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ファミリーパターンのキス釣り作戦とは? 成功の秘訣を紹介

キス釣りファミリーパターン1

どのエリアにも水深10〜40㌢程度のごく近くて浅いところにキスが多いポイントはたくさんあります。そんな場所ではゴツい投げ竿は不要です。手持ちの磯竿やコンパクトロッドなどを用いた簡単なスタイルのファミリーフィッシングでキス釣り三昧といきましょう!!

河口のハゼ、波止際のアジ、湖のワカサギと同様に親しみやすいのがキスです。何しろ夏〜秋には身近な浜辺の砂地にたくさん集まっているからです。

まだ狙ったことがない方は「ベテランの投げ釣り師がメインターゲットにしている魚」というイメージがあり、釣るのは難しいと考えているかもしれません。しかし、2時間で100匹釣るとか、30㌢以上の超大型狙いといったムチャをいわなければ大丈夫です。キス釣りは奥が深いですが、間口は広いジャンルです。

ちょっとしたコツさえ知っていれば家族揃って好釣果を上げるのも難しくありません。場所の選択しだいでは特別な道具はいりません。みんなが持っているサビキ用の磯竿やコンパクトロッドと、小型スピニングリールさえあればすぐにでもエントリーOKです。この夏は身近な浜、その回りの波止などでパールピンクの美しい魚体を追いかけてみましょう!!

キス釣りは魅力がいっぱい!!

【キス釣りの魅力①】めちゃおいしい!!

キスの魅力として誰もが知っていることは食べておいしいことでしょう。たとえ釣ったことがなくても、キスのフライや天プラを食べたことのない人なんていないのではないでしょうか?

「淡白なキスよりベラやガッチョの味わいの方がむしろ上…」という魚料理のツウもいますが、一般的には「魚は嫌いだけどコレだけは食べる」という人が多いというのもキスの特徴でしょう。あのクセのない白身がたっぷりと味わえると思うだけでもキスが釣りたくなるものです。

【キス釣りの魅力②】意外と強いアタリを見せてくれる!!

もう1つの魅力がかわいい魚体に似合わずアタリが強いことです。ブルルッと穂先にくる手応えは釣るサイズとなかなか一致しません。やわらかい磯竿で20㌢オーバーの良型を掛けたら一瞬はチヌでもきたのかと思うほどですし、26㌢を超える大物の引きは海底でダイバーがふざけて引いているのかと疑うほどのパワーがあります。

キス釣りファミリーパターン8
小さな体に似合わないパワーを秘めています。

キスがそれほどの引きを見せるのは、海底近くのカケアガリなどに沿って高速で移動しながら砂地から頭を出しているゴカイなどの好物を一気に引っこ抜いて安全地帯へと泳ぎ去り、歯が見当たらない口で吸い込むように捕食をしているからでしょう。

キス釣りは理屈も簡単!!

キスを狙うときは、上記の習性を考えることでヒット率を高めることができます。

具体的には…

■キスの主な通り道となるカケアガリを捜して狙う。

■餌の居場所として意識している砂地の底をメインに狙う。

■口の形にマッチする形の餌、ハリを使う。

…という感じです。

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つき場を探り当て、適したハリを使っていれば釣果を上げるのはそう難しくありません。

そして、どんな浜にも波打ち際近くには小さいながらも底の段差(カケアガリ)のラインが必ずあります。そうしたところはつき場となるため魚の寄り具合がよければ遠投は不要です。およそ目の前から30〜40㍍沖までを探ることができればポイントをきっちりとカバーできます。あとはその底にキスが食べやすい形で餌を置いてやるだけです。実に簡単に釣れるパターンがあるのもキス釣りのよいところです。

