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【投げ釣り】カレイ・初夏まで遊べるプランニング Part.1 淡路島エリア

初夏カレイ1-7

【淡路島のパターン】
福良と仮屋に注目。
結構遅い時期まで実績あり!!

花見のカレイをいつまで追うかは考え方しだいだが、意外と遅い時期まで狙えるのは確かだし、魚体はどんどん厚くなっていくわけで…

(文:矢野圭延)

天候の安定が必須条件。
大潮よりも中潮狙いで!!

春のカレイ狙いは乗っ込みのシーズンよりも難しいというか、当たりはずれが多いといわれる。なぜなら、低気圧の通過で大荒れの日があったかと思うと、その後に寒の戻りがあったりして海況が安定しないからだ。このため狙うべき日の決定には潮的な条件も重要だが、それよりも天候や気温、そして水温の動向が大切な要因となる。

およそ釣行予定日の1週間ぐらい前から天候や気温の変化を気象情報などでしっかりとチェックし、その日に悪条件が重なりそうなら思い切って予定を変更するぐらいの勇気が必要だ。理想的なのは好天が数日続いて海況が落ち着いたタイミングである。サンデーアングラーが選べる条件には制限があるが、釣行日が何かしらの悪条件に見舞われそうなら可能な限りその影響が小さいと思われる場所を選ぶなどの工夫をしたいものである。

初夏カレイ1-3

天候、水温、潮回りなど、よりよい条件をきちんと見きわめることが好釣果につながる。

また、潮回りに関しては一般に小潮よりも大潮の方がよいようにいわれるが、必ずしもそうとはいい切れない。カレイの好ポイントの多くは潮流が速く、大きい潮の日は遠投できる時間帯が短くなりがちだ。特に関西圏の釣り場の多くは大潮だと早朝に満潮を迎える釣り場が多いので、満潮前後のチャンスタイムが短く、夜明け後の釣りが下げ潮メインになって上げ下げ両潮を狙いにくくなってしまうからである。

そういう意味で私が最も好むのは中潮の3~4日めだ。これが休日に当たるなら間違いなくカレイ狙いで釣行するほどお気に入りの条件である。急潮流のポイントでも中潮なら比較的流れが緩い時間が多く、満潮時刻が遅いので上げ潮、下げ潮の両潮狙えるなどメリットが多い(その潮でも天候がわるくて泣く泣く釣行の回避を余儀なくされることがあるのが春のつらいところですが…)。

なお、満潮の前後が必ず釣りたい時合候補であるのにかわりはないが、いろいろと経験を重ねるうちに干潮の前後にチャンスが訪れるケースが思った以上に多いと感じるようになった。特に干潮からの込みハナ、いわゆる「干底返し」タイミングはカレイに限らずどんな魚でもビッグチャンスである。できることなら干潮前後にも粘り強く釣りたい。特に大型のイシガレイは干潮前後によく釣れるように感じているのは私だけではないはずだ。

初夏にも釣れそうな
淡路島のポイント例

〈花見シーズンが比較的長い〉
南淡・福良漁港

南淡路の福良湾周辺には乗っ込みカレイで有名なポイントが多いが、中でも実績が多いのが福良漁港だ。南北のL字波止と間に挟まれたT字波止の3本の波止(内2本は立入禁止)で構成される漁港だが、カレイの実績が比較的多いのは南側のL字波止である。

初夏カレイ1-5

L字波止で一番のポイントはコーナー付近。理想は上げ潮ならⒶから投げて左に流し、下げ潮ではⒷから投げて右に流すパターンである。下げ潮時はⒷの沖に潮目が形成される。

餌はマムシをメインにアオイソメを使う。乗っ込みシーズンにアオイソメでしか食わないことがあったので、アオイソメも多めに持参している。

ここは比較的遅い時期までカレイが釣れると定評がある息の長い花見の釣り場である。遅い時期までカレイにこだわるときは候補のひとつと考えよう。ただ、ここでは頭上に低く垂れさがった電線があってサイドスロー気味にしか竿を振れないことを覚悟すること。それを嫌ってこの釣り場を避ける釣友もいる。

また、波止付け根外側には漁船の給油所があり、午後になると漁船が次々と給油に訪れて釣りにくくなる。波止ぎりぎりにやってくる漁船もいる。道糸沈めをしっかりと波止際に沈めてトラブルを回避し、船の往来を妨げないように。また、港内での駐車時も十分な配慮が必要だし、波止への立ち入りが制限されている場合はそれにしたがうこと。

