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シニアにもおすすめ!! 大型キスをラクに狙える夜の引き釣りのススメ

キス夜の引き釣り4

サイズアップが望める夜でも心地よいキスのアタリを堪能できる時期です。私のようなシニアでもラクかつ快適に、回遊してくる大型を迎え撃って釣果を手にするために考えたいことをお伝えしましょう

(文:山根 潔)

夜の引き釣りがおすすめ

私は投げ釣りの中でも攻めの釣り的な傾向が強いキスの引き釣りが一番好きです。そして、誰でもそうだと思いますが、アタリは大きい方が楽しいということで、できるだけ気持ちのよい良型の魚信をキャッチするためにいろいろと工夫をしています。たとえば、小さなキスがたくさん群らがっているだけのことが多い単調な海岸線で竿を出すことはほとんどありません。

また、67歳になって体力的にも以前のようには釣れなくなり、できるだけラクにキスを釣れる工夫もしています。体力の消耗が激しい日中の釣りは日の出から始めて午前中で切り上げるというスケジュールを基本としています。そのぶん夜間に引き釣りで狙うことが多くなっています。これからの時期も、いわゆる秋ギス、落ちギスで日中にサイズが揃うようになるまでは夜釣り主体で良型のアタリを楽しむことになるでしょう。

キス夜の引き釣り1

このようにチェアに腰掛けて夜の引き釣りで大物を狙うのが私のスタイルです。

そして、これは日本海と淡路島のいずれにもいえることですが、日中にキスがよく釣れるポイントが夜釣りでもよく釣れるとは限りません。私の経験では日中によく釣れた場所で夜にもよく釣れたということはほとんどないぐらいです。

日本海の但馬方面でいうと、小島岸壁(津居山)、竹野海岸の大波止、淡路島では津名港内、佐野新島、志筑新島の水道、洲本港内あたりがおすすめのポイントですが、いつでも夜釣りで好釣果が上がるわけではありません。効率よく探ってもアタリが遠いようなら他へ回り、朝方から改めてこれらの釣り場を狙う工夫も必要だと考えています。

夜の引き釣りの要点

ライトタックルで手返しアップ

夜間は蚊が出るなどの難点があります。私の場合は基本的に大型のチェアをセットして1個所で手返しをしますから、蛍光灯式のランタンで釣り座を明るくする他、充電式扇風機で涼を取るとともに、周囲の数個所に蚊取り線香を配するなどしてできるだけ快適な環境を作ることを心がけています。

タックルは、以前は遠投性重視で33号の405クラスをメインにしていましたが、現在は27号の385や365を使っています。このようにライトなタックルを使うことで体力の低下による手返しダウンを防いでいます。

休憩を入れつつゆっくり引くのが正解!!

夜釣りをするといっても夕方から翌朝まで引き釣りを続けるのは大変です。パラパラと釣れているときはがんばりますが、アタリが遠くなったら30~60分の休憩を入れるようなペースで釣っています。だいたい夜の引き釣りで小型のキスが釣れることは少なく、良型以上のものは回遊している感じです。ハマれば大型がバタバタと上がることがあるのも夜のお楽しみですが、ずっと釣れ続くことはまずありません。

キス夜の引き釣り9

引き方はできるだけスローが基本です

回遊待ちの釣りですから仕掛けの引き方もスローペースです。3~5秒引いては2~3秒止めるといったできるだけゆっくりとしたパターンで広範囲をじっくりと探ります。キスは割と同じようなルートを回遊しているようで、その日のキスの通り道を見つけることができれば効率が上がります。

仕掛けや餌で迷うのは禁物

仕掛けは図の通り良型仕様の3本バリです。これで60㌢クラスのスズキなどの他魚も取り込めています。

キス夜の引き釣り6

餌は昼夜とも基本的にはイシゴカイの1匹掛けでいいという考え方です。特に、スローペースで引く釣りには1匹掛けにしたイシゴカイの動きがキスに対して高いアピール力を発揮しているように感じています。釣り仲間にもハリ一杯につけたゴカイより1匹掛けの方が活発に食うと感じている人が多いです。

ちなみに、大きなハリを用いる私の仕掛けだと使いづらい細めのゴカイしか入手できないときはチロリも使います。とはいっても、使いやすさや保管のしやすさからいっても適度なサイズのイシゴカイが最も好みです。

なお、釣れないときに「ゴカイではダメなの?」と、迷うようなら他の餌も用意しておいて試す方がよいでしょう。餌や仕掛けを疑いながらの釣りは楽しくないものです。私はどんな場合も自分の決めたスタイルに迷いを持たないようにしています。

投入回数の削減と、糸のたるませ方が大切!!

釣果を上げるために最も気をつけているのは、投入回数をできるだけ少なくすることです。それが周囲にいるキスを散らさないことに繋がると思うからです。そういう意味でもできるだけ遠投し、ごくゆっくりと誘うスタイルがよいと思っています。

キス夜の引き釣り10

たるみを作りながら待つことでキャッチ率が高まっています。

サソイの途中で仕掛けを止めているときは道糸を張らないことを意識しています。少したるませるイメージで待つ方が大ギスに多い〝突然の大アタリ〟に対応しやすいからです。また、ラインのたるみを生かしてスムースに竿先を送ることができるようになったことで型物のバラシもほとんどなくなっています。

このあたりのテクニックは文章で説明しづらいところです。とりあえず実戦でラインを張ったままの止め、少したるませての止めを試し、そのときの結果を踏まえて送り込みの必要性、そのための感覚を理解していただきたいと思います。