若狭の楽園、冠島で良型口太&尾長グレの連発を楽しめた作戦を紹介 |上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.25 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

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若狭の楽園、冠島で良型口太&尾長グレの連発を楽しめた作戦を紹介 |上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.25

グレ常勝トーナメント25-1

6月を迎えて解禁となった若狭沖に浮かぶ冠島へ釣行しました。口太グレはもとより、尾長グレも良型が揃う釣り場として注目を集めるフィールドにおける今回の釣りのキモは「グレが浮き上がる一定のタナで刺し餌をキープすること」でした。その釣りの模様をご覧下さい!!

(カメラ/文 上田泰大)

6月21日、コロナウイルスによる自粛要請の期間が終えたということで3カ月ぶりに磯釣りへ行ってきました。

場所は京都府舞鶴市の沖に浮かぶ冠島です。天然記念物であるオオミズナギドリの生息地とあって釣りができる期間が6月5日〜9月31日と限られているぶん、魚はスレていないうえ、餌取りが少ないという状況の中で竿を出せるというのが特徴の釣り場です。それだけに40㌢アップが何匹も釣れることがあるなど、日本海とは思えないほどの釣果に恵まれることも珍しくありません。

餌取りのウリボウをかわすと30㌢級がヒット

波が少しある中、渡礁したのは13番の磯です。

グレ常勝トーナメント25-3
成生岬の約10㌔沖合にある沓島が釣り場となります。冠島と沓島の2つを総称して冠島といわれますが、釣りができるのは沓島と冠島の一部です。
グレ常勝トーナメント25-4
オオナギミズドリの群生地とあって磯によってはフンが降ってくることがあるので注意が必要です。

まずは4ヒロ取った1.5号ハリスに00のウキを通し、ウキ下を2ヒロに合わせた完全遊動でスタートします。仕掛けがなじむとウキがゆっくりシモるこのセッティングはさまざまな状況に対応できます。私の経験上、日本海では最も釣れるセッティングです。

グレ常勝トーナメント25-17
グレ常勝トーナメント25-7
今回の撒き餌です。

船付きに釣り座を構えて仕掛けを軽く遠投します。着水後、撒き餌と刺し餌を同調させるようにラインをメンディングしながら仕掛けを入れていきます。

潮はゆっくりと左へ流れています。「いい感じ」だと思っていると、すぐに25㌢のグレがヒット。そして、3投めには38㌢が釣れました。

グレ常勝トーナメント25-6
竿を出した13番の様子です。
グレ常勝トーナメント25-5
隣の12番はこのような感じです。

幸先のよい展開に気持ちが高ぶりますが、その後は当て潮へとかわったことで仕掛けがすぐに足もとへ寄るようになりました。遠投をして徐々にフケるラインを巻き取りながら食わせるものの、掛かるのはウリボウ(イサギの幼魚)ばかりです。

そこで、仕掛けが深く入り過ぎないようにラインを張り気味にして流してみます。すると、小さいながらも30㌢前後のグレが釣れるようになりました。

仕掛けを深く入れない作戦で良型の尾長グレ・口太グレをキャッチ

やがて潮の流れが左へとかわると30〜35㌢のグレが食うようになりましたが、仕掛けを深く入れるとあいかわらずウリボウがアタります。

このように仕掛けが深く入る場合はラインを水面に浮かせるようにメンディングするのが得策です。そうすれば一定のタナをキープしながら流すことができます(図1参照)。

グレ常勝トーナメント25-19

この釣り方がうまくハマッて尾長グレが連続でヒットします。しかし、潮が緩くなると仕掛けが深く入り過ぎてウリボウが釣れる確率が高くなります。それならとタナを決めて流せるように、ウキ止めをセットしたうえでウキをG2に変更し、ウキ下2ヒロ半のセッティングへと変更します。

この釣り方がよかったようで、グレがヒットする確率が高くなりました(図2参照)。

グレ常勝トーナメント25-21

その後、遠投をしてから撒き餌との同調を心がけて仕掛けを流していくと、ゆっくりとシモりかけたウキが消し込まれるきれいなアタリがでました。やがて上がってきたのは40㌢弱の尾長グレです。

グレ常勝トーナメント25-10
39㌢の尾長グレがヒット!!
グレ常勝トーナメント25-11
このクラスの尾長グレが若狭で狙えるのはうれしい限りです。

以降も同じパターンで40㌢弱の尾長グレが数匹釣れました。また、39㌢までながら丸々と太った口太グレの数釣りも楽しむことができました。

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良型の尾長グレの連続ヒットが楽しめました!!
グレ常勝トーナメント25-18
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久しぶりの釣りで磯釣りの楽しさを再認識できました。
グレ常勝トーナメント25-14
冠島の魅力を堪能することができました。

以上のように、グレが食い上がるタナで刺し餌をキープすることが今回のキーポイントとなりました。

ちなみに、グレ狙いの餌取りとしてはやっかいなウリボウですが、いくつか持ち帰って刺し身や塩焼きにして食べたところ脂が乗っていてとってもおいしかったです。これをメインに狙うのもアリでしょう。

グレ常勝トーナメント25-15
イサギも脂が乗っており、メインで釣りたいと思わせるほどのおいしさでした!!
グレ常勝トーナメント25-16
グレは良質な脂が乗っており、とても美味でした!!

なお、冠島への渡船は予約制となっております。釣行をお考えの方は浜垣渡船、あるいはフィッシングベイトGENまでお問い合わせ下さい。

釣行メモ

浜垣渡船

電話番号 0773-68-0044
住所 京都府舞鶴市小橋 竜宮浜漁港
※コロナウイルスの影響で駐車場所となる港が閉鎖される期間があるので要注意。釣行前には渡船店に必ず問い合わせて代替の駐車スペースを聞くこと。
料金 6,000円
備考 ■駐車料金1,000円が必要
■弁当なし
■出船時間は日によって異なるので要問い合わせ

フィッシング・ベイトGEN

HP http://fb-gen.jpn.org/www/
電話番号 0773-21-2325
携帯:090-2355-5986
住所 京都府綾部市上杉町八幡ノ下8-3

【上田泰大プロフィール】

釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。

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