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キスをよく釣る名手の考え方とは? トーナメンターの感覚を追求!!

トーナメントで勝とう思えばいろいろと考えなくてはなりませんが、個人的には楽しむことを重視しています。いつもの自分の釣りをすることを心がけること。それを忘れずにすることが釣果に繋がると考えています
(文:矢野勝彦)
情報収集は重要。でも、大会を楽しむことも大事
各種大会が行なわれるシーズンを迎えると、トーナメンターたちは本格的に体力の調整を始めるとともに、各会場(釣り場)の情報収集を怠らないものでしょう。僕の場合、行く先々の観光情報や土産ポイントを下調べするのも大切な準備の1つだと考えて釣行をできるだけ楽しむようにしています。
「家に帰るまでが釣り」とはよくいいますが、トーナメントに集中する時間に加え、その後のお楽しみがあるという釣行もおもしろいのではないでしょうか。ピリピリした感じで大会に挑むのではなく、精神的に少し余裕を持たなければ競技自体を楽しめません。結果はあとからついてくると信じ、大会参加という旅を満喫しています。
大会だとしても楽しむことを忘れません。 トーナメントでは「地元の利」という言葉をよく耳にします。僕が住む徳島で開催される際は、自身でもそれが確かにあると思います。ただし、徳島の小松海岸や里浦海岸へは行き慣れているといっても、しょせんはサラリーマンの釣行ペースの話であって休日に関係なく釣りに行ける方々の情報量には到底かないません。そのため、会場周辺の餌店などの毎日釣り人が集まる場所においての情報収集はとても大切にしています。「3日前にはこんな状況で、あそこら辺で釣れたよ」とか「昨日はぜんぜん釣れなかった」など、当日の釣りを考えるための貴重な話が聞けるからです。
そういう意味で、どこへ行くときもそうですが、まずはあいさつを兼ねて地元の方々に話をして情報収集に努めます。餌店はもちろん、そのエリアの釣り場にいる方はよい情報源です。たとえ大会の現場でなくても、その近くの釣り場にいる方に「あそこの海岸はどうですか? どんな感じですか?」などと詳しい話をお聞きして釣況のイメージをつかめればかなり助かります。
下見に過剰な期待はしないこと
自然相手では予測は難しいものがあります。 大会前日に会場の下見をして釣りの組み立てを考える方も多いですが、僕は下見をあまりしません。なぜなら何十年釣りをしてきた中で前日と同様の釣果だったという経験は限られた回数しかないからです。
「魚は釣れるときに釣っておけ」というのが僕の持論です。自然相手のこと、明日の予測などできません。早ければ数時間後には釣れなくなるかもしれません。
下見での予測が当たってイメージ通りの釣りができたなら、その大会ではきっと優勝することができるでしょう。しかし、現実はそう甘くはありません。大勢の選手が仕掛けを投入する状況は前日とまったく違うものですし、抽選で狙いのポイントに入れないことも多々あります。下見を生かせないことの方が多いと思うわけです。
状況が刻一刻と変化するのは大会でもプライベート釣行でも同じです。キスは釣れるときにしっかり釣りましょう。 ただし、〝釣れる筋〟というものが存在する釣り場では下見が非常に有効です。まあ、そういった場所でも潮が満ちたころには魚たちが回遊を始め、あちらこちらで連掛けが見られるようになります。そうした状況の変化も考慮してうまく立ち回ることも要求されます。実際、最後の1時間に魚が回遊してくるのを待つ作戦で入賞された方々も見てきました。僕には到底マネのできない素晴らしい戦略だと思います。
なお、下見にはあまり期待していない僕ですが、いろいろな情報を元にした状況の予想は行なっています。それがとても楽しくて、大会前日に眠れないことも珍しくありません。目をつむると仕掛けにズラリとキスが掛かっている様子や、広大な海原へ爽快にキャストしている自分の姿が浮かびます。おそらく期待感で心がいっぱいなんでしょう。大会に何度となく出ていても前日は楽しいものです。この時間も釣りに対するイメージを磨き上げるために必要なのかもしれません。
キスのヒットゾーンは10㍍まで絞り込む!!
