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強いサラシの攻略法は正解!! 僅差で敗退ながら内容充実の競技会の釣りを解説|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.54


ポイントはもちろん、グレが食うタナすらわからない初渡礁の磯であるうえ、強いサラシが出る状況とあって大苦戦。それでも自身の引き出しにある強いサラシの攻略法を駆使することで40㌢オーバーのグレをゲット。さあ、追い上げ開始!!
カメラ/文 上田泰大
4月23日(日)、三重県尾鷲で行なわれたハヤブサカップ グレの予選に参加しました。
今大会の参加者は76名。25㌢以上の8匹までの総重量で競い、3隻出る渡船のそれぞれ1位のうち上位2名に全国大会への出場権が与えられるというルールです。
エリアは湾内方面、タテガミ方面、寺島方面の3つ。受付で抽選を行なった結果、私は11番で湾内の磯となりました。サイズを狙うには沖磯がいいですが、数を釣るには湾内が有利です。

予想とは裏腹にグレの反応は皆無!?
渡礁したのは割亀のロープです。初めて乗る磯とあってポイントがまったくわかりません。磯を見る自身の目を信じ、前半に釣り座選択の優先権のある私は海を向いて右側に入りました。
今回使用した撒き餌の配合パターンです。 タナもポイントもわからないため、0のウキの全遊動で仕掛けをゆっくりと入れて探ります。
ほどなくしてアカジャコが出てきましたが、少し前に仕掛けを入れると刺し餌が残ります。すぐにグレが食いだすと予想していただけに「おかしいな?」と思いながらポイントを捜します。
すぐにグレが釣れた隣りの磯の状況を横目に、右の根の際、シモリ周辺、沖の潮目とローテーションして探りますが、グレはヒットしません。浅いタナ、深いタナと仕掛けを変更して探っても同様です。
前半戦の釣り座はグレの反応が低調でした。 結局、同乗の選手とともにグレが釣れないまま前半が終了しました。
大きなサラシを攻略してグレゲット
9時半の場所交代では左側に入りました。こちらは足もとに棚があり、大きなサラシが出てます。
しばらく釣りをしてわかったのは、立ち位置をかえないとサラシの影響で仕掛けが入らないということです。そこで道具を持って立ち位置を左側へ移動しました。
左側も足もとにある棚の影響で大きなサラシが出ており、通常の仕掛けではウキがすぐに流されます。そこで仕掛けがすぐになじむように小型かつ低重心の00ウキに変更するとともに、ハリスにG7のガン玉を3つ段打ちにします。
このような大きなサラシを攻略するには、仕掛けを流されにくくして撒き餌との同調をはかることを考えることが大事です。 サラシの中は上層の流れが速く、普通に流すとウキが先行して刺し餌を引っ張ってしまいます。そこで、刺し餌が先行するように、ラインを引いて仕掛けを止めておきます。
ちなみに、重いガン玉を使うと仕掛けが入りやすくなりますが、アイゴ・チヌ・イズスミといった他魚がヒットする可能性が高まります(結果的にG7の三段打ちが最もヒット率が高かったです)。
ラインを出すと仕掛けがどんどん沈むセッティングだけに、ウキが水面下20~30㌢ぐらいをキープするようにテンションを軽くかけておきます。
この攻め方で探っていると、サラシの下に潜ったウキが速度をかえて沈むアタリがでました。すかさず合わせるとグレの引きが伝わってきます。ほどなくして上がってきたのは27㌢ほどの本命です。やっとパターンを見つけることができました。
さあ、追い上げ開始。なお、右側が私です(写真:株式会社ハヤブサ提供)。 時計を見ると11時。残りは1時間半です。さあ、間に合うか!?
強いサラシ狙いでは撒き餌を打つタイミングが重要
ここから怒涛のような追い上げで32㌢、34㌢と連続ヒット。さらに、ウキがゆっくりと沈んだので竿で聞いてみます。すると、コツ、コツッといった反応が伝わったことからすかさず合わせを入れます。ガツンッ!! という衝撃とともにそこそこの重量感が伝わってきます。
張り出す棚にラインが擦れないように、鋭い締め込みを竿で溜めてかわします。まもなく上がってきたのはこの日最長寸、42㌢の口太グレです。
42㌢の口太グレ。これは価値ある1匹です(下船後に撮影。写真:株式会社ハヤブサ提供)。 その良型を釣ってから注意したのは、サラシが強いタイミングで撒き餌を入れないということです。サラシがより強くなる船の通った直後に撒き餌を打つと、あちこちに広がってグレがどこにいるのかわからなくなります。そうなるとグレを食わせるまでに時間がかかるため、サラシが少し落ち着いたタイミングを見計らって撒き餌と仕掛けを投入するのが得策です。
また、強いサラシを釣る際に理解しておきたいのが、打った直後は上層の流れに乗っている撒き餌もやがて下へ沈むということです。それに仕掛けを合わせることを意識すると、グレがヒットする確率が上がります。
この考え方を実践することで28㌢と36㌢を追加して6匹をキープ。
そして、残り時間10分を迎えたとき、一番の重量感が竿を襲います。棚の向こう側で食ったことから無理はできません。ゆっくりとテンションをかけながら浮かせますが、途中で割れ目に入ったのか動かなくなりました。そのまま出てくることはなく、残念ながら終了の時間となりました。
検量の結果は6匹で4,305㌘。全体では2位の重量でしたが、同じ船に4,625㌘を釣られた選手がおられたことから船内2位ということで惜しくも予選通過はならずでした。
全体の2位ながらも同じ船にさらなる釣果を上げておられた方がいたので予選通過ならず(写真:株式会社ハヤブサ提供)。 最後に掛けた魚がグレかどうかはわかりませんが、取り込めていたら結果がかわっていたかもしれません。とはいえ、これも競技会のおもしろさですね。この悔しさをバネに次回もばんばります。
上位3名の選手です(写真:株式会社ハヤブサ提供)。 イベントも大盛況でした(写真:株式会社ハヤブサ提供)。 悔しいながらもいろいろと楽しい大会となりました(写真:株式会社ハヤブサ提供)。 タックルデータ
撒き餌
※沖アミは6㌔マルキユー・グレパワーV9徳用 マルキユー・爆寄せグレ マルキユー・グレの道 — 刺し餌 マルキユー・くわせオキアミスーパーハード M マルキユー・くわせオキアミV9 M マルキユー・特鮮むきエビ — 活性起爆材・グレにつけた生沖アミ マルキユー・活性起爆材・グレ 竿 シマノ・BB-XSPECIAL SZⅢ 1.2号500/530 リール シマノ・BB-Xハイパーフォース2500DXG — — — 道糸 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.5号 ウキ ソルブレ・MFクウェストS-00 — — ハリス 東レ・スーパーL EXハイパー ハリ ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ
【上田泰大プロフィール】
釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。■ブログ:グレトーナメント全国制覇への道
■youtube:グレ釣り上田TV関連記事
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