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アユ攻略の糸口を検証!! 初期にありがちな釣りにくいケースの対策を解説

アユ初期攻略の糸口1

活性が上がらない、ナワバリを持たない、群れやすい、という初期にありがちなケースを釣りこなすには泳がせ釣りが有効です。オトリの自由度を高められる道具類を用いることで釣果アップが期待できます

(文:久保一美)

初期の友釣りでありがちな釣りにくいケース

初期にありがちな釣りにくいケースは3つあります。

1つは天候にともなう低水温です。友釣りの解禁は、5月1日のところもありますが、おおむね6月1日、ないしは6月の第1週か第2週の日曜日です。いずれにしても低水温時の解禁となり、条件的によいとはいえません。

2つめはアユのナワバリ意識が弱いことです。近ごろの野アユはナワバリを持ちません。持っていても意識が弱いといわれています。人工産、中間成魚(体長10〜12㌢)、海産稚アユという具合に放流河川の大半は川慣れや石慣れしていないのか群れやすい習性を持った個体が中心となります。

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このように群れるアユへの対策が欠かせません。

3つめは解禁初期の瀬狙いです。解禁初期は瀬を中心に攻めると数が出ないこともあります。水温が上昇してコケが十分につき始める梅雨明け以降は、朝は瀬、昼はトロ、夕はヘチ(際)という狙いのセオリーにはまりやすいですが、初期に関してはそれが一定しません。その不安定さが1日の釣果を大きく左右することもあります。

それではこの3つのケースの釣り方を解説しましょう。

3つのケースの釣り方解説

「活性が上がらない、ナワバリを持たない、群れやすい」という状況ではオトリを先行させる泳がせ釣りが欠かせません。この釣りは数釣りをするときも必要となります。

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群れるアユが見られるときに数を稼ごうと思えば泳がせ釣りが得策だといえます。

泳がせ釣りには手尻を長く取る手法や竿を完全に立てて泳がせる手法もありますが、いずれにしても攻略のカギは仕掛けのバランス(シンプル+軽量)と糸フケの状態にあると考えています。詳細は後述しますが、強烈な追いを見せない初期の野アユに対してはオトリをいかに接近させられるかが重要になります。ただし、オトリにはハナカン、サカバリ、掛けバリという具合に比重のある道具の負荷がかかっており、自由に泳がせるのは簡単ではありません。そのため仕掛けは軽量かつシンプルにすることが求められます。また、自分に合った軽量な竿を用いて操作性を上げることも大切です。

初期に行ないたい瀬の攻略パターン

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オトリの動きを把握することが何よりも大事です。

泳がせているオトリの状況を把握することが求められます。図にもあるように必ず釣り上がるという泳がせ釣りのセオリーを実践するにはその把握が不可欠です。自らの正面付近に泳がせて糸フケを取り、オトリを先行させて釣り上がるという泳がせ釣りの基本を強く意識して攻めましょう。

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大石の好ポイントであるⒶやⒷは釣れたてのオトリで狙うことで数釣りが期待できます。川幅がある河川であれば前半と後半にわけて釣り返しを試みるとよいでしょう。その際は①や②といった手前で野アユを確保し、まずは(イ)や(ロ)といった野アユが供給されやすい瀬尻を探ってから上流へ向けて探り歩くのが得策です。いずれを攻めるにしてもラインと竿の角度は40〜50度ぐらいに保つのが基本です。

タックルのライト化で釣果アップをはかる

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警戒心が強い相手に対しては繊細なタックルで挑むのが得策です。

前述したように、ひと昔前の琵琶湖産アユは放流後3〜4日でコケを食む様子が見られましたが、近年は石慣れが遅い傾向にあります。また、警戒心が強いことから強烈な追いはあまり見られません。そんな野アユを狙うにあたって意外と軽視されているのがハリスとハリの号数、使用する竿についてです。

1号ハリスをメインにされているなら0.8号に、6.5号のハリを使っているなら6号(より軽量な3本イカリがベスト)に、9㍍の竿を使っているなら8㍍(200㌘までがベスト)という具合にワンランク落としてた仕様で釣ってみて下さい。それだけですべての感覚がかわるはずです。

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ハリも含めたタックルのライト化を1度試してみて下さい。

竿に関しては200㌘を切るとオトリを意のままに操作できるようになります。ハリについては強度面の不安があるかもしれませんが、5.5〜6号(3本イカリ)であれば18㌢までのアユなら強度的な心配は不要です。

また、私自身は竿を9㍍から8㍍にかえたことで釣果がアップしたことがあります。このように道具をかえてみるのも不安定な初期を釣りこなす1つの有効な方法です。

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