グレ釣りのトーナメントはオフシーズンとなりましたが、良型グレが狙える好期とあって楽しみは尽きません。とはいっても、プライベート釣行も競技会で勝利するためにウデを磨く絶好の機会だけに2020年の初釣りでも…!!
(カメラ/文 上田泰大)
1月2〜3日、私が所属する京友磯釣クラブのメンバーと和歌山県の出雲と市江の磯へ釣行しました。
トーナメントはオフシーズンですが、寒グレが最盛期に突入するので楽しみは尽きません。もっとも、シマノジャパンカップや日本グレトーナメントなどの予選をはじめとした競技会でよく使われる出雲や須江の磯は練習の場としても最適です。そのため普段の釣りでも行くことが多くなります。
【出雲釣行】釣り場の傾向を知ることも大事
1日めに釣行したのは出雲。「チョナ」という磯へ4人で上がり、1時間ごとに時計回りで釣り座を移動して5匹までの重量を競うことにしました。
こうして普段の釣りでも試合を意識して競い合うことがよくあります。緊張感を持って釣りができるぶん早く上達できると考えているからです。また、試合に慣れるという意味でも有意義です。
まずは沖を向いて左側に釣り座を取りました。食いだしは遅いと予想していましたが、尾長木ッ葉がすぐに飛びついてきました。以降も25㌢までのサイズが連続でヒットしますが、キープサイズがなかなか出ません。
手前はグレのサイズが小さいうえ、キタマクラなどの餌取りが多いことから遠投を試してみることにします。しかし、遠投し過ぎると刺し餌が残ります。それで竿2〜3本の距離を狙うことにします。
投入した仕掛けがなじんでウキが少しシモッたとき、きれいなアタリがでました。すかさず合わせると、そこそこの重量感が伝わってきます。やがて上ってきたのは35㌢ほどの口太グレです。
その後もポツポツと釣れ、39.6㌢の尾長グレもヒットしました。
さらなる釣果を求めて仕掛けを深く入れ込むと、サンノジやアイゴなどの他魚が混じり、グレがヒットする確率が下がります。タナは竿1本までであり、食い上がるグレを狙うのがよいようです。
出雲の磯は、際(ヘチ)からグレが出てくることが多く、遠投し過ぎると食わないことがよくあります。そのため餌がよく取られるときは、餌取りが出ていかないギリギリの距離を狙うのが得策です。
グレが出てくるポイントは何度か通っているうちにわかるようになります。それを数多く覚えていくことも出雲での釣りでは大切です。
出雲へ釣行される際は以上の点を意識して釣ってみて下さい。
ちなみに、夜は新年会を兼ねて台湾料理をみんなで食べました。その場では釣り場のこと、グレの釣れ方(釣れた場所やタナ、時間帯など)といった今日の状況について情報交換を行ないました。いろいろと聞いておくと次回の釣行に生かせることがあるので、こうした集まりも貴重です。
【市江釣行】釣れない状況で竿を出すことも上達には不可欠
2日めは市江へ向かいました。「カニ」という磯へ4人で渡礁し、前日と同じく5匹重量を競いました。
スタートしてからの食いだしが遅く、1匹めが釣れたのは撒き餌を入れ始めて50分ほどしてからです。その後、磯をぐるりと回って5個所ほどのポイントで竿を出したところ、だいたいどこでもグレが釣れる感じです。ウキ下が浅過ぎると木ッ葉サイズが多く、深過ぎると他魚がよくアタることから2ヒロ半ぐらいのタナで待つのがよいようです。
そして、足もとから出るサラシと潮がぶつかってできる竿2〜3本ぐらい先の潮目を狙うと連続でヒットさせることができました。
グレが釣れると1日を通して同じポイントを釣ることが多くなりますが、ハーフタイムでポイント(立ち位置)を交代しなくてはならない競技会のことを考えると、普段の釣りからポイントを意識的にかえてタナや潮の流れなどを覚えることを推奨します。釣れない場所にあえて入って釣るといった練習も上達には不可欠だと思います。釣れている場所をかえるのはもったいない気もしますが、釣れていないポイントでの竿出しにもぜひチャレンジしてみて下さい。
釣行メモ
出雲・谷口渡船 | |
---|---|
HP | https://izumo-taniguchitosen.com/ |
電話番号 | 0735-62-0890 |
住所 | 和歌山県東牟婁郡串本町出雲219-2 |
料金 | 4,500円(日の出〜15時) |
備考 | 弁当あり(600円) |
市江・𠮷丸渡船 | |
---|---|
電話番号 | 0739-52-3883 |
住所 | 和歌山県西牟婁郡白浜町日置1653-4 |
料金 | 4,000円(日の出~17:00まで。季節により変更あり) |
備考 | 仮眠所あり |
タックルデータ
撒き餌 ※マルキユー製品 |
グレパワーV9徳用 | ||
---|---|---|---|
爆寄せグレ | |||
グレジャンボ | |||
刺し餌 ※マルキユー製品 |
くわせオキアミスーパーハード | ||
— | |||
特鮮むきエビ | |||
— | |||
アミノ酸αと活性起爆材・グレにつけた生沖アミ | |||
アミノ酸α | |||
活性起爆材・グレ | |||
竿 | シマノ・BB-XSPECIAL SZII 1.2号485/520 | ||
リール | シマノ・BB-Xハイパーフォース2500 | ||
道糸 | 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.5号 | ||
ウキ | ソルブレ・MFスラッシュS 00とG2 | ||
ハリス | 東レ・スーパーL EXハイパー1.2〜1.5号 | ||
ハリ | ハヤブサ・鬼掛 極軽グレストレート | ||
ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ | |||
【上田泰大プロフィール】
釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。
年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。
■ブログ:グレトーナメント全国制覇への道
■youtube:上田TV
こちらの記事も要チェック!!
※文章・写真・記事などのコンテンツの無断での転用は一切禁止です(詳細はサイトポリシーをご確認下さい)。