〝繊細〟がベストではなし!! 上位進出の決め手は太めの仕掛け|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.52 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

〝繊細〟がベストではなし!! 上位進出の決め手は太めの仕掛け|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.52

グレ常勝トーナメント52

グレの競技といえば繊細な仕掛けを用いるイメージがあるかと思いますが、よく釣れる状況においてはその限りではありません。太めの仕掛けを用いるメリットを生かすことで…

(カメラ/文 上田泰大)

10月9日(日)、兵庫県姫路市家島で行なわれた「Team ONIGAKE近畿代表決定戦」に参戦しました。この大会は12月3〜4日に大分県鶴見で行なわれる「ハヤブサカップグレ全国大会」の近畿代表の選考会です。2位までに本戦の出場権が与えられるとあって気合を入れて臨みました。

太めの仕掛けが奏功!! 初戦は良型連発

参加者は23名。チーム鬼掛が随時行なっている大会の年間ポイント上位者と、鬼掛スタッフ選抜戦を勝ち抜いたメンバーが集結しました。

グレ常勝トーナメント52
選ばれた手強いメンバーが相手になる大会です。

前日のプラクティスでよく釣れることがわかっていたので、普段は使わないハリス1.7号を用いた太めのタックルで挑みます。

グレ常勝トーナメント52

理由としては、玉網を使わずに30㌢クラスをゴボウ抜きにしたいことと、小さなグレをかわしやすい大きな刺し餌に合うチヌバリ2号を用いたいからです。

いつもなら食い渋ることを予想して繊細な仕掛けで釣りを組み立てますが、よく釣れる場合は太めの仕掛けの方が何かと好都合です。

さて、1試合めは予想通りにグレは高活性で、1投めから29㌢ほどのサイズがヒット。続いて連続でヒットしますが、28㌢、27㌢とサイズがわるくなります。

そこで、撒き餌を打った場所から刺し餌を投入する位置を離すことにします。これがよかったようで、30㌢クラスのグレをキープすることができました。

グレ常勝トーナメント52
グレ常勝トーナメント52
このようなロケーションの釣り場です。

場所交代後の後半は潮の湧き上がりの攻略に苦慮します。それでも湧き上がりの切れ目まで仕掛けを遠投して狙うと、28~31㌢ぐらいのグレが連続でヒット。計8匹の重量が3,360㌘となって初戦を勝利できました。

グレ常勝トーナメント52
予想通りにまずまずのサイズが数釣れて勝利することができました。

決め手は撒き餌のスキッピング

場所をかえての2試合め、1試合めよりもサイズがよく、32~34㌢のグレが遠投でよく釣れる状況です。ただし、よいサイズを釣るには少しコツが必要です。撒き餌をダンゴ状で投入するとグレが浮かないため、水面に叩きつけて滑らせる「スキッピング」という技が効果的でした。それをすることで捕食するグレが上下の動きをするのでアタリがウキに鮮明にでて釣りやすくなります。

グレ常勝トーナメント52
グレ常勝トーナメント52
配合はこのようなパターンです。沖アミ9㌔にこの分量が3試合分の撒き餌となります。

そのスキッピングが奏功して8匹で3,740㌘という重量にて勝利し、決勝へと進めました。

グレ常勝トーナメント52
決勝進出の3名です。

餌取りが暗躍の決勝。果たして全国大会の切符は…

決勝戦はグレの活性が少しわるく、2回戦の磯よりもアタリがでるのが少し遅い状況です。それでもスキッピングを駆使してグレを浮かせることで25~31㌢までのキープに成功。活性が上ってきたころに場所交代の時間となります。

グレ常勝トーナメント52
出だしは好調です。
グレ常勝トーナメント52
太めのハリスが手返しの面で奏功しました。

続いて入ったポイントでは27~30㌢を数匹入れかえられたものの、後半は低調。木ッ葉グレやチャリコが主体のまま場所交代の時間となりました。

最後に入った左側のポイントはアジが多く、入れかえ可能サイズを1匹釣ったのみ。その後はアジの猛攻にあって追加できないまま終了となりました。

検量の結果、3,200㌘対3,080㌘対1,640㌘で準優勝となりました。僅差で負けましたが、ハヤブサカップ全国大会の出場権を得ることができました。

グレ常勝トーナメント52
2位となって全国大会の切符を手にすることができました。
グレ常勝トーナメント52
結果はこの通りです。

この大会では全国大会へ僅差で行けない順位が続いており、全国大会の当日は役員ばかりをしていました(笑)。今年は選手として出場できることから優勝を目指してがんばってきます。

メーカー様、選手・役員のみなさま、船長様ありがとうございました。

グレ常勝トーナメント52
今大会の参加メンバーです。

釣行メモ

那波釣具渡船店
HP https://userweb.117.ne.jp/nabatrg/tosen.htm
電話番号 079-272-1708
住所 兵庫県姫路市網干区興浜1373-3
料金 家島:4,500円/小豆島:5,500円
備考 ■午前の部と午後の部がある。出船は不定期につき要予約。
■氷200円(店舗にて)

タックルデータ

撒き餌
※沖アミは6㌔
マルキユー・グレパワーV9徳用
マルキユー・グレパワーV9スペシャル
マルキユー・爆寄せグレ
マルキユー・グレパワーV10スペシャル
刺し餌 マルキユー・くわせオキアミスーパーハード
マルキユー・くわせオキアミV9
マルキユー・くわせオキアミスーパーハード BIG L
マルキユー・HPP BAITS
活性起爆材・グレにつけた生沖アミ
マルキユー・活性起爆材・グレ
竿 シマノ・BB-XSPECIAL SZⅢ 1.2号500/530
リール シマノ・BB-Xハイパーフォース2500DXG
道糸 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.5号
ウキ ソルブレ・MFスラッシュM-00
ハリス 東レ・スーパーL EXハイパー
ハリ ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ
ハヤブサ・鬼掛 層探りチヌ

【上田泰大プロフィール】

釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。