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ラクに釣るなら境水道に注目!! アイナメ+αの投げではずさないベストスタイルを追求

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春先の日本海は何かと厳しい場面が多いだけに、アイナメをターゲットにするにしても車横付けができるなどラクに釣れるフィールドでカレイ・キス・ソイ・スズキも含めた多彩な魚種と遊ぶスタイルがおすすめです!!

(文:中村 毅)

日本海におけるアイナメ狙いの投げ釣りは年々厳しくなる傾向にあります。波の穏やかな日に渡船利用の沖磯に上がるなどすればそれなりに釣果が期待できますが、天候的に渡船が出ることが少ないですし、磯へ上がったとしてもポイントをはずすと寒くてハードな割に大した釣果に恵まれない恐れもあります(磯のアイナメは春になってからの方が無難です)。

そのため、この時期の日本海でアイナメを狙うときは、他魚がいろいろと期待でき、車の近くで竿を出せるといった具合に体力的にラクで集中力が持続するパターンの釣行をメインにしています。日本海では夕まづめにアタリが集中することが多いですから、そのような感じで日没まで、もしくは夜釣りもある程度する方が何かと楽しめるものです。

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夜釣りも視野に入れて竿を出すのがおすすめです。

そして、このような釣りが特におもしろいのが車横付けの好ポイントが多いことで知られる鳥取県と島根県の境水道です。ここなら車中での休憩も簡単ですし、近くのコンビニで温かい弁当を仕入れたり、メンバーと交互に近くの食堂でゆっくり食事をすることも可能です。さらに境港の駅前には立派な銭湯があるうえ、周辺には立ち寄り温泉もあります。釣り、グルメ、温泉の車中泊釣行が可能とあってお気に入りの釣り場になっています。

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境水道大橋の近くのポイントです。境水道の一帯にはこのように釣りやすい場所が多いのも魅力です。

境水道の投げ釣りで狙うアイナメ+α戦略

境水道のアイナメシーズンは冬から春という感じです。どちらかといえば他魚も多い春がハイシーズンですが、2月中から十分に釣果が期待できます。3月中旬以降ならさらによく、他魚の食いも活発になってきます。

狙えるアイナメのサイズは30~40㌢クラス。びっくりするような大物は出ませんが、ここのアイナメは夜間にも結構釣れるのでソイ・スズキを含めた夜釣りも楽しめます。また、日中はイシ・マコのカレイにスズキ、そしてキスも期待できるのはご存知の通りです。

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この時期にも良型のキスが期待できるエリアです。

潮時によって釣り場を決定!!

境水道は急潮が通るエリアとあってポイント選択は潮に合わせることになります。たとえば、境水道大橋の付近、宇井の東の埋立地、森山の郵便局周辺、外江のカーブといった水道の幅が狭いところの釣り場は潮位差の大きな日、とりわけ下げ潮時を釣るのは大変です。長潮や、潮の動きが少ない小潮が釣りやすくなります。

その点、小野田セメントの付近、江島大橋の島根側(水道の奥部)、森山岸壁、美保関、長浜あたりは潮位差が大きな日も比較的釣りやすいところです。要は流れが緩やかな時間帯が他よりも長かったり、速い潮が通っても仕掛けを流して釣れるような場所が潮位差の大きな日にも対応しやすいポイントといえます。

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カレイも視野に入れるなら遠投しやすい条件でエントリーしましょう。

ただ、境水道のアイナメ・ソイ・ガシラといった根魚の釣りは基本的に近投がメインとなるので、潮流の影響は比較的小さいものです(潮が飛ぶと竿下に入れた仕掛けでも浮き上がって釣りになりませんが…)。潮が速い場合、遠投で狙うカレイ・スズキ・キスが釣れないことが一番の問題といえます。そもそも春先にアイナメを沖で釣ったケースはあまりありません(初夏は沖でも食う感じですが…)。

アイナメ&他魚狙いのアプローチパターン

アイナメ狙いのタックル&餌

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アイナメ狙いでは根掛かり対策が求められます。

境水道のアイナメ狙いにおけるポイントは捨て石の切れ目付近が基本となります(夜のソイもこのパターンで釣れています)。そのため仕掛けは根掛かり対策を重視したセッティングとしています。

道糸は8号ほどの太めのPEを通しで使用。それ以下の仕掛けは、丸セイゴサーフ15号をセットしたフロロ6号20㌢のハリスを直結したサルカンに、20号程度のオモリを結んだ5号5~10㌢の捨て糸をセットする仕様で挑んでいます。