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底が見えるようなサーフでも十分にポイントになります。

その手軽な釣り方として代表的なのが次のパターンです。

【キス釣りのファミリーパターン①】お手軽なチョイ投げ

投げ釣りというほど凝った仕掛けやタックルを使わず、ライトな道具で近投エリアを探るパターンをチョイ投げといいます。

それもキスを釣るためのものはごく簡単です。おなじみの穴釣り仕掛けのハリとハリスをちょっとかえたものをチョイと投げて、底をズルズルと引いてくるだけでブルルッとキスが食ってきます。

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餌はイシゴカイをメインに、食い込みがよいとされるチロリなどの虫餌を用います。
絶対に釣りたい初心者が選ぶべきキスのチョイ投げロッド10選
いよいよキスの好シーズンの到来です。「この機会に食べておいしいキスを狙ってみたい!!」「家族で釣りを楽しみ…

【要点①】ハリの選択が大事!!

大切なのは、身近なポイントのメインターゲットとなる20㌢までの中〜小型キスの口に合ったハリを選ぶことです。周囲で好調に釣れているのに「めっきり釣れない…」といボヤいている人がたまにいますが、その場合はチヌバリの3号といったキスに合わないあり合わせのハリを使っていることが多いものです。タックルは仕掛けを投げられれば何でもいいですが(取り回しのいい軽いものの方が楽しいです)、ハリだけはキス専用のものを使いましょう。

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結ぶ手間のないハリスつきのキスバリを使うのがおすすめです。

なお、キスバリには図示したサイズより小さい5号以下のものもありますが、それはどちらかというと手慣れた人が100匹、200匹といった数釣りに用いるタイプです。小さ過ぎると餌をつけにくいですし、釣れたときもハリをはずしにくいのでおすすめしません。手軽に遊ぶには適度な大きさがベターです。

【要点②】多いほどチャンス大!! でも、ハリは1本が基本

ハリが1本だと1投に1匹以上釣れないわけで、食いがよいときには2本バリでダブルヒットを狙うのもおもしろいものです。

ただし、餌取りのフグが多いときや根掛かりが多いときの他、釣りに慣れていない方は1本バリの方がスムースに釣れて数ものびることが多いです。手返しよく釣れる近投の釣りだけに基本は1本バリと考えましょう。

【キス釣りのファミリーパターン②】ちょっと沖を狙う簡単な投げ釣り

キスの群れが波打ち際よりも沖の方に多いときは遠くへ投げて広く探る方が有利です。手軽なキス釣りでも少しがんばって50〜60㍍ほど沖を狙ってみるのもいいものです。

その際は10〜20号程度といった軽めの投げ釣り用のオモリを振り回せる竿、たとえば3㍍ほどの投げ竿やシーバスロッドなどがベストです。ウキサビキに使う3号程度の磯竿でも10〜15号のオモリは結構投げられるものです。

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【要点①】ハリ数を多くして効率アップ

釣り方はチョイ投げとかわりません。ただし、遠くへ投げるぶんわるくなる手返しをカバーするため、3本バリ程度の投げ釣り仕掛けでトリプルヒットまで狙いたいところです。

【要点②】引くスピードにメリハリを!!

また、遠投するほどキスが少ないエリア(カケアガリなどがない平坦なところ)を通る時間も長くなるため対策が必要です。効率アップのために仕掛けの引き具合が軽く感じるところ(平坦なエリア)はスーッと早めに通過させ、重くなるところ(カケアガリ)はゆっくり引いてキスにアピールするといった作戦で狙うのが得策です。

キス釣りファミリーパターン17

なお、フグなどの邪魔者が多いときは引くスピードをだんだんと上げるのが有効です。餌に飛びつく速さはキスの方が上です。うまくいけばフグをかわしてキスが釣れます(ただし、動きが遅いガッチョも釣れなくなります)。どうしてもフグばかりというときは、仕掛けがいくつあっても足りないので場所をかえることを考えましょう。

以上、どの釣り方でもそうそうハズすことがないのがこの時期のキス釣りです。ファミリーが各自の好みや、手持ちの道具の都合に応じて別々の釣り方で数や型を競うのも楽しいものです。この夏には気軽にキスのアタリと美味を味わって下さい!!

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