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【アユ】連発を求む初期の秘訣 Part.1 〝待ち〟の釣りを心がけて 群れアユを攻略

アユ 初期の秘策1

〝待ち〟の釣りを心がけて群れアユを攻略!!

追いが弱くて群れる傾向が強い放流アユを攻略するには〝待ち〟の釣りが適している。狭い範囲でフラフラと泳がせ、尾を振らせるアピールを駆使することで…!!

(文:鷲見冬彦)

ホームグランドである岐阜県の長良川において天然のソ上アユが釣れだすのはシーズン中盤以降であり、初期は放流アユ(人工産)狙いがメインとなる。ただし、人工産のアユはナワバリ意識が弱く、群れて他の魚を追わない傾向が強い。また、警戒心が強く、水深のある淵や大石裏のヨドミ、ヘチの溜まりなどに集まることが多い。

シーズン初期はそのような傾向が顕著であり、群れのつき場を意識したポイント選びが重要となる。アユの跳ね、石色のよしあしを判断材料としてポイントを見きわめたいものだ。

人工産アユは群れて追わないと前述したが、活性が高まって群れで移動しながら食みだすと、その中でナワバリを意識する個体が出てきて小競り合いが始まる。同じ場所で入れ掛かりになる、あるいは同じポイントでポツポツと釣れ続くのはそのためだ。しかし、強いナワバリ意識から猛烈に追ってくる天然アユと違い、群れの中での小競り合いなので追う勢いは弱くて距離も短い。また、瞬間的に1度は追うものの2度めはない場合もあるからやっかいだ。

以下ではそんな初期における群れアユの攻略法を探っていきたい。

野アユに警戒心
与えない対策を考慮

まず、有望なポイントとしてあげられるのが、先にも述べた淵やトロ場、大石裏のヨドミなどの比較的流れが緩く、ある程度の水深がある場所となる。また、瀬の中にある掘れ込んだ深みや、大きめの石組みで囲まれたところにも群れアユが居つきやすい。

そのようなポイントを中心に広範囲を探れる立ち位置を取るわけだが、その際はポイントに近づき過ぎないように注意すること。掛かりを持続させるには野アユに警戒心を与えないことが大切となるからだ。

アユ連発1-5

警戒心を与えないアプローチを心がけることが大切。たとえば、空中輸送をマスターすることで…!!

これはオトリを送り込む際にもいえることである。足もとからオトリを入れられる(泳がせられる)ポイントは問題ないが、対岸のヘチや大石が点在していて竿の操作だけでは入れにくいポイントではどうしてもバシャバシャと立ち込んでしまいがちである。それを防ぐために多用したいのがオトリのキャスティング(空中輸送)である。

この方法はいったんポイントの向こう側、あるいは下流側にオトリを投げ入れてポイントに引き戻すのがコツである。また、オトリをソフトに着水させる技術が求められるが、これは訓練あるのみである。初期の攻略にはとても有効なテクニックだけにぜひマスターしてほしい。

オトリをポイントに入れると、目印などを通して野アユの反応が見て取れるはずだ。前後左右に振れながらその場に目印がとどまっている場合、オトリがうまく群れになじんでいると考えられ、すぐに掛かる確率は高い。一方、群れアユについて速いスピードでどんどん泳ぐ場合は掛からないことが多い。この場合は野アユの警戒心を考慮して深追いしないようにしたい。

スローな動きを基本に
オトリを操作

アユ連発1-3

オトリが流れになじむように竿とラインの角度を調整することも重要だ。

まず大事なことはオトリをしっかりと群れになじませること。いわゆるゼロオバセを基本とした張らず緩めずのテンションでフラフラと自然体で泳がせながら群れの中、あるいは群れの周辺にとどめるイメージで操作する。そのときの竿の角度は流速や水深によってベタ竿から90度近くまで変化させる。そうしてオトリにかかるテンションがゼロになる位置を探り、オトリの動きの制御を行なう。

アユ連発1-4

とにかくスローな動きでアプローチすることが大切だといえるが、群れが移動する場合はその限りではない。遅れを取らないように、その動きに合わせてスッとテンションを抜くことも必要だ。

探りながら釣る場合もゆっくりとした移動で〝待ち〟を意識する。また、群れアユではなく、野アユの密度が非常に濃いポイントを釣る場合にも同じことがいえる。狭い範囲にいる多くのアユで餌場をシェアしているのか、ナワバリ意識が低い傾向が見られるからだ。これは長良川の初期にありがちな状況で、ゆっくりと泳がせて反応がでるところで待つパターンで追いを誘発できることが多い。

ちなみに、待つというのは前述したように狭い範囲でフラフラと泳がせているイメージであり、ピタッと止めるわけではない。その操作の中でオトリの鼻先をくすぐるように刺激して尾を振らせるなどのサソイを行なうとさらに追いを誘発できるだろう。

制御がきかないほどオトリが元気なときはオモリを使用する。この場合、0.5~0.8号の軽めのものを使い、オトリに背負わせるイメージで泳がせる。また、ピンポイントでオトリを止めて待つときは、オトリとオモリの間を若干広めに取ってオトリの自由度を上げるのも有効だろう。その場合は若干重めのオモリを選択し、オトリから30㌢以上離してセットするとよい。

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