大会のステージとなる海岸については、知らなければならない情報がいくつかあります。遠浅なのか、急深なのか、どこかにカケアガリがあるのかなど、その場所の地形を把握していないと戦略の立てようもないからです。
そして、魚の居場所を絞り込もうというときは手前から探っていくのが僕の鉄則です。手前優先なのは手返しの問題です。遠投で5連だったとすれば、近投の3連で打ち返しの回数で数を稼ぐ方法を選択します。
まずは手前のポイントを絞り込む釣り方で効率性を高めています。 手前から探り、まずはヒットポイントを20㍍ぐらいの範囲に絞ります。それができたら次は10㍍まで絞り込み、効率よく釣れる食わせ方を工夫して時間短縮をさらにはかります。こうして書くのは簡単でも実際にはかなり高難度な作業です。魚がよく釣れるときにはこれぐらい絞っていかないと勝てません。
ポイントは他よりも波静かなエリアに注目
「キスはナギを釣れ」がセオリーです。 海を見てヒットポイントを推測するときの基本は「キスはナギを釣れ」です。あたりを見渡して、他より波の影響が少ないところや、鏡状になっているところなどはキスが集まりやすそうな場所として注目します。もちろん、実際には仕掛けを投げ込んでみないとわかりません。そのため時間短縮で投入回数を増やし、あちこちの候補地をつぶしながらポイントを絞り込んでいきます。
水面以外にも浜を歩いていて砂がやわらかくなったところや、貝殻やゴミが他の場所より多い場所など、何かしら変化のある場所にも注目しています。
アタリの感触でキスの活性や密度を推測
アタリの感じ方やサソイの方法に関しては十人十色でいろいろな意見が飛び交いますし、感覚的な部分を伝えるのは非常に難しいと思います。僕としてはコツコツとか、ギューッとか、リールを握った手もとに感じることをそのまま表現するしかありません。
竿先で感じる魚の反応はPEラインを使うことでいっそう鮮明に伝わるようになりましたが、同様に魚も多くの違和感を持つようになっているのだと考えています。置き竿にした方が掛かりやすいとか、ドラグを緩めておいた方がよいとか、魚の反応をどう受け止めるかという問題は複雑です。
僕はハエ(オイカワ)のウキ釣りも好きで、シーズンには川釣りにもよく行きます。その際、ウキの入り方で状況を感じ取って魚の食い気を見きわめます。これはキスも同じです。食い気のあるときには最初からブルブルッとハリ掛かりするアタリがでるものです。一方、コンッと感じるような小さなアタリのときは様子をうかがっていると推測できます。
また、群れの大きさにもよりますが、餌に対しての競争相手が多いほどアタリは鮮明でハリ掛かりがよくなる傾向があります。群れが小さくて競争相手がいなければ、キスは目の前にある餌に飛びつく際に迷うようです。そんなときは仕掛けを止めたり、早めにサビいたり、いろいろな工夫を凝らしますが、よいアタリ(掛かるアタリ)がでる方法を見出すためにも普段から魚を数釣ることに慣れるのが非常に大切だと思います。
よいアタリをだす方法を駆使できるほどに数を釣ることも大事です。 誘い方では、魚は上から落ちてくる餌に好反応を示しすことを考慮し、投入直後から神経を集中させておく必要があります。仕掛けが落ちた(なじんだ)直後のアタリは掛かる率が非常に高いものです。
餌つけのスピードアップはキス釣りの必修科目!!
餌付けのスピードアップは欠かせません。 基本的にキスの食いがよいときの餌はほんの少しでよいですが、食いがわるいときはアピールしやすい大きめの餌が有利だと考えています。また、できるだけ新鮮な餌を使用するのも1つの手段で、残っている餌で投げ返すより食いがよいはずです。
もっとも、餌付けに手間取っていては投入回数が稼げません。以前は真っ暗な中で10本バリにイシゴカイをつけてはまたはずすという練習をしていました。年のせいか目がわるくなって餌もハリも見づらくなった最近は、その練習の成果を改めて実感します。目をつむっても餌付けができる感覚を身につけるのは必ずスピードアップにつながりますし、練習して損はありません。
ときには大胆な仕掛け使いも必要
台風並みに荒れた状況で行なわれた大会で、投入するたびに仕掛けがからんで苦戦したことが以前にあります。ところが、そのような状況なのに隣の方は25㌢を越えるキスを3連で釣っています。仕掛けを見せていただくと流線13号のハリにハリス3号、モトス5号とのこと…。
固定観念を捨てることもときには大切です。 それを参考にして僕も27㌢のキスを釣りましたが、非常に勉強させられた経験でした。「海が荒れているので小さな魚は食ってこない。いるとしたら大きな魚だ」とターゲットを絞った攻め方をされていたのです。こちらは荒れたときには仕掛けを沈めるためにカミツブシオモリを打つぐらいしか手立てを知らず、この合理的な作戦に感心したのを鮮明に覚えています。
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