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キスの引き釣りで釣果アップをはかるためのワンポイントアドバイス

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キスの引き釣りで釣果アップを目指すためには細やかな部分にも注目したいものです。ここではキスのつき場の考え方、ポイントの判断方法など、すぐに実践できるノウハウを紹介しましょう。

(文:矢野勝彦)

キスの生態を知っておくと釣果アップ

引き釣りで釣果アップを目指すならキスの生態を知っておくことも大切です。

キスは夏〜秋に活性のピークを迎えますが、冬の間はどうしているのでしょうか? 集団での生活を主体としているはずですが、越冬ギスとして普段釣れている場所で冬を乗り切る個体も中にはいます。この越冬するキスは脂が乗っていて非常においしいですが、残念なことに数があまり釣れません。

たいていのキスは冬を迎えると水深のある場所へと移動します。そうして集団で冬を越したキスが釣れるのは早ければ4月ごろからです。

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釣果アップを望むなら水温についても考えたいものです。

その点、太平洋側の水温が高いところでは1年を通してキスの姿を見ることができます。およそ10〜12度が姿を見られるか見られないかの境界の目安になると考えています。

もっとも、水温が上がり過ぎるのもよくありません。実際、水温が高まる8〜9月初旬は土用隠れというキスが釣れにくい状況になることがあります。このときのキスは、少しでも水温の低い川の中や波消ブロックの陰に逃げ込んでいるのではないかと私は考えています。

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盛夏は少しでも水温が低いところに目をつけることで釣果アップの可能性が高まります。

要するに、そのときどきでキスがどこにいるかを把握することが釣果アップにつながるというわけです。その参考となるよい情報を得るには釣友や釣り具店での聞き込みが有力ですが、勉強という点では自分の足で釣り歩くのが得策だといえます。

海底の変化でキスのポイントを察知

まず仕掛けを投げ込んでオモリを引き、海底の状況を把握しましょう。きれいな砂なら抵抗なく寄ってきますし、海藻や根があれば重く感じるはずです(初めてのポイントを探るときには根掛かりを避けつつ海底の変化をじっくりと探るためにハリ数を減らすのが得策です)。

この段階でヨブと呼ばれる海底の起伏をつかむことができればキスが釣れる期待度は大。高確率で反応を得られるでしょう。

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海底に変化があるところを捜すことが釣果アップにつながります。また、サーフであれば足場がやわらかいところほど期待値が高まります。

また、底の砂のかたさも重要です。砂がかたいところはキスの魚影は薄く、やわらかい場所ほど濃いという傾向があります。これまでの経験上、砂浜を歩いていてやわらかいと感じる場所でよい結果が出ていることからも見逃せない条件だといえます。

そして、昔からキスは足で釣れといわれるように、どんどんと場所を移動して好反応を見せるキスを捜すことを心がけることも大切です。同じポイントで1日粘って100匹よりも、何個所か釣り歩いて200匹の方が得られるモノも大きいものです。

手返しを高めることもキスの数釣りでは重要!!

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竿を手にしたまま作業が行なえるようになれば時合を効率よく釣ることができ、釣果アップの可能性が高まります。

「どんな魚を狙うにしても時合はあまり長くない」ということを頭に入れておき、できるだけ多く仕掛けを入れられる態勢を整えることです。たとえば、ハリに餌をつけるときと、釣ったキスをはずすときには竿を手にしたまま行なえるようにする、などです。このようなことができればタイムロスが減り、時合を効率よく釣ることができるぶん釣果アップにつながります。

遠投力もキスの釣果アップには不可欠

広いポイントを探るための遠投力も身につけておきたいものです。これは練習で身につけることができるので、普段の釣行から心がけておきましょう。

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遠投力を備えておいて損はありません。普段から遠くを飛ばすことを意識してみましょう。

キャストのワンポイントアドバイスとしては、オモリは海の目標に向かって投げるのではなく、目当ての方向の上空へ向けて投げるようにすること。そうすればオモリが放物線を描いて飛ぶことで距離がのびますし、仕掛けのカラミも防ぐことができます。海に向かって投げるとライナー気味となり、仕掛けのカラミにつながるため注意が必要です。

以上の点を参考にしていただき、自身で納得できるキス釣りを目指して下さい。