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神明間なら大物奪取も可能!! マダイ狙いの実践的手法を解説
投げ釣りにおけるマダイ狙いはひと晩かけてじっくりと…みたいには遊べませんが、潮を読んでタイトな時合を狙うテクニカルな釣りも楽しいものです。例としてあげる神明間のパターンを参考にしていただき、タイミングよく釣行して美しく輝くトロフィークラスを手にして下さい!!
(文:松尾幸浩)
私がマダイを狙う主な釣り場はホームグランドである神明間の波止や沖に突き出た埋立地です。このエリアでは例年4月下旬から30〜40㌢級を主体とした美しいサクラダイが釣れだします。そして、5月中旬から6月の中旬までのひと月にはジャンボクラスが狙える最高のチャンスを迎えます。近郊では夢のサイズといえる70~80㌢級までヒットした実績もあるだけに期待に胸が膨らみます。
また、その後も晩秋の11月ごろまでは十分狙えます。さらに近年は、それ以降も釣行を重ねて年末年始ぐらいまで良型を釣っている人がいると聞きます。その気ならかなり長い間狙えるターゲットだといえます。
マダイの好釣果を引き寄せる基本戦略
神明間の釣り場における最大の特徴は、激流で有名な明石海峡に面しているために潮の流れが速いことです。大潮の引き潮時には川のように流れ、たとえ60号の大オモリでもあっという間に流されます。それだけにポイントと潮回りの選択がとても重要となります。
マダイ狙いの釣り場とタイミングとの考え方
このエリアの釣り場は基本的に南に面しており、潮流は込み潮時だと西へ、引き潮は東へ流れます。そのためアジュール舞子や大蔵海岸といった大きな埋立地の釣り場であれば、込み潮の場合は南西の角、引き潮なら南東の角で釣るようにすれば速い潮流も意外と苦になりません。これが明石海峡周辺を釣る場合のポイント選びの鉄則といえます。
潮流が速い釣り場では潮止まりが狙い目といわれます。確かに潮が止まると仕掛けを流されることもなく釣りやすいですが、潮流に乗って移動するマダイは潮が止まるとほとんど餌を追いません。目安としては、三脚に置いた竿のラインがピーンと張る流れ具合がベストです。タラ〜ンとラインが垂れた状態の潮流ではマダイはまず食わないため、私は休憩タイムとしています。
そして、例外はあるものの基本的には魚の警戒心が薄れる夜の釣りが前提となります。その夜に選んだ釣り場に応じて込み潮、引き潮のいずれを狙うのか判断し、タイトなチャンスを集中的に釣って大物のアタリに期待するのがいつものパターンです。
ただし、近郊の釣り場では人が多いことがネックとなります。しっかりと潮を読んで釣り場を選んでも、行ってみたら先客がいたということは日常茶飯事。先客が帰るまで待っていたら一番のチャンスを逃すことになるため次の手を考えなくてはなりません。
もうすぐ込み潮というタイミングならほとんどの人は南西の角に釣り座を取っているはずです。それならと次の釣り場に行って南西角が空いていればラッキーですが、潮回りのよい日にそれは期待できません。このため時間があるのなら込み潮はパスし、次の引き潮を狙って早々に南東の角を押さえるというのが一策です。そちらは込み潮時なら空いていることが多いものです。
以上のような場所の選択ができるように2~3個所の釣り場候補を事前にピックアップしておくことがマダイ狙いでは欠かせません。
マダイ狙いのタックル&餌考察
潮流が速い釣り場では30~40号の重いオモリを使うことが多いため、丈夫な並継ぎ竿の33~35号にパワーのある大型リールという組み合わせがスタンダードとなります。
道糸は潮流を受ける抵抗と飛距離を考えると3号としたいところですが、各所に点在しているシモリや障害物による根掛かりを考慮すると4号+テーパーラインという仕様が無難です。オモリはL型天秤+六角オモリという組み合わせとし、30~40号の号数を潮流によって使いわけています。
ハリスは、大型マダイの他にカンダイやスズキなどもヒットすることを考慮して8号通しで2㍍と長めにしています。そして、ハリはビッグサーフ17号の1本とし、その上部に発光玉を3個入れる仕様としています。
餌は、マダイの特効餌とされるコウジとタイムシが一番。コウジは1匹掛けでハリ先を出してセットします。タイムシは、よく動く頭の部分の食いが特に良好です。そのため頭部は絶好の時合に使うようにし、それ以外の時間は4㌢ほどにカットしてつけています。
