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名手が実践する大型キス狙いに注目!! 大型他魚を含めた“大ギス五目”の投げスタイルを解説

大型のキスと回遊ルートがリンクするマダイやスズキといった大型の他魚のヒットも視野に入れて狙う欲張りな〝大ギス五目〟のスタイルを実践して楽しんでいます。そのスタイルの魅力であるアタリの楽しさ、引きの強さを満喫するための方法を紹介しましょう
(文:中本嗣通)
大型キス+大型他魚の〝大ギス五目〟がマイスタイル
大型のキス狙いといってもキスだけに的を絞ることはほとんどありません。そのときどきのフィールドで乱入してくる可能性がある他魚の大物をキャッチすることも視野に入れた〝大ギス五目〟という欲張りなスタイルで狙うのが僕の定番であり、キスの回遊ルートに餌を置いてアタリを待つ置き竿釣法でのアプローチを基本としています。
警戒心の強い大型のキスが回るポイントといえば、外敵が現われた際に素早く身を隠せるシモリやテトラ、海藻帯といった障害物の回りです。そのようなスポットはチヌやマダイ、ときにはマゴチ・カレイ・スズキ・コロダイ・ヘダイといった大型の他魚の好ポイントとも重なることからキス狙いでも予想外の激アタリに襲われるケースが多いものです。
こんな型物の魚を狙えるチャンスも確実にモノにできるように備えて挑むのが僕のスタイルです。 それでもキス以外はバラしてもいいと割り切って細仕掛けにこだわる考え方もありますが、僕としてはうれしい他魚からのコンタクトを逃すつもりはありません。中型までのキスがハリ掛かりする確率を下げてでも、他魚を取れる太仕掛けで攻めるスタイルを実践しています。
そのような釣りとあって中型以上のキスを数匹、型物のキス(25㌢以上、できれば27~30㌢クラス)と良型の他魚を合わせて4~5匹を釣ることができれば及第点だと考えています。遠征以外ではこのラインを期待して出かけることが多いです。
大ギス五目のシーズナルパターン
大ギス五目で釣行し始めるのは、紀伊半島や四国東南部などの太平洋岸で産卵を控えたキスが接岸を始める5月中旬以降です。ここが関西圏で大型のキスとコンタクトできるファーストチャンスとなるからです。
その後、接岸が本格化する6~7月中旬は日本海や瀬戸内海でも大型のキスが狙えるようになります。また、うれしい他魚の活性が上がる時期でもあり、大ギス五目には絶好のシーズンとあって釣行回数が増えます。
7月中旬までは大ギス五目の絶好のシーズンです。 しかし、高気温が続いて海の水温と塩分濃度が上がる8~9月には水温の低い沖へと落ちる大型の個体が多いのか、釣果が総体的に小型化します。そんな事情もあって個人的には真夏は磯物狙いでの釣行が多くなります。
次にキスがおもしろくなるのは良型が数釣れるチャンスのある10月後半から11月中旬にかけての落ちのシーズン。越冬に向けて荒食いするキスの群れをうまくとらえることができれば大ギス級が混じるケースも少なくありません。しかも、乱入してくる他魚も活性を上げることから初夏~梅雨期と同じく大ギス五目のハイシーズンいえます。
初夏~梅雨期と秋は他魚の食いも活発になります。大アタリを楽しむには最適のシーズンだといえます。 また、落ちギスのシーズンが終わった11月下旬~12月にも水深が15㍍を越える深場のポイントにおいて越冬を意識した大型のキス&マダイが釣れるパターンがあります。数こそ出ないものの大型が揃うので大ギス五目には意外とおもしろいときだといえます。
初夏から落ちまでの大ギス五目マイポイント
前述のシーズナルパターンに沿って僕の釣行エリア内における大ギス五目の釣り場をあげてみましょう。
初夏は南紀&徳島の河口に注目
日照によって水温が上がりやすい初夏は、キスや他魚の活性が速効的に高まりやすい浅い湾内や大きな河口といったフィールドが狙い目です。南紀では日置川尻や古座川尻に串本の袋港、徳島では那賀川尻や岡川尻といった河口釣り場で実績が上がっています。
盛期は鳴門や丹後~但馬が楽しい!!
梅雨入り前後からのベストシーズンに実績が高いテッパン釣り場といえば粟津離岸堤(6番、9番)をはじめとした夜釣りで攻める鳴門北部の一文字や漁港(櫛木、栗田、折野)が最初に思いつきます。また、日本海に目を向ければ丹後・宮津湾の日置漁港、田井海水浴場、渡船利用の夢の浜、但馬方面なら竹野大波止や円山川尻といった釣り場で大型キスの高い実績が残っています。
落ちギスは徳島、但馬、意外と瀬戸内も!!
