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日本グレトーナメント決勝大会3位入賞。試合ごとの戦略・戦術を詳しく解説|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.19
今回は『日本グレトーナメント決勝大会』に参戦した際のレポートです。3位という結果に繋がった試合ごとの戦略・戦術を紹介いたします。キモとなったのはヒットパターンは1つではないということ。臨機応変な対応ができる引き出しを持つことが好結果につながりました
(カメラ/文 上田泰大)
12月7〜8日に紀伊勝浦で開催された『日本グレトーナメント決勝大会』に参戦しました。この大会は昨年に優勝しており、今回は2連覇を目指して奮闘しました。しかし、残念ながら準決勝で敗退。それでも「負け」からも学ぶことがたくさんあるなど、有意義な大会となりました。そこで今回も試合ごとに自身の戦略や戦術を解説したいと思います。
状況に合わせた機転が奏功してグレをキャッチ
1試合めはオジャウラエリアにある鬼島の子に3人で渡礁しました。
最初の釣り座である中央では「沖向きを攻めるか?」「地方向きを攻めるか?」と迷います。沖向きが本命のポイントで釣れると思われますが、少しある波気によって足もとから払い出すサラシの影響で仕掛けがなじみにくいと考えられます。その点を考慮し、まずは裏向きで釣ることにしました。
ところが、20分経過してもグレの気配はありません。それで狙い目を沖向き変更したところ、すぐに30㌢の口太グレがヒット。この調子で連発を期待しますが、あとが続きません。
右側へ場所を交代してからも同じように沖向きを攻めますが、なぜだかグレは食ってきません。ならばと狙い目を裏向きに変更してみると、連続でグレがヒットしました。
最後の左側の釣り座は他魚が多く、グレの食いは思うように高まりませんでした。
以上のように1試合めでは「ポイントを迷ったときには両方攻める」という考え方を通し、状況に応じてポイントを変更しつつ短い時合を集中して釣ったことが奏功して勝つことができました。
小型グレの中から良型を釣る方法を駆使して勝利
2試合めのステージは湾内にある福井の丸島(船付き側)です。
ここでは1投めから木ッ葉グレがヒット。すぐに5匹揃ったので、残り時間はサイズアップを図ります。
撒き餌と刺し餌をすぐに合わせると小型が釣れることから、撒き餌の投入点よりも竿1本分ほど潮しもに仕掛けを入れます。さらに、潮かみに撒き餌を多く打って木ッ葉グレの動きを釘付けにします。
その釣り方がハマッて25〜30㌢のグレを揃えることに成功しました。
このように小型の中から大きなサイズを釣るには撒き餌から刺し餌を離すように仕掛けを入れる方法が有効です。
潮が動かない中、サラシを攻めてグレをキャッチ
2日めに行なわれた3試合めの準々決勝のステージは2試合めと同じ福井の丸島(全体)でした。
最初に入った船付き側の釣り座では2試合めと同じような食い方でしたが、釣れだしたときのサイズがやや小さめでした。
続いて入った裏側左の釣り座はイズスミやアイゴなどの他魚が多く、入れかえできるサイズのグレは1匹だけでした。潮があまり動かないぶん、グレの動きがわるい感じでした。
右側の釣り座では払い出すサラシを利用してグレを狙いました。潮が動かないときでもサラシの下には食い気のあるグレがいることがあるからです。サラシによって多くの酸素が供給されるぶん高い活性をキープしているのだと思われます。また、小さなグレが入ってきにくいという点でもサラシの中を狙う作戦は有効だといえます。
サラシの中を狙うときには注意点があります。サラシが大きいときには撒き餌を打たないことです。なぜなら、サラシが大きく広がるときに撒き餌を打つと沖へ向けてあちこちに拡散するからです。それを防ぐために、小さなサラシの切れ目に2〜3回撒き餌を打つこと。そして、その撒き餌のど真ん中に仕掛けを入れるのが得策となります(図参照)。
以上の釣り方で釣果を重ね、この3試合めも勝ち上がることができました。
仕掛けを引き戻す方法でキーパーをキャッチ
4試合めとなる準決勝のステージは湾内にあるライオンの右側です。
この磯は得意ですが、1匹めに掛けたグレをすくう際のハリはずれによるバラシが最後まで影響し、98㌘差で負けてしまいました。
この試合の作戦は以下の通りです。
撒き餌の中央を釣るとサイズが小さいので、少し沖に投げた仕掛けの手前に撒き餌を入れる方法を実践。初めは小さいグレが撒き餌に集まりますが、しばらくすると27㌢以上のグレが食いにきます。そのタイミングを狙って撒き餌に合うように仕掛けを引き戻すと、木ッ葉グレ混じりでサイズのよいグレを釣ることができました。
この試合ではグレの食いが浅いことから小さなアタリをとらず、しっかりと食い込ませる方法を取るのがよかったです。
動きのわるいグレに対して小アタリをとる作戦が奏功
5試合めとなる3位決定戦のステージは山成群島のチョウシです。
まずは左側に入って竿2〜3本前を狙います。しかし、いつも食ってくるそのパターンでは反応がありません。それならと磯際を探ったり、一の島向きを攻めたりといろいろと試してみましたが、グレは釣れません。
続いて入った右側の釣り座では竿2〜3本前にあるシモリ周辺を攻めることでグレを釣ることができました。
ここで気づいたのが、水温の低下が影響しているのかグレの動きがわるいということです。そこで、ソルブレ・スラッシュSサイズG2という小さなウキを使用し、小さいアタリを掛け合わせる釣りへとシフト。それが功を奏して数をのばし、勝利することができました。
今回の勝浦は磯によってグレの活性に違いがあり、攻め方が大きく異なりました。同じ時期の同じ磯でも釣れ方が違うことがあることをおわかりいただけたかと思います。そのような状況では、そのときどきのヒットパターンをたくさん知っているほど試合を有利に展開できます。みなさんもプライベートの釣行の際に1つの釣りを続けるのではなく、パターンをたくさん覚えるためにもいろいろな釣り方にチャレンジしてみて下さい。
釣行メモ
清丸渡船 | |
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HP | http://www.nanki-kiyomaru.com/ |
住所 | 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町湯川932 |
電話番号 | 090-1589-6196 0735-52-5574 |
料金 | 4,000円 |
備考 | ■弁当あり(700円)。 ■素泊まり2,500円 ■45㌢以上のグレを釣ると無料渡船券のプレゼントあり。 |
タックルデータ
撒き餌 ※マルキユー製品 |
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グレパワー沖撃ちスペシャル | |||
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グレパワーV9スペシャル | |||
グレパワーV9 | |||
グレパワー遠投 | |||
グレジャンボ | |||
爆寄せグレ | |||
刺し餌 ※マルキユー製品 |
くわせオキアミスーパーハード | ||
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くわせオキアミV9 | |||
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くわせオキアミスペシャル | |||
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竿 | シマノ・BB-XSPECIAL SZII 1.2号485/520 | ||
リール | シマノ・BB-Xハイパーフォース2500 | ||
道糸 | 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.5号 | ||
ウキ | ソルブレ・MFスラッシュS 00とG2 | ||
ハリス | 東レ・スーパーL EXハイパー1号 | ||
ハリ | ハヤブサ・鬼掛 極軽グレストレート | ||
ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ | |||
【上田泰大プロフィール】
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