〈ノリダナ撤去の直後が激アツ!?〉
東浦・仮屋一文字

淡路島では底引き網を引く漁船が多いが、仮屋一文字の沖向きにはノリダナが設置されていて網が引きにくい環境になっている。そのぶんカレイが残っていると考えられる。ただし、ノリダナの位置は年回りによって異なる。たとえば、ノリダナが一文字からかなり離れた場所に設置されたシーズンには一文字の外向きも網が引かれ、カレイは釣れてもチョイ投げで、遠投は全滅との話だった。好釣果を得た年回りは、ノリダナが一文字からかなり近く、投げて届くような位置に設置されていた記憶がある。このことから仮屋一文字の花見ガレイはノリダナの設置状況に左右されると考えてもいいようだ。

また、ノリダナは例年4月の最終日曜日前後に撤去されるらしく、その直後の仮屋近辺ではカレイの爆釣があるとの話も聞いている。

ここでは私もマコガレイの40㌢オーバーまで釣っている。春はかなりの数の40㌢クラスがマークされているシーズンである。型物のスズキ・クロダイ・アイナメが混じることも多いので好況ならかなり楽しめるだろう。

初夏カレイ1-4

ポイントⒶ…北側の森一文字との間から外向き一帯までの約90度を広角に狙う。内向き寄りはどちらかといえば乗っ込み期によいが、春はシモリを探るとアイナメの良型も釣れる。

ポイントⒷ…カレイに加えてスズキ・クロダイの実績も多いところ。近投から遠投のエリアまで広く探るパターンで攻める。

ポイントⒸ…外向きはもちろん内向きで40㌢オーバーの実績もある。捨て竿感覚で1~2本内向きに投げておくとおもしろい。

ポイントⒹ…ノリダナが近くに設置してある場合、その際を一番狙いやすいのがここ。ノリダナをタイトに狙いたい。

ポイントⒺ…私はここで40㌢オーバーを釣っている。対岸の大波止との水道筋狙いがおもしろい。

なお、どのポイントもテトラ際に実績がある。テトラの隙間に入れた仕掛けにカレイが食ったこともあるだけに、必ず際狙いも試してみたい。それと下げ潮時に時合がくることが多いことも覚えておきたい。

渡船は森渡船(090・3711・8419)。土、日、祝のみ営業。

状況の変化に対応しやすい
仕掛け使いでスムースに!!

初夏カレイ1-1

13号クラスのハリを使っているが、これで期待以上?のサイズにも対応できている。

カレイ狙いでは2本バリの吹き流し仕掛けが一般的だが、私はたいてい松葉型2本バリ仕掛けで釣っている。これだと2本のハリにつけた餌が近くに配置されるのでカレイに目立つのではないかと思ってのことである。

私は自分の仕掛けのことを変形段差松葉仕掛けと呼んでいて、松葉式にありがちなカラミを減少させるようにしている。この仕掛けのポイントはハリスの長さを枝バリと先バリで同じにすること。枝バリの出る位置は段差になっているため同じ場所に餌が落ち着くことはなく、同じ長さにすることでハリス以下の部分がほぼ同じ重量になるためヤジロベエのようにバランスを保ってからみにくくなる。

初夏カレイ1-2

ハリス以下のバランスをほぼ同じにすることでカラミが軽減できる変形段差松葉仕掛け。

初夏カレイ1-6

ハリスは餌取りが多いときはブラックタイプを使い、フグが多い場合はチモトをパイプで保護する。餌取りが少ないときは普通タイプのハリスにタコベイトなどをつけて目立たせるようにしている。花見のシーズン初期はまだ水温が低いため餌取りが少なく、水温が上昇していくと餌取りが増えていくと思われるので、数パターンの仕掛けを用意して状況に応じてすぐに変更できるようにしておくわけだ。フグの餌取りが多くてハリスをかじられたり、切られたりすることが多い場合はチモトにカラミ止めパイプを瞬間接着剤で固定する方法がかなり有効だ。ハリス交換が50㌫程度は少なくなる。

以前、和歌山県の某漁港で8月中旬にマコガレイの30㌢オーバーを釣った経験がある。そのカレイはものすごく身が厚くてとてもおいしかった。花見の本番はもちろん5月以降までがんばってコンディションのよいカレイの手応えと美味を経験していただきたい。

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