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狭小エリアの攻略法は? グレ釣り競技会における強風対策を解説|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.33
グレ釣りにおいて風はつきものです。その対策が取れているか否かで釣果は大きくかわります。とりわけ釣るエリアが限られる競技会では対策の精査が必要です。今回はその点をテーマにして解説してみましょう
(カメラ/文 上田泰大)
強風時の磯釣りは本当に釣りづらいものです。身体はフラフラしますし、穂先が揺れたり、道糸が引っ張られるなど、何かと大変です。中でもやっかいなのが道糸が引っ張られることです。それにともなってウキが動くと、刺し餌と撒き餌が離れてグレのヒット率は大幅に下がります。
自由に移動できるプライベート釣行なら風裏や風を背にできる釣り座を選ぶことでずいんぶん釣りやすくなりますが、ほとんどの場合で境界線が指定される競技会ではそうもいきません。そのように決められた範囲の中でいかにグレを釣るか? 今回はその点をテーマに釣り方を解説していきます。
グレ釣り競技会における強風対策として適さないパターン
まずは図1をご覧下さい。
右から風が吹いており、仕掛けが左に流される状況です。この場合はできるだけ右へ仕掛けを投入し、境界線の中をロスなく探ることを考えるのが一般的でしょう。
しかし、それではラインが風に引っ張られてしまいます。時間経過とともに風を受ける部分が大きくなり、引っ張られる力も強くなります。やがてフケたラインにウキが引っ張られ、刺し餌が浮き上がってしまいます。
そうなると、浅いタナしか狙えないため小さいグレばかりがヒットするということになります。活性の高い良型グレはそうした状態でも食いますが、活性が低いと厳しい釣りを強いられることになります。
グレ釣り競技会における強風対策として適したパターン
ではどうすればよいか? 図2ををご覧下さい。
できるだけ風かみへ移動し、風しもへ向けて仕掛けを投入します。こうすると仕掛けを安定させやすくなります。
具体的な方法は以下の通りです。
まずは狙うポイントにあらかじめ入れておいた撒き餌の少し風かみへ仕掛けを投入します。その直後、ラインを風かみへ張ってから水中に潜り込ませるようにし、仕掛けが流されないようにテンションをかけたまま追い打ちの撒き餌をポイントへ入れます。そして、仕掛けがなじんだところでラインのテンションを緩めてウキを入れ込んでいきます(仕掛けが少しは流されることを計算し、投入点の潮しもで撒き餌と刺し餌を同調させるイメージです)。
仕掛けがなじんでからは、ラインがフケても無理にメンディングはしません。対策として、ラインをゆっくりと送り出すか、スペースがあるなら風しもへ自身が移動します。そうすればラインがウキを引っ張る度合いが小さくなり、撒き餌と刺し餌が同調する確率が高まります(ここで無理にラインメンディングをすると撒き餌と刺し餌が離れてしまいます)。
このパターンを実践する際は、ウキはできるだけ風の影響を受けないようにM~Lサイズの00や000といった浮力が弱いものを選ぶのが得策です。
合わせるタイミングは、ウキが消し込まれてからでOKです。
この他、考慮したいのが仕掛けのなじみです。ウキの浮き上がり防止としてハリスを4ヒロほど取ること、中軸などの少し太めのハリを使用するのがおすすめです。
これからの春の時期も風が強くなることがよくあります。以上のノウハウを参考にして釣果につなげて下さい。
【上田泰大プロフィール】
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