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ヤマメ・アマゴは初夏にこそ釣りたい!! 夏渓流満喫術

ヤマメ・アマゴ夏渓流満喫術1

千代川支流・野坂川、吉川川〈鳥取県〉

初夏の渓流釣りで頭に入れておきたいのが水量の変化への対策です。渇水や増水に見舞われたときにどうのように立ち回るかを頭に入れておくと現場で迷うことがなく、よりよい釣りを楽しめます。人的プレッシャーも含めて悪条件の対策を考えてみましょう

(文:石原 清)

初夏の渓流釣りで考えられる難点の1つに渇水があります。その程度がひどければ、餌釣り、テンカラを問わずに釣りをするのが難しくなります。ただし、テンカラに関しては少しの渇水なら問題になりません。反対に、ササ濁り程度の増水は餌釣りには好条件となります。テンカラにとって増水は不向きであり、濁りの少ない支流や枝谷を探ることになります。

そして、人的プレッシャーという問題もあります。私はリタイア生活なので平日狙いですが、たいていの方は釣り師が多い休日の釣行になるでしょう。その場合、土曜日よりも混雑度が低い日曜日に目をつけるのが得策となります。

では、以上の悪条件をクリアする手立てをさらに考えてみましょう。

初夏の渓流釣りで起こる悪条件への対策

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考えられる悪条件の対策をあらかじめ取ることがよりよく楽しむためには欠かせません。

渇水対策は、その影響を受けにくい、普段の水量が豊富な渓を選ぶことが先決です。田んぼへの取水がないところや、集落周辺などを避けるのが一般的です。

増水対策は、増し方がひどいときは本流から支流へ、支流から枝谷へというのが基本となります。その際、仕掛け作りに無精にならず、川幅の規模(狭まるのが通例)や流量の変化に応じてこまめにかえることが欠かせません。

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釣り場の状況に応じたタックルでアプローチしましょう。

人的プレッシャーについては、不幸にして先行者がいれば諦めざるを得ません。その際、先行者から情報を聞き出すのも一策です。自分から情報を提供すれば応じてくれる可能性は高くなります。その結果、先行者が十分な釣果を得て満足していたり、または時間の制約、体力的な問題、疲労などで退去する可能性があることなどを知ることができるかもしれません。また、ラッキーなことに場を譲ってくれる可能性もあります。それだけに、ダメもとで交渉すべきです。

もっとも、先行者を想定してプランを練り、ダメなら転進する川をあらかじめ決めておきたいものです。そうすれば、先行者がいたとしても精神的に落ち着きますし、失望感も少なくなります。

初夏の渓流釣りの要点

実釣に関しては、餌釣りの場合は異なる種類の餌を、テンカラの場合は大きさ、色、形(順毛バリ、逆さ毛バリ)が異なる数種類の毛バリを用意したいものです。いろいろなパターンの釣りを試すと攻略できる範囲が広がり、釣果が上がる期待度が増します。

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テンカラで狙うなら多様な毛バリを用意しましょう。

そして、魚の活性がよくなる初夏にかけてはテンカラ向きの季節といえます。この時期は解禁当初のポイントであった淵や堰堤下などの深場を狙うより、もっぱら瀬を狙うのがおもしろくなります。同じ大きさの魚でも瀬、それも荒瀬で掛けると抵抗がいっそう強く、よりスリリングな釣りが楽しめます。

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瀬を狙うのが楽しいシーズンです。

また、岩の陰にある流れがヨレれる場所は、急な流れが弱められるとあって魚の休憩場所になります。そのうえ外敵の鳥からは見えにくく、餌も流れてきやすいといった好条件を満たしていることが多いだけに要注目です。同じ理由で白泡の周辺もよい狙い目となります。

初夏の渓流釣り実践釣り場ガイド

千代川水系・野坂川、吉川川〈鳥取県〉

以上の点を考慮して特におすすめなのが鳥取県東部を流れる千代川の支流、野坂川です。この川は千代川の下流部で分岐しており、鳥取自動車道のインターから近いなど交通のアクセスがよい点が魅力です。また、川沿いには舗装された片側1車線の道路が走っているため駐車場所には困らない点もうれしいところです。

この他、千代川の大支流である八東川のさらなる支流、吉川川も駐車スペースにはこと欠かないからおすすめです。ただし、この川は上流に酪農家が多く、風向きによっては牛の排泄物のきつい匂いが鼻をつくという難点があります。

いずれの渓においてもこの時期は虫の発生が多いと予想されます。そのため長袖の服を着用するなど皮膚の露出を極力避けるのが賢明です。私自身は千代川筋ではヒルにつかれたことはほとんどありませんが、最近は支流によっては出現も聞くので注意して下さい。

そして、来見野川、細見川、赤波川などの支流ではクマ注意の看板が設置されています。これには十分に注意すること。実際に出没することもあるようなので源流志向の方はクマ対策が欠かせません。

聞くところによると、空いたペットボトルをへこませる音が効果的らしいです。熊鈴はないよりマシですが、鈴の音にクマが慣れて驚かなくなったとも聞きます。それに瀬などでは鈴の音がかき消されるとの指摘もあります。

なお、この時期の足ごしらえとして、解禁時に重宝した厚手のハイチェストウェーダーは暑くて蒸れるので適しません。アユタイツにウェーディングシューズという組み合わせが軽快に動きやすいのでおすすめです。

釣行メモ

千代川漁協
HP http://www.hal.ne.jp/sendai-n/
電話番号 0858-85-0853
遊漁券 日券3,500円
年券5,500円

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