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【梅雨グレ攻略】上潮が滑る水潮対策を紹介|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.36

グレ常勝トーナメント

梅雨時期に降水量が多くなると、雨水と海水の比重の差による二枚潮が起こりやすくなります。その状況でいつも通りに釣っていたのではグレのアタリは得られにくくなるため対策が必要です。そこで今回は水潮による二枚潮の攻略パターンを紹介させていただきます

(カメラ/文 上田泰大)

梅雨グレ期に起こりがちな状況とは?

今回は梅雨グレシーズンの攻略法をまとめてみましょう。

雨が降ると、海に濁りが入りやすくなります。特に、降雨量が多くなると、河口近くの釣り場は濁りをともなった淡水が大量に流れ込みます。すると、塩分濃度の薄い水と海水という比重の差異による二枚潮が生じ、上潮だけが極端に滑りやすくなります。

その状況でいつも通りに釣ると、上潮に引っ張られる仕掛けが撒き餌と離れてしまいます。たとえ魚が刺し餌をくわえたとしても上潮に引っ張られる仕掛けの抵抗を感じ、しっかりと食い込まずに放すということがよくあります。「アタリがないのに刺し餌だけ取られる」というのは以上のようなケースが多いと考えられます。

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梅雨グレ期の二枚潮攻略法

では、降雨の影響による二枚潮はどのように釣るのが有効かを解説していきます。

使用する仕掛けについて

まず、ウキは00か000といった浮力が小さいタイプが適しています。浮力があると、仕掛けが滑る要因となる上潮に取られやすくなるからです。目安としてはハリスやハリの重さでゆっくりとシモるぐらいの浮力がいいでしょう(塩分濃度が低い水潮の場合、通常時よりもウキの浮力が抑えられます)。ウキがどうしても浮き上がるときはクッションゴムのすぐ下に小さなガン玉をつけて調節します。

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00〜000の浮力を持つウキがおすすめです。個人的には写真のようなウキを使っています。左からPFフカセM00、PFフカセL000、PFグランL00、MFクエストL00です。
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投入方法について

仕掛けを投入する際はラインメンディングをしないこと。というのも、ポチャンと着水させることでウキが水中へ沈みやすくなる(10㌢ほど沈ませるのが理想)からです。そして、着水後は沈んだウキをできるだけ浮かさないように、引っ張らないことを意識してゆっくりとラインを潮かみへメンディングします。このようにすることで仕掛けが受ける上潮の影響を極力抑えることができます。

投入後の操作について

以降、仕掛けがなじむまでは、ラインが上潮に取られないように潮かみ側へテンションを軽くかけておきます。ただし、引っ張り過ぎると仕掛けが浮き上がり、刺し餌と撒き餌が離れるので注意が必要です。目安としては、ウキが10㌢ほどシモる状態をキープするという具合です

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食わせの操作について

仕掛けがある程度なじめば食わせへと移行します。方法としては、グレが浮いてきたタイミングで仕掛けにかけていたテンションを緩めます。そうして刺し餌を食わせるとグレが抵抗による違和感を覚えにくく、刺し餌をくわえる時間が長くなります。そのぶんアタリが大きくなってとらえやすくなります。

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グレに違和感を与えない食わせの操作をすることで釣果につながります。

以上のパターンを駆使してもアタリがないまま刺し餌が取られることもあります。そのようなときは浅いタナへ浮いていることが多いため、ウキ下を浅くします。濁りの影響で魚影は確認しづらいですが、釣り人が思っているよりも浅いタナへ餌を食いに上がってきているものです。1ヒロ半~1ヒロ、さらには矢引きのタナで釣れることもあるので積極的に浅いタナを狙うのが得策です。

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良型が浅いタナへ浮きやすいシーズンです。積極的に浅ダナを狙ってみましょう。

梅雨グレ期の撒き餌考察

降雨時は撒き餌作りにも気をつかわなくてはなりません。雨が降ると事前にわかっているときは水分をやや少なめにして持参することです。

また、マルキユーのグレパワーV10のような水分をよく吸収してまとまる性質があるの配合餌の使用がおすすめです。そうした配合餌を用いた撒き餌であれば雨がやや強く降っても問題なく打つことができます。

配合量はいつも使用する撒き餌に1袋入れるだけで十分です。予備として同じくまとまり性能の高いグレパワー遠投を1袋持参するとさらに安心です。

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降雨が予想されるときはグレパワーV10を入れるのがおすすめです。また、予備としてグレパワー遠投を持参すると安心です。

雨だからといって釣行を見合わせると、釣りができる日が少なくなってしまいます。雨天の方がよく釣れることが多いですし、人が少ないぶんよい磯が空いているなどのメリットがあります。緊急事態が宣言が解除になればコロナウイルスの感染対策を十分に行なったうえで釣行し、楽しい梅雨グレ釣りの魅力を味わって下さい。

グレ常勝トーナメント
楽しい釣りができるシーズンです。釣行できるようになれば、降雨であっても釣行したいものです。

【上田泰大プロフィール】

釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。

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