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【投げ釣り】カレイ・春型釣り場のポテンシャル Part.1 鳴門~阿南エリア

春型カレイ釣り場7

大型アイナメの乱入に期待して
潮通しのよい場所でフルキャスト!!

〈徳島県〉鳴門~阿南エリア

手前のカケアガリや漁港のミオ筋を釣るのは忘れずに、基本的には沖めを中心に攻略するのが徳島方面の花見シーズンを最高に楽しむためのノウハウだから…

(文:太田豊博)

カレイのフィールドはいろいろあるが、ここでは徳島県の鳴門~阿南周辺における春のシーズンのカレイ狙いについて、私の釣行パターンを紹介したい。

時期的にマコガレイの30㌢クラスをメインに40㌢級も期待できるし、アイナメの魚影も濃いエリアである。どの釣り場に入るときでも良型カレイにアイナメが混じるパターンの好釣果を期待したいものである。

〈釣り場考察〉
春先は深場、盛期は河口回り、
初夏は大きな湾内に注目!!

春型カレイ釣り場2

本格的な春を迎えるとカレイ・アイナメともに型物が狙える小鳴門筋は要注目。

春先といえる3月上~中旬に釣行するなら比較的水深のある釣り場をセレクトする。これは初冬に産卵し、いったん深場に落ちたカレイが再び浅場へ戻ってくるタイミングだということで、当初は水深のある場所が有利だと考えているからだ。

たとえば、埋立地の先端部、港の沖にある一文字波止はよい狙い目である。具体的には津田一文字、小松島一文字などがその条件に当てはまる。

本格的に春を迎える3月下旬~4月下旬ならもっと浅いエリアでも十分釣れるようになる。特に海岸線から少し出っ張った地形の場所、逆に海岸線が凹んだ場所などはおもしろく、釣行前には空撮のポイントガイドなどでイメージをふくらませながら釣り場を選ぶことになる。

この時期の釣り場の代表格は和田島海岸、那賀川尻、辰巳新田、小鳴門筋や西条など。いずれも良型のアイナメも期待しながら楽しめる場所である。

5月上旬以降の初夏でもカレイは十分狙えるが、釣り場によってかなりムラがあるのでどこへ行くかで悩むことが多くなる。どちらかといえば、奥行きがあって深い湾内などはカレイが落ちるのが遅いようで、椿泊の湾内などはよい狙い目になりそうだ。

状況は水温で大きくかわるから…

春のカレイを狙う場合、過去のデータにある釣れた潮回りや時間などをわかる範囲で分析して釣行先を考えるが、その際は目をつけた釣り場付近の海水温をネットの海況情報などでチェックするのも重要だ。水温が例年より低めなら、最初に思った場所に比べて水深のある釣り場を選ぶなどして条件的なズレを補正していく。

鳴門~阿南方面は川尻のポイントも多いエリアだが、そういう場所を狙うときは雨の影響も考慮する。基本的に雨の直後は避け、好天が2~3日続いたら狙い目の候補に加えるぐらいが無難だ。

春の港内ポイントには期待せず…

私の場合、そこが初冬の乗っ込み期に狙える場所なら、基本的に春先からの戻りガレイも狙えると考えている。ただし、同じ釣り場でも春と秋ではヒットポイントが違うことは多い。秋は近投でも釣れるが、春は沖の深みを100㍍以上の遠投で狙わないと釣れないといった極端な釣り場もあるものだ。

特にハズレを引きやすいのは港内のポイントだろう。秋に接岸する個体は産卵するのにリスクが少ない港の中へもよく入っているが、春先の港内ではそこに居ついたカレイしか釣れないように感じる。

春の狙い目は基本的に潮通しのよい場所だ。波止の先端回りやコーナー付近に釣り座を構え、潮目を狙うスタイルがマッチすると思う。ただ、そんなエリアでもきれいな砂底よりも砂泥底の方がカレイに関してはよいようで、そのあたりの見きわめも重要だ。

〈アプローチパターン〉
時合までにポイントを把握。
的確に狙い目へ投げわける!!

春型カレイ釣り場1

好時合を集中的に釣れば良型の確率は一気に上がる。

「カレイは潮を釣れ!!」といわれる通り、潮の動きに敏感であり、私は潮の動き始めに口を使う魚だと認識している。干底の前後30分、満潮の前後30分がベストタイムになることが多いので、必ず潮時を調べておいてその時間帯は特に集中して打ち返す。

餌はマムシをメインにアオイソメとユムシを使う。餌取りから解放されてカレイをじっくりと狙えるのも春の釣りのいいところのはずだが、この時期も場所によってはショウサイフグやヒガンフグが多くて激しい打ち返しを要求される場面がある。私としては鳴門、もしくはそれ以南まで走って餌切れで早仕舞いというのは納得がいかないので、基本的に春でも餌はたっぷりと持参する。竿3本で1日釣るならマムシとアオイソメ、ユムシで計5000円というのが最低ラインだ。

餌取りが多い状況が続くときは小ぶりのユムシを先バリにつけ、枝バリにマムシかアオイソメをつける形で対応する。また、ユムシを半分にカットしたものをつけてから、その下に他の餌をつけるのがよいこともある。ワンパターンにこだわらず、いろいろな餌使いを試す方がいいだろう。

込み潮時はミオ筋も要チェック!!

基本的に狙うポイントは波止の先端回りやコーナーの外向きだが、先端で竿を出す場合は込み潮で港内に潮目ができるときにはミオ筋にも1~2本投入する。確率が高まるチャンスタイムこそ広範囲をフォローしたい。

効率よく釣るためには朝の1投めから遠投して一帯のカケアガリの位置を把握することも重要だ。そうしてポイント候補をはっきりさせておかないと、肝心の潮がわりに仕掛けを置くべき場所が絞れない。ベストタイミングに各竿が自信を持ってアタリを待てるポイントに入っていること、それが釣果アップにつながると思う。

なお、仕掛けは吹き流し式で全長120㌢の2本バリとしている。カレイバリ14号にフロロハリス8号というしっかりしたもので、エダスにフロート玉を1つ入れる他、パール玉などのアクセサリーも使っている。