キスの釣果向上アドバイス|投げ釣り名手が実践する工夫を公開!! | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

キスの釣果向上アドバイス|投げ釣り名手が実践する工夫を公開!!

キス釣果向上アドバイス1

盛期を迎えて好釣果の期待感がますます高まる投げ釣りでのキス狙い。さらなる釣果を上げるにはどのような点に注目すればよいのでしょうか? ベテランキャスターのアドバイスを参考にしてよりいっそう楽しいキス釣りを満喫して下さい!!

大ギス狙いの置き竿スタイルのアドバイス

置き竿スタイルでもサソイは不可欠

大ギス狙いでは置き竿でアタリを待つのが定番です。ただし、置き竿といっても投げっ放しにすることではありません。仕掛け(餌)をこまめに動かすサソイが不可欠です。それによってキスに餌の存在を知らせることが置き竿釣法における基本の動作となります。

このサソイは餌の存在をアピールするだけではなく、逃げるように餌を動かすことでキスの摂餌本能を刺激し、リアクション的に口を使わす手段としても有効です。

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アタリをとらえるために竿先に視線を集中させることも欠かせません。

具体的な方法としては、1秒で50㌢ぐらい動く程度の速さでロッド1〜2本分ほど(約5〜10㍍)移動させるのが基本となります。複数の置き竿で釣る場合は交互にサソイを行なってから2〜3分ほど様子をうかがい、変化がなければ再びサソイをかけるという方法を取ります。これによって手早く広範囲を探ることができ、ヒット率の向上が期待できます。

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餌をうまくアピールできれば良型のダブルヒットということもあります。

キスの食い込みの向上をはかるコツについて

ときにはサソイの途中でキスのアタリがでることがあります。そのケースを想定し、リールのドラグをフリーにした状態でスプールを指で押さえながら誘うことをおすすめします。そうすれば、指を素早く離すことでスプールが逆転するためラインを瞬時に送り込むことができ、食い込みの向上が期待できます。それと同時に竿を前方へ倒せばラインをスムースに送り込むことができ、さらなる食い込みの向上がはかれます。

その後、ラインが止まったことを確認してから合わせを入れると、食い逃げ率をグッと減らすことができるはずです。

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食い込みを促進させて取りこぼしを減らしましょう。

キスを警戒させないことが大事

合わせに関しては大きな動作はNGです。海底でオモリが大きく踊ると周辺に群れるキスが驚いて散る可能性があるからです。

同じ理由で、水深の浅いポイントでの必要以上のサソイや打ち返しは考えものです。「打ち返し=キスを驚かせるオモリの着水音の増加」となるからです。

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キスの警戒心をむやみにあおらないことが大切です。

サソイが最も有効となるのは時合と、その逆であるアタリが遠い状況です。それ以外の時間帯はサソイのペースをかえるなど細かな配慮が必要です。

(アドバイザー:中本嗣通)


近投エリアでのキス攻略のアドバイス

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狭い範囲内でもできるだけ長い距離を引くことを意識しましょう。

波打ち際のカケアガリにキスが群れている場合、まっすぐにサビくと探る範囲が狭いぶんコンタクトできるキスの数が少なくなります。キスとのコンタクトを増やそうと思えば斜めにキャストしてサビくことです。そうすれば探る範囲が広くなって釣果アップが期待できます。

ただし、釣り人が多いときはマナー違反となるので注意が必要です。斜めに投げられないケースでは、前方へ投げてから周囲の邪魔にならない程度に横へ少し移動し、仕掛けに角度をつけてから引く方法がおすすめです。

そして、偏光グラスの着用も釣果アップに繋がります。偏光グラスを通して見つけたシモリの際をサビくとキスがよく釣れます。

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できるだけ少人数で釣ることを心がけましょう。

この他、遠投で釣る場合とは違い、近投では静かに釣ることが鉄則です。多人数で同ポイントを攻めるとすぐにキスが散ってしまいます。数を狙う場合はできるだけ少人数で静かに釣ることを心がけましょう。

(アドバイザー:松尾幸浩)

キスの餌の種類と刺し方についてのアドバイス

餌はイシゴカイ、チロリ、アオイソメが一般的です。イシゴカイは万能型、チロリは良型狙いに最適、アオイソメは丈夫(保管に気をつければ1週間ぐらいは生かすことが可能)かつ雨後で濁りがあるときに効果的という特徴があります。そのため、競技の釣りではこれらの3種類の餌を持参し、当日のキスの反応が最もよい餌を主力として使うようにしています。

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状況に応じて使いわけると釣果アップが期待できます。

刺し方については、キスの活性が高いときはハリいっぱいでOKです。ただし、食い渋いときには大きくつけてアピールしたり、イシゴカイの尻尾部分だけをつける方法が有効なこともあります。

(アドバイザー:松尾幸浩)

キスのポイントの見わけ方についてのアドバイス

まずは、どんなに小さな川でもいいので川尻周辺を狙うことです。餌などが流れてきやすい川の周囲はキスが集まりやすいからです。中には海の手前で途切れている川もありますが、伏流水となって海底から海へ注ぐこともあるので見逃せません。私がよく釣行する鳥取県の弓ケ浜ではそうした川がよく見られ、好ポイントとなっています。

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川回りは見逃せないポイントです。

また、平坦な砂底よりもシモリが点在する場所の方がキスは集まりやすいものです。

この他、軽装で砂浜を歩き回ってキスが釣れたポイントに目印をつけ、ある程度探ってからキスの濃いポイントだけを集中して攻めるスタイルも数を釣るうえでは有効です。

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キス釣りでは効率よく釣ることが数釣りにも繋がります。

さらに、砂浜なら波の立ち方を観察することも欠かせません。波が大きく立つ場所は浅く、波が立たないところは少し深いという具合に波の状況から地形を読むことでポイントを絞り込むことができます。そのうちキスが溜まりやすいのは深みがあるところ(波立ちが弱いところ)です。そこを集中して攻めると好釣果が上がる確率が高まります。

(アドバイザー:松尾幸浩)