシ。この展開に、やっと掛けた魚をなかよくバラした投げ釣り師と底物釣り師が顔を見合わせてお互いに思わず大笑い。見ず知らずの人間がバラシをきっかけに親近感を持ち、なかよくなれるのは同好の士やからに違いおまへんやろな

てなことで、この日もここで納竿時間を迎えます。終わってみれば本命はボ○ズで中途半端なサイズのヘダイが7匹なる釣果でっから、やはりトホホの気分で寂しく帰路へ着いたのでありました。