餌はアオイソメの房掛けやマムシ、ユムシなど。夜のソイにはサンマの切り身やイカも使いますが、アイナメは虫餌にしか食わない感じです。

他魚狙いのタックル&餌

仕掛けを遠投し、止まるところまで流してアタリを待つというパターンで挑む沖めの他魚狙いでは、道糸にナイロン4号+力糸、オモリに遊動天秤35号というセッティングで挑みます。仕掛けは、2本のハリの餌がまとまることでアピールできる80㌢程度の先バリダブルタイプを用います。長い方はハリス7号10㌢にトーナメントカレイか三越うなぎの16号、短い方はハリス7号5㌢に丸セイゴサーフ14号という組み合わせとしています。

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2本のハリの餌がまとまってアピールする仕掛けで釣っています(これは夏場のタイムシ使用時の写真ですが…)。

餌はユムシ、アオイソメ、マムシ。ハリスが長い方のハリはマムシを通してからアオイソメを2匹掛け、短い方のハリにはアオイソメを3匹といったつけ方をすることが多くなります。また、非常に食いがわるいときはマムシの上にパワーイソメをつけたりもします。虫餌とは異なるあの匂いがきくのか、パワーイソメを併用した竿にだけ釣れることも過去にありました。

近投、遠投ともに広範囲をサーチ

釣り方の基本スタイルは、遠投で仕掛けが止まる状態なら沖の他魚狙い、遠投が無理な流れであれば近投でのアイナメ狙いに専念するという形になります。近投でも仕掛けが落ち着かないときは竿を上げて休憩するか場所を移動するのが賢明です。

近投の仕掛けは捨て石の上も含めてあちこちに投げてみることです。近くに係船があればその際を狙ったり、その下に流し込むのも有効です(絶対に引っ掛けないようにして下さい)。

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仕掛けを横に流す以外にも縦に引いてから再び流すという具合に探ることでより広範囲をサーチできます。

沖め狙いでは仕掛けが止まる場所がポイントになりますが、それが1つというわけではありません。ほどよい流れのときには竿で仕掛けを手前に引くと、また流れだして別のところに止まるという形で段階的にポイントを探ることもできます。アタリが遠いときは試して下さい。

また、潮しも側の岸壁に係船が並んでいて他の人が入れない場合などは思い切って仕掛けを流すのもおもしろいです。もちろん流し過ぎては回収不能になりますが、うまく流れを利用してポイントを広げることは必ず釣果に繋がります。

境水道のアイナメ狙い実践釣り場ガイド

境水道大橋下〈鳥取県〉

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近投でアイナメ30〜40㌢を2〜3匹、ソイ30〜40㌢を1〜2匹、遠投でカレイ25〜35㌢を1〜2匹、スズキ40〜80㌢を1〜2匹、キス20〜25㌢を2〜3匹という釣果を期待したい釣り場です。

釣期は2〜4月(2月中旬と3月下旬がピーク。3月初旬は厳しいです)。上げ潮時は左角、下げ潮時は先端が狙い目。遠投、近投ともに仕掛けの止まったところでアタリを待つスタイルで狙います。

潮の流れが非常に速いところなので長潮がベスト。日によって上げ潮の時間が短いこともあります。

北西風が強いときは対岸の橋下でも同様の釣果が望めますが、車を横付けすることはできません。また、橋脚に仕掛けを流し込むように釣るぶん根掛かりが多くなるため、仕掛けの予備は多めに用意しましょう。

境港市花町岸壁〈鳥取県〉

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近投でアイナメ30~40㌢を1〜2匹、ソイ30~40㌢を1〜2匹、遠投でカレイ30~40㌢を1〜2匹、スズキ40~80㌢を1〜2匹、キス20~28㌢を2〜3匹という釣果を期待したい釣り場です。

釣期は2〜4月(2月中旬と3月下旬がピーク)。上げ潮時は、近投で仕掛けを流して止まるところでアタリを待つスタイルが有効です。

北西風が強いときは宇井岸壁や森山岸壁へ移動するのが得策です。アイナメの釣果は近ごろあまり聞きませんが、カレイ・スズキは有望です。また、チヌ・キスも期待できます。

太平洋セメント前〈鳥取県〉

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近投でアイナメ30〜40㌢を1〜2匹、ガシラ20㌢を2〜3匹、ソイ30〜40㌢を1〜2匹、遠投でスズキ40〜80㌢を1〜2匹、カレイ30〜40㌢を1〜2匹という釣果を期待したい釣り場です。

釣期は2〜4月(ピークは3月末~4月始め)。近投は潮の動きがある時合(上げ潮時)、遠投は長潮、若潮、小潮最終日の潮止まり(上げ潮時)が狙い目です。

カレイに関しては東側にある鳥取県漁連前が有望です。120㍍以上の遠投が必要(この距離で流心の深みに入ります)ですが、地形が少しへこんでいるぶん潮の影響を受けにくく、大潮時でも上げ潮なら仕掛けが止まります。

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