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メバルの産卵はいつ? 紀東・泉南・南淡の違いを検証してみました|せんなん〜わかやまライブショット第2章Vol.26
12月の中旬に産卵後のメバルが釣れたという情報がありました。確かに、産卵時期には地域差があるものの、いくら何でも早過ぎるのでは? 実際にはどうなのかと、泉南、紀東、南淡路で実釣して検証してみました
(カメラ/文 葛城修平)
メバルをルアーで狙う「メバリング」の人気は高まる一方ですね。
ジグヘッドにセットしたゴカイやアミエビなどに似せたワームや、小型のミノーでメバルを食わせるスタイルは、釣り師としては〝してやったり〟な満足感が得られますね。私もかつてはワームでメバルを何回か釣ったことがありますが、波間に浮かぶ電気ウキの明かりを見ることで癒されるというか、たまには流れに任せて休憩半分でも釣りが成立するウキ釣りがやはり好みです。
メバリングファンの多くは子どものころにバス釣りの経験があるのでしょう。ジジイ組になった私にはバス用語はどうもなじみにくいです。「ボトム?」 底のことかと何となくわかります。「ウイード?」 藻場でええやん? といった具合に直訳ならまだいいんだけど、どうもなじめないのが「アフター」というフレーズです。産卵後のことを指すのだろうけど、バス釣り用語をメバルにそのまま当てはめていいのかな?
「12月中旬にアフターが釣れました」ってネットの情報で見たことがあるけれど、いくら地域差があるとはいえ産卵がもう終わってるってホント? シロメバルだから早いとも書いてあったけど、そんな違いあったっけ!?
私の経験とはどうも違うので、これまでの画像整理をかねて確かめてみることにしました。
メバルの産卵状況をエリアごとにチェック!!
泉南南部はやや遅れ気味?
まずはホームグランドの泉南南部です。
11月の最終週に釣れたのは黒メバルのオスとメスです。水温が高いまま推移しているからか、卵巣の成長はこの時期としては少し遅れているように思います。
ジャンボが釣れた紀東も遅れが見られます
12月の第1週は紀東の釣り場へ行ってみました。
アオイソメにカマスが食いつくようなヘンな?潮の夜でしたが、目的のジャンボメバルが釣れました。
このあたりのメバルはアカに見えますが、分類上でいうところのシロメバルが主体です。この日は中型を含めてメバルのお腹はスリムでした。オスかなと思ったけれど未成熟の卵巣が入っていました。ここでも例年よりも産卵は遅い気がしますね。
泉南・マーブルビーチは例年通り
12月の第2週は私の定点観測地ともいえるマーブルビーチに行きました。
食味抜群のアジがまだ釣れる状況にうれしさを感じる中、痩せたセイゴ混じりでボッテリお腹のシロメバルがきました。「そろそろ産卵に入るか?」と、お腹を開けたところまだ山吹色の卵塊でした。
低水温の大阪湾奥では例年通りに推移しているようです。ちびっこメバルも元気に走り回っていたので春には楽しい釣りができそうです。
南淡路では好釣果!! 産卵具合は例年通りの感じです
12月の第3週は風を避けられる南淡へ行きました。
釣り場は、以前から気になっていた少し地磯を歩くところです。途中に1個所だけ難所がありますが、釣り座は足場のよさが抜群の平たい大岩です。
干潮時を中心としたスケジュールとあって基本的に深いタナを狙います。リリースサイズのガシラを避けられるポイントを捜しながら流していると、キュ〜ンといった手ごたえで上がってきたのがアカメバルです。
この釣り方ではひと流し1匹なんていう数釣りはさすがにできませんが、沖の流れをとらえてヨレへと流し込むとビュンとウキが横走りして向こう合わせで竿に乗りました。左右に走り回りながら寄ってきたのは、そりゃもうおいしそうな幅広で小顔のアジです。
流すのに時間ががかるけれど、狙ったポイントに仕掛けが届くとキュ〜ン!! とくるパターンはとても楽しいです。
その後、35㌢ほどのサバがヒットしたり、潮が動きだすタイミングでブルーバックと呼ばれるクロメバルが竿を絞り込んでくれるなど、寒さを忘れるほど楽しい釣りができました。
サバは釣れたらすぐに頭と内臓を除いてていねいに持ち帰ります。この時期のマサバは本当においしいですからね。メバルよりうれしかったり♪
さて、南淡のメバルの抱卵状況はいかに? 持ち帰りったのはアカメバルとクロメバルです。アカメバルの方が卵塊の成長具合が若干いいように思いますが、この程度は個体差でしょうね。
【結論】種類が違えどメバルの産卵時期に違いなし
種類による産卵時期の違いについては、紀東のシロメバルを見る限り違いはあまりないように思います。これはこれまでの私の経験からも同様です。
そして、今回の記事で一番お伝えしたいのは「アフター」についてです。山吹色の卵巣から稚魚が放出されるまでは1カ月ぐらいかかると思われるので、地域が違えど12月に産卵し終える個体はほぼいないと考えられます。
本当のアフターだとプランクトンを吸い込むのがやっとという体力しか残っておらず、体はガリガリでペッチャンコのお腹が目立つものです。このことからも上の画像の手前に写っている白子持ちのオスをアフターと間違っているのではないかと思うのです。「オスのアフター」といえばそうなんだけども…。
さてと、あちこち回ったことでわかった産卵(稚魚放出)時期は、大阪湾では1月中旬から末にかけて、泉南南部〜中紀と南淡では1月末から2月中旬、紀東や南紀は2月から、という具合です。
ちなみに、発眼した卵を持ち始める時期には大きいメバルが釣れますが、栄養が稚魚に回されるので食味はイマイチです。
ということで、以上の結果から1月中旬からは中紀や南紀、2月末からは大阪湾で、という具合に狙ってみようかと思います。
なお、当然のことながら予測はあくまでも私見です。現実と違ってもご容赦下さいませ。
【葛城修平プロフィール】
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