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木村俊一的 イシダイストーリー vol.1【五島列島・黄島のクエ釣り】
ウツボのアタリはなし。
クエのチャンス到来!!
12日の早朝、薄暗い中をダンダラに向かって出港した。
クエが寄っていれば、昨日にたくさんあったウツボのアタリはないはずだ。そんな状況を願って期待の第1投。潮の流れはほとんどなく、竿先はピクリともしない。「いるいる。クエは竿下にきている」と心の中で願いながら行なった2投めに竿先が動いた。しかし、ウツボのようなアタリだ。「ありゃ〜、またか…」と思った瞬間、竿先が入った。そして、もう1度グーッと大きく引き込まれた。
「これはウツボではない!!」と確信して両手で道糸をつかむ。そして、間髪を入れずに両手で交互に道糸を4~5回手繰ると、うまく引き抜けた。これでもう取ったようなものだ。クエは完全に根を切っている。
そのまま休まずに道糸を引き抜くと、左へ走りながら浮いてきた。海面に浮いたと同時に反転して最後の抵抗を見せるが、完全に空気を吸わせてから低場へと誘導する。そして、寄せ波に乗せて磯へ引きずり上げる。すかさず駆け寄って手を当てると4つ分、サイズは80㌢ほどである。とりあえず本命のクエをゲットできたのでホッとした。
魚をロープに繋ぎ、釣り座の裏側にある天然のイケスに入れておく。そして、急いで釣り座へと戻って次の魚を狙う。
仕掛けを投入すると、ウツボのアタリはでない。「まだいるぞ」と思うとワクワクしてくる。そんな中、ちょっと隙を見せた瞬間に道糸がガイドを擦る、シユッといった鋭い音が聞こえた。反射的に竿先を見ると、思いきり舞い込んでいる光景が飛び込んできた。あわてて道糸をつかむと、かなりの強い抵抗が伝わってきた。
竿を左へねじるような走りをこらえながらやり取りすると、やがて1匹めよりも大きなクエが海面へ浮いた。さっきと同様に低場へ誘導して取り込んだのは90㌢近くある良型だ。
すぐさま1匹めと同じロープにつなぐ。2匹の釣果はうれしいが、持ち上げるのは大変だ。
釣り座へ戻って釣りを再開する。期待して釣りを続けるが、黄島本島方向へ流れる満ち潮が速くなった。それとともにウツボのアタリがで始めた。こうなるとどうしようもない。投入ごとにウツボがアタり、夕方までクエの反応が出ることはなかった。
最終日の13日も夜明けとともにダンダラへ渡る。
今日は昼までの竿出しだ。期待して竿を出すが、満ち潮の流れが速い。潮止まりまでの流れが緩いタイミングがもう少しあると思っていたが、予想が外れてしまった。結局、ウツボ退治に終始した。
五島列島の昼クエ釣りは12月いっぱいまで本格的シーズンが続く。また機会をうかがって出かけてみたい。
釣行メモ
渡船・宿泊 | 民宿やました |
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住所 | 長崎県五島市黄島町23-2 |
電話番号 | 0959・73・6902 |
〈木村俊一プロフィール〉
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