安定感抜群!! 中紀・大引のイシダイ・イシガキダイ|木村俊一的イシダイストーリー vol.9 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

安定感抜群!! 中紀・大引のイシダイ・イシガキダイ|木村俊一的イシダイストーリー vol.9

イシダイストーリー9-17

最良の時期を逃してもイシダイ好況。近郊の大引は安定感抜群

私が会長を務める石鯛釣技会の磯釣り大会を和歌山県大引の磯で開催した。当初はイシ物が最もよく釣れる10月下旬に開催する予定であったが、悪天候の影響で11月中旬に順延。それでも当日はイシダイ・イシガキダイが連発。全体で30匹ほど上がった釣果からは大引の魚影の濃さを改めて実感することができた

(カメラ/文 木村俊一)

11月11日(日)、和歌山県・大引の磯で『第17回 石鯛釣技会磯釣大会』を開催した。

大引の磯は、京阪神の底物師からは近郊の好釣り場として断トツの人気を誇っている。釣れるイシ物の中心が中〜小型ながらも人気があるのは、魚影が素晴らしく濃く、安定した釣果が上がるからだろう。アクセスしやすいぶん上物、底物を問わず釣り人が絶えず入釣していることがたくさんの餌の供給につながり、魚が集まるという好循環が生まれている釣り場だといえる。

天気さえよければ好釣果が上がり、準備した賞がすべて割り当てられて余った賞品をジャンケンでわけ合うという心配はないと思っていた。ところが、近年の気候変化の影響もあるのか気がかりだった天候がわるく、2週間の順延となってしまった。予定通りなら最もよく釣れる10月下旬の開催であったのに残念。なかなか理想通りに事は運んでくれないものである。

開始早々からイシ物のアタリが連発!!

大会当日は北風がよく吹いていたが、何とかすべての釣り場を使える状況とあって開催の運びとなった。順延によって23人へと参加者は減ったが、夜明けとともに各ポイントへ散らばって熱戦が展開された。

私は前 勉、西口元晴の両氏と白崎沖のオオクラへ渡った。昨年の大会ではアシカの親と子でいい釣果が出ていたことが影響したのか、上野渡船の番であったアシカ親には沖向きと地向きにわかれて8人も渡っている。その点、オオクラは一般の底物師含めて4人だけのゆったりとした竿出しとなった。

イシダイストーリー9-19
  • イシダイストーリー9-5

    私はオオクラの船付き横の平場で竿を出した。

  • イシダイストーリー9-4

    前さん(手前)と西口さん(奥)はオオクラの高場で竿を出した。

  • イシダイストーリー9-9

    高場はこのように足場に高さがある。

  • イシダイストーリー9-7

    オオクラのハナレは白波が飛んでいた

私は高場の本命場所を避けて船付き横の平らなところで竿を出した。3人とは離れているぶん魚の反応がでるまでに時間がかかるだろうが、のんびり楽しむことができる。そう思っていたが、釣りとはわからないものである。実際に釣り始めてみると、裏潮になる上り潮(満ち潮)にもかかわらず私にも遜色なく早々にアタリがで始めた。

そして、第1号は前さんの竿にきた。上がったのは37㌢のサンバソウクラスである。早々のアタリに「今日は1日中食うのと違うか? ここは下り潮がいいから」と前さん。実際にその通りになった。この1匹めから間隔を置いてボツボツとアタッてくる。

イシダイストーリー9-1

1匹めをキャッチしたのは前さん。36㌢のイシダイが食ってきた。

やがて私の竿に38㌢のイシガキダイと41.5㌢のイシダイが飛びついてくれた。東角に入った方も38㌢のイシダイと42㌢のイシガキダイを釣り上げた。それ以外にもアタリが多かったようで、餌切れのために早々に納竿された。

イシダイストーリー9-2

私の1匹めは38㌢のイシガキダイだった。

イシダイストーリー9-3

続い41.5㌢のイシダイがヒットした。

そして、下り潮の流れが緩んできた午後2時、私の竿に44㌢のイシガキダイがヒット。終わってみればこの魚が優勝魚となった。

イシダイストーリー9-11

納竿前の午後2時に44㌢のイシガキダイがヒットした。

イシダイストーリー9-13

当日の釣果。近場ながら釣果の安定感は抜群である。

本命と目されていたアシカは3位となった木戸義晴さんの39㌢にとどまった。2位の43.8㌢は白崎のビシャゴで上がった。昨年はイシダイのアタリがまったくなかった釣り場だが、今回は松田繁雄さんが良型を釣り上げた。このように、みなさんの釣果を見ていると、当初の予想がくつがえされた形となった。

イシダイストーリー9-20
イシダイストーリー9-21
イシダイストーリー9-10

白崎とビシャゴ。当日はビシャゴもよく釣れた。

私が渡ったオオクラでは8匹のイシダイとイシガキダイが姿を見せてくれた。近場における1日の釣果と考えれば文句はないだろう。そして、大会全体では30匹ぐらいのイシ物が釣れていた。10月にはさらなる好釣果が上がっていただけに「予定通りに大会ができていたら50㌢級も出ただろうし、何倍もの数が釣れていたのに…」と上野船長は残念がっていた。ともあれ、誰もケガもなく無事に終了でき、本命が釣れてくれたのだから大会は大成功といってよいだろう。

イシダイストーリー9-15

当日の入賞者。

イシダイストーリー9-16

当日の参加者。順延になったのは残念だったが、楽しい大会になった。

お世話になった上野渡船のスタッフのみなさん、大会運営に尽力していただいた河東副会長、参加いただいた会員のみなさんにお礼申し上げます。

釣行メモ

上野渡船
HP http://minnaga.com/uenotosen/
電話番号 0738-65-1222
0738-65-3292
渡船料金 4,000円
イシダイストーリー9-8

当日は上野渡船さんにお世話になった。

〈木村俊一プロフィール〉

生活のすべてを捧げて没頭するほどのイシダイ釣り愛好家。「釣れなくてはおもしろくない」を信条として全国各地で竿を出し、柔軟な実釣スタイルでコンスタントに釣果を上げてイシダイ釣りの魅力を発信し続けている。
年間釣行回数約100日。自己記録はイシダイ71.5㌢(重量の最大は7.3㌔・71㌢)、イシガキダイ(クチジロ)84.5㌢・11㌔。尼崎市にて底物釣りのプロショップ「木村商」を経営。1952年生。

こちらの記事も要チェック!!

木村俊一的 イシダイストーリー vol.4【屋久島のイシガキダイ】

木村俊一的 イシダイストーリー vol.5【屋久島のイシガキダイ】

木村俊一的 イシダイストーリー vol.6【愛媛県武者泊のイシダイ】

徳島・日和佐のイシガキダイ釣り|木村俊一的 イシダイストーリー vol.7

良型連発!! 中紀・大引のイシダイ釣り|木村俊一的イシダイストーリー vol.8