※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
尾長グレの気配も濃厚!! 魅力的な串本・須江での夏の釣りを紹介|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.31
夏のグレ釣りは餌取りへの対応が大変ではあるものの、しっかりと対策を講じれば良型の尾長グレの強い引きを味わえるなど大きな魅力があります。寒の時期には渡礁しにくい超1級磯にも上がれるチャンスも高まるだけに要注目です。今回訪れた南紀串本の須江も良型の尾長グレ混じりの釣りが楽しめますよ!!
(カメラ/文 桑原英高)
夏の初めの釣りといえば、どこの釣り場でも小サバに悩まされるのが恒例です。黒潮の影響が強いぶん、その影響を受けなかった南紀方面の沖磯でさえ今年は小サバだらけで釣りになりません。例年であれば見老津の沖の黒島での半夜の尾長狙いがおもしろい時期ですが、小サバが湧きに湧いてどうにもなりません。
「小サバがいなくなるまで辛抱だな…」と思って我慢していると、串本の須江では小サバがいなくなり始めたとの情報が入りました。それならさっそく…と、釣友の岩橋君と松林君に声をかけて6月27日に釣行する予定を立てました。
想像以上の大ウネリ。安全に釣れる山崎へ
いつお世話になっている、しょらさん渡船の船頭さんに前日に電話を入れて聞いた話では「梅雨前線の影響でウネリがかなり高いですが、2番回りの磯割りだからヒラトコの船付きでやれるでしょう」ということでしたが、船に乗って沖に出てみるととんでもない大ウネリが沖から押し寄せています。大荒れに強いヒラトコの船付きも渡礁できるかどうかギリギリの状態です。
「厳しいな~」と思っていると「他の渡船は出ていないようなので山崎に行きますか?」と船頭から提案がありました。危険な状況で竿を出すのは避けたいので迷わずOKします。
通夜島の北側にある山崎は波が高い状況でも竿を出せるほど荒れ模様に強い磯です。湾内向きの釣り場とあって釣れる気がしないという人も多いですが、40~50㌢クラスもよく上がっている実績場です。特に、寒の時期や荒れ模様の日にはおもしろい釣りができる可能性が高まります。
②の釣り座あたりが本来の船付きですが、ウネリがあるため西側の船付きで下船することになりました。そのぶん遠くなった釣り座まで重い荷物を運ばなくてはならずに汗ダクになります。
荷物を運ぶのが面倒だという岩橋君は船付きで竿を出すというので、大好きな②の釣り座へ入ることを考えます。しかし、様子をうかがうと、ときおり波しぶきをかぶりそうです。そこで、山崎では一番高い①の釣り座で竿を出すことにしました。
松林君が③の釣り座へ入ると、船付きで竿を出すといっていた岩橋君がこちらへやってきて②の釣り座に入りました。その結果、頭から何度も波をかぶって全身ビショ濡れに…(笑)。
見られなかった餌取りが時間経過とともに登場
撒き餌は、沖アミ6㌔にⅤ9徳用、遠投フカセスペシャル、沖撃ちスペシャルを各1袋配合したものを用意しました。また、セパレートバッカンにはボイル沖アミ1.5㌔を入れています。
水温が高い夏場は餌取りが多く、狙い通りのポイントにビシバシと撒き餌が決まらなければ思うような釣果は望めません。その点、撒き餌がしっかりとまとまる配合餌の沖撃ちスペシャルは使い勝手が良好です。着水した地点の視認性もよいので今の時期には必須だといえます。
なお、刺し餌は生とボイルの沖アミを使いわけることにします。
まずはG4のウキを通したハリスにジンタンの7号を2段に打ち、ウキ下1ヒロに合わせた仕掛けで様子をうかがいます。
この時期なら撒き餌を打てば大量の餌取りが湧き上がるはずですが、小魚1匹さえも姿を見せません。ピックアップした仕掛けのハリには刺し餌が残ったままです。
それならと、ウキ下を3ヒロまで一気に広げてみます。しかし、変化はなし。潮がほぼ動いていない(動いてもやや左に流れる程度)だけに、しっかりと流れだせば魚も動き始めるはずです。
しばらく我慢して釣っていると、潮がゆっくりと左へ流れだしました。すると、足もとの海面近くへ一気に湧き上がり始めたチョウチョウウオなどの餌取りとともに、手のひらクラスの木ッ葉グレも姿を見せ始めました。
ハリスに打ったジンタンを2つともハリ上5㌢まで下げ、撒き餌の外側、内側と刺し餌を入れる位置をかえながら探っていると、25㌢クラスのグレが食うようになりました。しかし、時間の経過とともに海面が真っ青になるくらいに木ッ葉グレが湧いて手に負えない状況になってきました。