落ちの時期なら旧吉野川尻にある粟津離岸堤の0番や岡川尻といった徳島エリアの釣り場が大ギス五目にドンズバの釣り場です。但馬では11月に入ってから釣れだす浜坂一文字でも高確率で落ちの大型キスと出合えるときです。
また、落ちの時期の意外な大型キス釣り場といえるのが播磨新島・東面や神鋼ケーソンなどの東播エリアです。この時期にカレイ狙いの他魚として掛かるキスの中には遠方の釣り場に劣らぬ型物が混じることも珍しくありません。
そして、越冬の大型キス釣り場としてピックアップしたいのが下津井沖の本島にある泊港の大波止です。低いながらも水温が安定する20㍍近い水深の砂底に回遊してくるキスは25~29㌢の型物揃いです。シーズン終盤のカレイとともに狙うのがおもしろいパターンです。
大ギス五目のポイント考察
潮当たりという条件から考えてみれば、大型カレイの実績場のような潮がガンガンと走るポイントはキス狙いでは少ないといえます。どちらかといえば本流筋からそれた、潮が緩やかによどむような場所へ回遊して溜まる群れが多いように思います。
流れがよどむ場所が釣り場選択の第一条件となります。 そのような条件の中で、大型キスポイントの基本条件である砂地のエリアに存在するシモリや海藻帯といった障害物回りを釣れる場所を捜すのが初めての釣り場では合理的な狙い目の絞り方だといえます。極端な話、海藻が繁茂するエリアにピンスポットで存在する砂地なども攻略できれば好釣果が期待できるといえます。
そして、障害物周辺にキスが回遊してくるルートとなるのが砂底のカケアガリやくぼみといった起伏部分です。そこへ餌を常に置くことができれば大ギス五目のスタイルが完成します。
起伏部分を探り当てることができれば大ギス五目の成功率は大きく高まります。 もっとも、日中に海面の色の違いで認識できるほどの明確なカケアガリはともかく、小規模な海底の変化を察知するにはオモリを引いてみるしかありません。落ち込みがある場所のオモリがストンと落ちる感覚や、カケアガリに差しかかってグ~ッと重くなる手応えのある場所をしっかりとリサーチして効率よく釣っていくことが大事です。
その中で魚の気配があるエリアを絞り込めればしめたもの。そこを重点的に攻め続ければ好結果につながるパターンが多いです。
ただし、時間帯によって攻めるポイントを考えることも釣果アップの大事なファクターです。たとえば、大型のキスや他魚が活性を上げやすい「満ち潮で潮位が上がっている」という条件下ではターゲットが超浅場へも回遊してくるケースが多いものです。
とりわけ、夜の込み潮時は魚の警戒心がグッと薄まるだけに見逃せません。日中には狙う気にならないポイントについても夜釣りに突入した時点から頭を切りかえましょう。込み潮時は岸近くや波止際の浅場へと続くカケアガリといった浅いなりにも大型のキスの回遊ルートの条件を満たしたエリアまでフォローすることが意外と好釣果につながるものです。
夜の込み潮時は浅いエリアもフォローしましょう。 ちなみに、サーフの釣り場においては沖へと払い出す潮、いわゆる離岸流が生まれる場所では足もとから沖にかけて底が掘り起こされたような地形になっており、夜釣りの格好の狙い目となることが多いです。大型のキスや他魚が波打ち際近くまで回遊してきやすいポイントだけに要注目です。周囲よりも足もとの砂が粗く、打ち上げられた漂流物が多い場所は離岸流が発生しやすい目安となるので浜で釣り座に迷ったときには目をつけてみましょう。
大ギス五目の餌使い
定番は細マムシ&太チロリ
大ギス五目では餌のセレクトが釣果を大きく左右するケースが多いものです。主に夜釣りになるパターンとあって体液によるアピール力が高い〝匂い系〟虫餌の代表格で他魚にも非常に有効なマムシ(大型のキスには細めのものがよい)、体液にアミノ酸の要素が多く含まれているぶん大型のキスの食い気を誘いやすいうえに他魚に対してもマムシに勝るとも劣らない実績があるチロリ(他魚も考えると太めのものがよい)が本命です。
マムシははずせません。 チロリも用意したい餌です。 マダイ重視ならタイムシ
マダイやチヌといったタイ系の期待感が高い釣り場ではタイムシが抜群の効果を発揮します。手に付着すると黒く染まり、洗っても落ちないほどの強烈なアクを持つ体液には強烈なアピール力があるのでしょう。細めのタイムシが入手できればタイ+大型キスの釣りは万全だと感じてます。
タイムシがあればマダイがヒットする期待感が高まります。 秋の河口はコガネがハマる
晩秋はカレイ釣りでおなじみのコガネムシが効果的な場面があります。特に、細手で鮮やかな赤い体色のコガネは河口のスポットにおけるキスの食いが良好であり、チヌやキビレ、もちろんカレイのアタリも多くでます。
甲殻類系で爆釣も!!
虫餌以外の選択肢もあります。初夏から晩秋にかけて河口やサーフで大型のキス・キビレ・マゴチを期待するならボケが有効です。特に、小ボケと呼ばれる小粒のものはキスの吸い込みが良好で、ある程度の遠投もきくだけにツボにハマれば爆釣餌に化ける存在だといえます。
河口やサーフで狙うときに有効となりうるのがボケです。 この他、波止際や近投で届く浅いポイントを軽いオモリを使って攻めるときの裏ワザ的な餌として、ハード加工された沖アミや小エビのムキ身を使うのもおもしろいです。虫餌だと食い込みがイマイチの状況でもボケや小エビなどの甲殻類には果敢にアタックしてくるケースが少なくないのもキスの食性の興味深い点です。
なお、いずれの餌でもハリにつける場合はむやみにタラシを長くせず、ハリ先までの長さでコンパクトにまとめて装着するのが五目狙いで用いる大きめのハリでキスを釣る際のお約束です。そうしないと大アタリがでてもタラシを引っ張るだけの食い逃げが多発します。また、できれば虫餌は長いまま刺してからハサミで切断しましょう。そうすればキュッと身肉が締まってハリへの食いつき度が増すと感じるからです。
ボケは尻尾から頭部までしっかりとハリを通して抜く装着方法がベスト。ボケの生死が食いに影響するとは感じませんし、そのようにつけないと遠投しにくいというデメリットが大きくなるからです。
釣行メモ
■神鋼ケーソンへの渡船は、くさべ渡船(080-1486-5747)、他。
■本島・泊港への渡船は、たい公望(086-479-9581)。こちらの記事も要チェック!!
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