この他、地元で取れたイチヨセ(フクロムシ)も大型には定評ある餌ですが、最近は餌店に置いてあることがほとんどないので自分で取るしかありません…。
マダイ狙いの実践パターン
アプローチの基本パターン
夜のマダイをスムースに狙うには釣り場へは明るい間に入り、狙ったポイントにタコツボや刺し網などのブイが浮いていないかを確認することがまず大事です。そして、込み潮を狙うポイントでは干潮の潮止まりから、引き潮のポイントでは満潮の潮止まりから準備しておきましょう。マダイは止まっていた潮が動きだす瞬間に餌を最も追うように思います。このタイミングには仕掛けがポイントへ必ず入っているように潮時を確認しておきましょう。
込み潮のポイントでは干潮の時刻が午後6時ごろになる潮回りがベストです。薄暗くなりかけたときに込み潮がゆっくりと動きだすというのはヒット率が非常に高いタイミング。潮の動きバナを逃してはいけません。
ただし、潮が速い釣り場では時合といえども竿数を増やすのは禁物です。トラブルが多発してチャンスを逃すことになりかねません。多くても3本に留めましょう。
同じ意味で使用するラインの太さやオモリの号数を合わせることも忘れてはいけません。それぞれの号数が異なると仕掛けの流れ方がかわり、オマツリが頻発するので注意しましょう。また、流し過ぎにも要注意。適度に落ち着くオモリを選ぶことの他、仕掛けがポイント(シモリ回り)をはずれたら投げ返すなどの手返しが欠かせません。
そして、大型マダイに有効なのが「サソイを入れる」ことです。ときどき大きく竿をあおって仕掛けを浮かせると、浮いた餌が海底に落ちるまでにマダイが飛びつくことがよくあります。投げたままの状態では餌が見つけられないことが多いのでしょう。個人的には、時合には5分に1回はサソイを入れています。それが効果的になるようハリスを長くしているわけです。
この他、込み潮のポイントを満潮まで狙ったら、時間があるなら引き潮のポイントへ移動して狙うのが理想的です。多少の移動で両方の潮が狙えるアジュール舞子や大蔵海岸のような埋立地はひと晩粘るときは重宝します。
アプローチの応用パターン
神明間のマダイ釣り場では100㍍以上の遠投で狙う場合がほとんどです。そのエリアは砂泥底にシモリが点在するシチュエーションとなっており、潮流に乗せた仕掛けをシモリ回りで止まるようして狙うスタイルがベストです。このため適度に流れるようにオモリの号数を調整したり、3号、4号、5号などとラインを使いわけるなどの工夫も欠かせません。正面へ向けて遠投して45度ぐらいまで流すという基本パターン以上に流れるようならオモリを重くしたり、ラインを細くするというのが使いわけの1つの目安となります。
アタリから取り込みまでの要点
そして、夜釣りなのでアタリは竿先ライトで確認します。また、私のようにクイックドラグ搭載のリールを使う場合は、潮流によってラインが出ないように少し締め気味にドラグを調整することでドラグ音にてアタリをとることができます。
アタリのパターンは多様ですが、ジーッとラインを引き出して走る場合は50㌢までの中型が多いです。大型は「コンコン、グイーッという小さめのアタリを合わせるとズシッとしたすごい重量感!!」ということが多いように思います。
いずれにしてもアタリがあればドラグを締めて大きく合わせましょう。合わせが緩いとバラす確率が高まるため、バシッと確実に合わせて下さい。
マダイは他の磯物と違って8号ハリスを切るほどのパワーはありません。掛けたらゆっくりと慎重に寄せればOKです。ただし、重いからとポンピングして巻き取るのはNG。ラインのテンションが緩むことによるハリはずれの恐れがあるからです。そうならないように同じ速度でゆっくりと巻き取るのがやり取りの基本です。
取り込みには玉網が必須です。普通の玉網では入らない超大物も期待できるエリアだけに、私は80㌢枠の玉網を常に近くに用意しています。また、魚を誘導する場所を明るい間に考えておくことも取り込むうえでは重要です。とにかく取り込み時にあわてるというのがバラす原因のナンバー1です。釣り座の回りも整理し、落ち着いてランディングできる態勢を整えておきましょう。
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