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投げ釣りタックルのメンテ方法を紹介|やめられまへん!! 投げ釣りはっ【オッサンの気ままな釣り日記編】No.15

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投げ釣りタックルのメンテは厳寒期のエエ暇つぶしになりまっせ

ターゲットの活性が極端にわるくなる厳寒期は、投げ釣りの釣行回数が減るものです。そんなときに行ないたいのが日ごろおろそかになっているタックルのメンテナンスです。今回は滅多にしないものぐさなオッサンが行なうタックルの清掃&整備の方法を紹介させてもらいまひょかな♪

(カメラ/文 中本嗣通)

毎度です

低水温によって投げ釣りのターゲットの活性が極端にわるくなってしまう厳寒期。おかげで海へ向かう腰がグッと重くなり、釣行回数が自然と減ってしまうのが例年のお決まりパターンでんな。でもネ、貴重な休日を自宅の居間でムダに過ごすってのは実にもったいない…。そんな厳寒期の空き時間にこそ、きたる好シーズンに備えて酷使しているタックルのメンテナンスに励むのが正しいキャスターの姿勢やと思いまっせ。

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磯投げにて大型のカワハギが狙える時期が待ち遠しいでんな。その好期までにきちんとメンテをして…♪

てなことで、今回はものぐさなオッサンが滅多と実行しないタックルのメンテナンス作業がお題となります♪

投げ釣りロッドのメンテナンス

まずは投げロッドのメンテナンスからです。

並継ぎロッドは風呂場で丸洗いしてから陰干しによる乾燥という方法が簡単なうえ、最も効率的かつ効果的です。

一方、振出タイプは完全に乾燥するまでやたらと時間がかかることから通常は丸洗いを避けがちですが、たまには風呂場のシャワーで隅々まで念入りに洗浄することも必要でっかな。

尻栓を取ってからロッドの表面をスポンジなどで洗い、シートやガイドといった金属部分の細かい個所の隙間は古い歯ブラシを使って汚れや塩分を掻き出す方法がベターです。このとき、洗浄の水膜によってロッドの継ぎ目に引き起こる〝固着〟には要注意。もちろん、固着を誘発する潤滑性のある洗剤などの使用も控えた方が無難ですわ。

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振出ロッドは、シャワーで念入りに洗ってからのばした状態と縮めた状態で自然乾燥させます。

でっ、振出タイプの通常のメンテは、最初にロッドをのばして表面についたキズの有無の確認する作業からスタート。実釣にともなう細かく浅い擦りキズ程度ならともかく、破損の原因となり得る大きなキズが気付かぬうちに入っていないかをチェックします。また、何らかのアクシデントによって各遊動ガイドのリングにラインを傷付けるキズや割れなどの破損がないか、フレームの歪みや樹脂部品にも割れや欠損がないかを調べてやりまひょ。これらのチェックで深刻なダメージが見つかった場合は、早めのパーツ交換が大きなトラブルを防ぐための最良最善の策です。

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各種保護剤やオイル・グリスなど、これだけのアイテムを揃えればメンテは万全でっせ♪

その後は水拭きで汚れやゴミをきれいに拭き取ります。そして、水気を拭き取ったらのばした状態で乾燥。さらに縮めた状態で1~2日ほどかけて陰干しを行ないます。完全に乾燥したらロッドの表面や金属部分に保護剤を塗布し、乾拭きして尻栓を装着すれば完了です。

投げ釣りリールのメンテナンス

これも釣行時のアクシデントによる破損箇所がないかを最初に細部まで確認します。特に、放出時にラインをキズつけるスプール前部の深いキズ、可動部における動きのスムースさ、回転時の異音などは細かくチェック。内部の機構関係で著しい異常が見つかれば下手に触らず、迷わずメーカーへ修理に出す選択が無難でっせ。

可動部分といえば、ラインローラーはこまめに分解して清掃、調整をしておきたいものです。ローラー内部に詰まり溜まった汚れは古いオイルとともに歯ブラシと綿棒で取り除き、新たに純正品のベアリング用オイルを注入してローラーの滑らかな回転をキープ。また、状態によっては内部のギア類へのグリスアップもお忘れなく。

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ラインローラーは特に念入りに清掃したいでんな。

ボディー~ハンドルは濡れタオルで汚れを落とし、やはり「保護剤の塗布→拭き上げ→乾燥」といった手順で仕上げます。さらに、ベールやハンドルノブの基部、スプールにあるスプリング式のラインストッパーといった可動部品には純正のオイルをスプレーしておけばOKです。

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ベールやハンドルノブの基部といった可動部のオイルアップも忘れずに!!

そして、メンテ時には新しいラインをスプールに巻きかえるのがベストですが、PEラインは替えスプールへ「逆巻き」することでその寿命をのばすことが可能です。汚れと塩分を取るために濡れタオルで挟みながら2個の替えスプールへ巻き取る作業を順次繰り返し(このときに「リサイクラーDS」などの巻き替え専用器具があれば便利)、再び元のスプールへ巻き戻すときにフッ素樹脂などのコート剤を含浸させてやれば放出性やさばきやすさなどの性能がよみがえってくれます。

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PEラインは逆巻きすることで長く使うことができまっせ!!

その他、投げアイテムのメンテナンス

三脚はロッドと同じく洗浄からの水切りを十分に行ない、陰干しで完全乾燥させます。その後、可動部や脚の表面にオイルや保護剤を添加して仕上げます。

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忘れがちな三脚もきちんとメンテしましょうね。

玉網やクーラーに魚のキツい匂いが染みついているときは、塩素系の食器洗剤を薄めた水にひと晩ほど浸け置きしておけば完全消臭できまっせ。なお、乾燥後のクーラー内部にはフッ素系の保護剤を塗布しておけば次回の洗浄時に汚れがサッと落ち、イヤな魚の臭いも残らないのでおすすめですわ。

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ボナンザスプレーのようなフッ素系の保護剤をクーラーの内部に塗布するメンテ方法はおすすめでっせ!!

さて、以上の作業を4~5セット分の竿&リールに行なうとともに、その他の関係グッズのメンテ、及び汚れた防寒服などの洗濯までを行なうと結構なボリュームとなります。まっ、釣行しない休日だからこそ実行可能なプランやと思うので、丸1日をかけてジックリとメンテ作業に励むのもエエかもしれまへんで

【中本嗣通プロフィール】

1959年に北河内で産湯につかり、中学1年生から投げ釣りオンリーで釣歴を重ねる。『関西のつり』誌の愛読歴は43年、執筆歴は28年を数え、まさに関つりと共に人生を歩む。「口上は一流、釣技は二流、釣果は三流」が座右の銘でんねんわ 投釣倶楽部大阪会長。
■ブログ…https://ameblo.jp/yameraremahen/

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