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寒期も”浅め”が基本!! 串本エリア攻略のカギを解説|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.32


緊急事態宣言が発出される前に訪れた串本・樫野でのグレ釣りを紹介いたします。今回の釣行でカギとなったのは「深いタナを捨てること」と「潮がわりで状況が一変する」という2点です。その点を意識したことで尾長グレの連発を楽しむことができました!!
(カメラ/文 上田泰大)
串本エリアのグレは浅く釣るのが鉄則
緊急事態宣言が発出される前の1月10日、所属する京友磯釣クラブのメンバーとコロナ対策を万全にしたうえで和歌山県串本・樫野の磯へ行きました。
寒波の影響で気温が低く、北西の風がかなり強いという状況の中、5時に出船して風裏になる「西の長島」という磯に3人で上がりました。
周囲が明るくなったタイミングで東の長島との水道側の①に釣り座を構え、00のウキにハリス2ヒロという仕掛けで刺し餌をゆっくりと沈めてみます。しかし、刺し餌が残ったまま戻ってきます。
3投ほどしたところで仕掛けを変更。ドン深の地形とあって思っていた以上に魚のタナが深いことと、横風とサラシの影響で仕掛けが舞い上がらないようにとウキをBに変更します。そして、竿2本ほど前へ投入し、3ヒロのタナからウキをゆっくりと沈めて深いタナを探ってみます。
今回使用したウキはソルブレPFフカセMサイズです。 撒き餌はこのような配合としました。グレパワー遠投は調整用として磯バックへ入れておきます。なお、刺し餌はいろいろと持参しましたが、生の沖アミが最もよかったです。 すると、半ヒロほど沈んだウキが速度をかえて視界から消えました。その直後にガツンッと竿にきた手応えはあきらかにグレでありません。やがて姿を見せたのはイズスミです。
深く入れ過ぎるとイズスミが釣れるようなのでウキ下を2ヒロ半へと浅くします。そして、その仕掛けを右へ向かう潮に乗せて流すと、25㌢ほどの尾長グレがヒット。続いて24㌢ほどのグレが釣れました。だだし、いずれも納得できるサイズではありません。そこで、今度はさらにウキ下を浅くするとともに、投入点を磯から離してみます。
30㌢までのグレはリリースします。 串本界隈のグレ釣りは浅いウキ下をキープして釣るのが基本です。寒の時期でも2~3ヒロぐらいで釣れることが多く、深く入れると大型他魚が釣れる確率が高くなります。
低気温ながらも水温が高い今日は、浅いタナを狙ってもイズスミやサンノジなどの他魚がよくアタります。このようなときは強引なやり取りを意識します。
魚とのやり取りを楽しみたい気持ちを抑え、大型他魚が掛かったらラインをいっさい出さずに引きを竿で溜めます。それで動きが止まればリールをゴリ巻きして一気に浮かせます。こうするとやり取りにかかる時間を短縮できます。トーナメントでは他魚とやり取りもタイムロスになるため、できるだけ早く終わらせることを意識したいものです。
時間の制約があるトーナメントでは、大型他魚が掛かったときは強引なやり取りが求められます。 もちろん、グレであることがわかれば慎重にやり取りします。その違いを見わけるのはさほど難しくありません。基本的に、合わせたときに止まるのがグレ、一気に走ってしばらく止まらないのが他魚というのが判断の目安となります。また、グレは走りが止まってからのやり取りでこちらへス〜ッと寄ってくる、大型他魚は頭をこちらへ向けずに水平に移動したり頭を振る、という違いもあります。
良型クラスのグレであれば比較的すんなりと浮いてくるはずです。 潮がわりで状況が一変して尾長グレが連発
さて、以上のような対処が必要な大型他魚が多いことから裏手にある②の釣り座へ移動します。こちらは先客がおられるうえに向かい風の影響で流す範囲が狭いことから仕掛けを止めての釣りとなります。
こちらも大型他魚が多く、釣れるグレは30㌢弱まで。キープできるサイズがなかなか釣れません。
②のポイントへ移動しましたが、やはり大型他魚が多くてキーパーのグレがなかなか釣れません。 続いて先端の釣り座へ移動しましたが、波とサラシが強くて釣りにならず。それで潮がかわるまでしばらくお昼休憩としました。
休憩後は最初の釣り座の横となる③に入ります。潮がわりによる変化があることに期待しての移動です。実際、当初は右へ流れていた潮が左へ流れており、前方にある磯の手前に潮目ができているなどの変化が見られます。
③の釣り座に入ってみると、いい雰囲気が漂っています。 これはチャンス!! と遠投して潮かみから仕掛けを入れると、すぐにグレのアタリがでました。しかし、食い込みがわるくてハリ掛かりしません。それならとハリスを1号へ落としてみます。
これが正解!! 潮が左へ流れる30分ほどの間に30~35㌢の尾長グレ連続で釣ることができました。
短時間ながら尾長グレが連発しました。 串本エリアでは浅めのタナを意識することが大切であることを再認識できました。 メンバーもまずまずの釣果を上げていました。 串本エリアのグレは潮の変化に非常に敏感です。潮がわりで急に入れ食いになることもあるので最後まで諦めずチャレンジして下さい。
最後になりましたが、上田泰大の常勝トーナメント思考を今年もよろしくお願いいたします。
釣行メモ
永田渡船 HP https://minnaga.com/nagatatosen/ 住所 和歌山県東牟婁郡串本町樫野1024-17 電話番号 090-3824-5206 料金 4,500円 備考 ■弁当あり(500円)
■磯渡し時間は季節によって変動。要問い合わせタックルデータ
撒き餌
※沖アミは6㌔マルキユー・グレパワーV9徳用 マルキュー・遠投ふかせTR マルキユー・爆寄せグレ マルキユー・グレパワー沖撃ちスペシャル —マルキユー・グレパワー遠投 刺し餌 マルキユー・くわせオキアミスーパーハードM マルキユー・くわせオキアミV9M マルキユー・特鮮むきエビ — アミノ酸αと活性起爆材・グレにつけた生沖アミ マルキユー・アミノ酸α マルキユー・活性起爆材・グレ 竿 シマノ・BB-XSPECIAL SZⅢ 1.2号500/530 — リール シマノ・BB-Xハイパーフォース2500DXG 道糸 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.5号 ウキ ソルブレ・PFフカセM-B — — ハリス 東レ・スーパーL EXハイパー ハリ ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ
【上田泰大プロフィール】
釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。■ブログ:グレトーナメント全国制覇への道
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