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グレドリームカップ予選をトップ通過!! そのノウハウを紹介|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.31


今回は、フィッシングベース海くんが主催がする「和歌山グレドリームカップ」の予選に参加したときの模様をお送りします。グレの警戒心が高く、セオリー通りに釣っていては反応が得られない状況の中、トップ通過を果たせたノウハウについても紹介いたします!!
カメラ/文 上田泰大
12月20日、フィッシングベース海くんが主催がする「和歌山グレドリームカップ」の予選がマスクの着用をはじめとしたコロナ対策に万全を期して和歌山県串本町の樫野で行なわれました。
私が渡礁したのはヒラトコ。樫野でナンバー1といえるほどの名磯です。しかし、最近は釣果が安定せず、わるい潮が走るとグレが食わなくなるとの情報があるが気がかりです。


この予選のルールは規定サイズを設けないグレ5匹総重量です。途中で1度、釣り座の交代があります。
想定外の食い渋り。シビアなタナ合わせが必要
まず入ったのは沖向きの釣り座(①)です。この釣り座は朝日に向かうためウキが見えません。そこで穂先でアタリをとれるようにラインを張り気味にして流していきます。しかし、潮が速く、アタリがわからないまま刺し餌が取られてしまいます。それでもグレがいることがわかったのは収穫です。
今回の撒き餌の配合パターンです。 まずは沖向きが釣り座となりました。 やがて左側にある小さいサラシの切れ目にいい感じの潮目ができました。そこに目をつけて仕掛けをダイレクトに投入すると、着水したウキが潜り潮で沈みます。これではアタリが見えないことからゆっくりをラインを張ってウキを浮かせます。
その直後、竿先をコン、コンッとたたくアタリがでました。やがて上がってきたのは30㌢ほどのグレです。
続けて同じように狙いますが、アタリがないまま時間だけが過ぎていきます。食いはかなり渋いようです。
それならと仕掛けを深く入れてみます。しかし、これでアタるのはイサギやイズスミなどの他魚ばかり。そこで刺し餌が2ヒロ半ぐらいまでのタナをキープするように仕掛けを操作して狙うことにします。
また、冬ならではの強い北西の風によって滑る上潮の影響で仕掛けと撒き餌がすぐに離れる状況への対応策として、仕掛けが表層の下の潮をとらえるようにウキをG2へと変更。撒き餌と刺し餌の同調時間が長くなることを意識したこの作戦が奏功し、30㌢を2匹追加して前半戦を終えました。
キモは違和感の低減。沈ませ釣り+タナのキープが奏功!!
後半は中央(②)に立ち位置がかわりました。水深があるぶんいいサイズが釣れそうな感じです。
中央の釣り座です。 風が少しおさまりだしたことから灯台向き(北向き)に軽く遠投して狙ってみます。しかし、これで釣れたのは数匹のイサギのみです。
ここで足もとの様子をうかがうと、こぼれた餌を拾う餌取りに混じってグレっぽい魚が見えました。それを狙ってみると、30㌢弱のグレを2匹釣ることができました。グレっぽい魚が見えたときは狙ってみる価値があるものです。
これで規定の5匹が揃いましたが、サイズがいまいちなだけに引き続き攻めていきます。
しばらくすると北西の風が強まり、仕掛けがうまく入らなくなりました。そこで風を背にして釣れる逆の沖向き(③)にポイントを変更します。
残り時間は1時間。ここからはウキをゆっくりとシモらせてから追い打ちの撒き餌を入れる作戦で挑みます。もっとも、アタリがわかるように仕掛けをゆっくりと引っ張ってウキを浮かせる操作は欠かせません。
このパターンを繰り返していると、バチバチッとラインが出る反応があらわれました。竿をたたかないことからグレと確信して慎重にやり取りをします。
やがて上ってきたのは40㌢を超える尾長グレ!! 無事に取り込んでメジャーで測ると、42.5㌢あります。
グッドサイズの尾長グレがヒットしました。 サイズは42.5㌢もありました。 小カツオ、大カツオ、ヒラトコ周辺では2ヒロぐらいのウキ下に合わせた仕掛けを用い、ウキを浮かせて待つ釣りがいつもはいいのですが、今回はウキを浮かせているとアタリがでません。これはおそらく天候がよ過ぎることが影響しているのでしょう。ベタナギであるうえに海水の透明度が高いぶんグレの警戒心が高まり、刺し餌を口にしたとしても上下動に違和感を覚えてすぐに吐き出しているのだと思われます。
その対策として有効だったのが00号のウキを用い、ウキ下2ヒロで仕掛けを沈ませるパターンです。ただし、このパターンを駆使する際は以下のような操作が効果的でした。
ウキを沈ませる際の要点
アタリがとれないほどまでウキが沈んだところでゆっくりとラインを持ち上げ、仕掛け全体を浮かせるようにします。そうして仕掛けの浮き沈みを繰り返すことで刺し餌をグレのタナにキープできたことが違和感の低減につながり、食わせることができたのだと思います。
当日のグレは撒き餌に対して常に浮くのではなく、ときどき浮くような感じでした。その浮き上がるタイミングに仕掛けと撒き餌が同調すればヒットするというパターンをつかむことでポツポツと釣果を重ねることができ、1位で予選を通過することができました。
タナとグレが浮くタイミングを見きわめられたことも勝因の1つです。 食いがわるいときに有効なパターンですのでぜひ試してみて下さい。
ドリームカップ決勝は2月21日に那智勝浦で行なわれます。がんばって優勝してきます!!
釣行メモ
永田渡船 HP https://minnaga.com/nagatatosen/ 住所 和歌山県東牟婁郡串本町樫野1024-17 電話番号 090-3824-5206 料金 4,500円 備考 ■弁当あり(500円)
■磯渡し時間は季節によって変動。要問い合わせタックルデータ
撒き餌
※沖アミは6㌔マルキユー・グレパワーV9 マルキユー・グレパワーV10 マルキユー・爆寄せグレ マルキユー・グレパワー遠投 刺し餌 マルキユー・くわせオキアミスーパーハードM マルキユー・くわせオキアミV9 マルキユー・特鮮むきエビ — アミノ酸αと活性起爆材・グレにつけた生沖アミ マルキユー・アミノ酸α マルキユー・活性起爆材・グレ 竿 シマノ・BB-XSPECIAL SZⅢ 1.2号500/530 — リール シマノ・BB-Xハイパーフォース2500DXG 道糸 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.5号 ウキ ソルブレ・PFフカセM-G2、M-00 — — ハリス 東レ・スーパーL EXハイパー ハリ ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ
【上田泰大プロフィール】
釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。■ブログ:グレトーナメント全国制覇への道
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