良型口太グレが登場!! 雰囲気良好の激流の到来でさらに…
足もとへ大量に入れた撒き餌で木ッ葉グレを釘付けにし、撒き餌を打っていない沖へ仕掛けを投入すると刺し餌が残ります。それならと、ウキ下をやや深めの2ヒロとしたうえで撒き餌がきいているかいないかのところを重点的に狙ってみます。
すると、ウキが横走りするアタリがでました。「また木ッ葉かな?」と思って竿を立てると、ドンッ!! 今までとは違う重量感が手もとに伝わります。木ッ葉クラスばかり釣っていると、サイズが少しよいだけで引きがメチャ強く感じます。やがて海面に浮いたのは37㌢くらいの口太グレです。
同様のパターンで同サイズの口太グレを追加した後、潮の流れが急に速くなって激流となりました。山崎でこれほどの激流を見たことがありません。
よい雰囲気になってきたことからウキ下を1ヒロへと一気に詰め、ジンタンをウキの真下へと寄せて完全フカセ仕様で挑みます。
前方に出始めたしっかりとした潮壁の手前に撒き餌をバンバンと入れて木ッ葉グレを集めます。そして、潮壁の向こう側に少量の撒き餌と仕掛けを入れて待っていると、すぐさま竿をひったくるアタリがでました。1号の竿を根もとまでヒン曲げるほどの強烈な引きとあって「良型の尾長グレかな?」と一瞬思いましたが、ゴツゴツといった変な感触がときおり伝わってきます。この引きはイズスミでは?
パワフルな引きで抵抗するためなかなか姿が見えませんでしたが、やがて海面に浮いたのは思った通りにイスズミです。イズスミも45㌢クラスになればかなり強烈な引きを見せますが、今回使用した1号竿のクレバーハントにパワー不足は感じませんでした。変な突っ張り感はなく、きれいに曲がるぶん気持ちよくやり取りが楽しめました。
尾長グレもヒット!! さらに強烈な引きが…
同じパターンで釣っていると、竿をひったくるアタリがまたでました。イズスミを釣った後なので引きの強さは物足りませんが、上がってきたのは35㌢クラスのきれいな尾長グレです。
やはりこのパターンがよいようで同サイズの尾長グレを2匹追加しました(この間に重量感が結構ある引きの魚を2度掛けましたが、いずれもチモト切れでバラシに終わりました)。
その後、今日一番の強烈なアタリ!! 竿が根もとから曲がり、リールからはジリジリとドラグ音が響きます。重量感たっぷりながらも上品な引きとあって「グレなのか?」と期待感が高まります。ところが「デカい尾長やろ!!」と岩橋君が叫んだ瞬間に竿先が跳ね上がってしまいました(泣)。
それからはしばらく沈黙状態でしたが、潮が少し緩んだタイミングで岩橋君の愛竿であるイソリミテッド1.2号が大きく曲がりました。相手はなかなかの引きを見せますが、竿の秘めたるパワーに観念して良型の口太グレがすぐに海面へ横たわりました(港に帰ってからしょらさん船頭の厳しい検寸を受けた結果、43㌢でした。ちなみに、しょらさん船頭は40㌢以上でないとグレと認めてくれません。笑)。
この後、松林君が良型をゲットしたあたりから潮がかわったたのか、30㌢前後の口太グレが連発するようになりました。釣ってはリリースの繰り返しという状況のまま16時に納竿となりました。
この時期の須江は、セシマをはじめとした通夜島回りで尾長グレの回遊が見られます。また、お客さんが少ないため、寒の時期にはなかなか上がれない超1級磯も選び放題となります。楽しい釣りが期待できるので、暑さに強い方は行ってみて下さい!!
釣行メモ
HP | http://www.syorasan.jp/ |
---|---|
住所 | 和歌山県東牟婁郡串本町須江 |
電話番号 | 090-3465-2626 ※電話での問い合せや予約は午後9時まで。 |
料金 | 4,500円 |
餌店 | フィッシングベース海クン(0739-45-8450) |
タックルデータ
竿 | シマノ・ファイアブラッドグレ クレバーハント | ||
---|---|---|---|
リール | シマノ・BB-X ハイパーフォースC3000DXG S | ||
道糸 | ゴーセン・リミテーション磯フォルテッサ1.75号 | ||
ハリス | ゴーセン・フロロファイタールーツX1.75号 | ||
ハリ | ONIGAKE・極軽グレ6号 | ||
撒き餌 | マルキユー・グレパワー沖撃ちスペシャル | ||
—
|
|||
マルキユー・グレパワーV9徳用 | |||
マルキユー・遠投フカセスペシャル | |||
【桑原英高プロフィール】
こちらの記事も要チェック!!
※文章・写真・記事などのコンテンツの無断での転用は一切禁止です(詳細はサイトポリシーをご確認下さい)。