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新品の輝きが復活!! 円すいウキのリペア方法を紹介|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.30
釣りに行けない自粛状況の中、暇つぶしとして道具の手入れをされている方も多いことでしょう。とはいえ、すでにメンテし尽くしたという方もおられるのでは? そこで、今回はちょっと手の込んだメンテといえる円すいウキのリペア作業を紹介いたします。ぜひ参考にして下さい!!
(カメラ/文 桑原英高)
コロナウイルスの影響で釣りに行けず、暇な休日が続いていますね。家の中で釣り道具をいじったり、手入れをしたりして気分を紛らわせている方も多いことでしょう。
もっとも、釣り具のメンテナンスといっても道具を洗ったり、リールに注油するといった手軽な方法が一般的だと思います。このコーナーを主に読まれている磯のフカセ釣りファンの中には、ウキをお湯に浸けて洗うという方もおられることでしょう。
さて、そのウキですが、みなさんも相性のよいアイテムがあるかと思います。たくさん持っていても実際に使うのは限られており、他のアイテムに比べて傷が入るなどボロボロになるのが早いということはないでしょうか? 長く使うほど多くの魚を釣っているぶん愛着がわくため、傷だらけになると悲しくなるものです。
そこで、今回は傷だらけになった円すいウキに新品の輝きを取り戻させるリペア方法を紹介させていただきます。ただし、ここで紹介するのは私が使用する自作ウキのように、ラインを通す穴にSICリングが装着されていないタイプの方法です。リングつきのウキをリペアする場合は、使わなくなったウキでうまくいくかどうかを試して下さい。
また、リングがないウキに関しても使わなくなったウキで練習していただくことを推奨します。失敗しても自己責任ということでお願いいたします(笑)。
円すいウキのリペア方法の工程動画
円すいウキのリペア作業で用意する道具
用意する道具は以下の通りです。
■木工用小型旋盤(ウッドレース)
■400番程度のサンドペーパー
■ハリスの切れ端
■ツマヨウジ数本
■1液性のウレタン塗料
■作業台(ツマヨウジが刺さる穴を開けた木片)
■電動ドリルorハンドドリル
■ラジオペンチ
【円すいウキのリペア工程①】塗装の密着性を高めるペーパーがけ
まずはサンドペーパーでウキに傷をつける作業を行ないます。ペーパーを当ててウキ全体に傷を入れることで塗装の密着性が高くなり、コーティングが剥がれにくくなります。この作業を行なわないと少しの衝撃で塗装が剥がれるという不具合が生じやすくなります。
ペーパーがけをするときは木工用の小型旋盤を使うのが便利です。それがなければハンディータイプの電動ドリルで代用可能です。それもなければ手でペーパーがけをすることになりますが、仕上がりの美しさという点では均一性を得られる旋盤や電動ドリルに分があるといえます。
旋盤の場合、ウキ穴の内径にあったシャフトを用意します。ウキ穴よりもシャフトが細い場合は、適度な太さのハリスの切れ端をスペーサー的にウキ穴へ通すことでウキの空回りを防げます。
セットが完了したらウキがブレないように旋盤を回しながら位置を微調整し、均一に傷がつくようにウキ全体に400番程度のサンドペーパーを当てます(なでる程度の力加減で十分です。強く当てるとウキの色まで削れて取り返しがつかなくなるので注意して下さい)。
【円すいウキのリペア工程②】ウレタン塗料でのコーティング
ペーパーがけが終われば塗装です。この作業であらかじめ用意しておきたいのが作業時にウキを保持する作業台です。この台は、ツマヨウジが刺さる穴を2個所(塗装用と乾燥用)開けることから板などの木片が適しています。ウキが安定するならかまぼこ板などでも構いません。
塗装用の穴は余分なウレタン塗料を流し落とす際に使用します。乾燥用の穴は文字通りウレタン塗料を乾燥させるために使う穴です。それらを1個所の穴で行なうと、余分なウレタン塗料が流れ込んだ穴に乾燥させるウキのツマヨウジを刺すことになり、硬化後は穴の再利用ができなくなる恐れがあります。かまぼこ板のように使い捨てであれば1個所で構いませんが、台の再利用を考えるなら2個所開けておきましょう。
ウレタン塗料は1液性のものを使います。2液性のエポキシなどの塗料は調合の割合を誤ると硬化不良になるので私は使いません。1液性のものは釣り具店のルアーコーナーなどに置いているかと思います。
ドブ漬けの方法と注意点
ペーパーがけをしたウキをウレタン塗料にドブ漬けします。このとき、ウレタン塗料がウキ穴へ入らないように上下ともにツマヨウジを刺しておきます(ツマヨウジは、下側はウキがすべて漬かるレベルまで短くして、持ち手となる上側は折らずに使用します)。
ドブ漬け後、したたり落ちるウレタン塗料が切れたところで作業台の塗装用の穴へ持ち手側のツマヨウジを刺します。この後、余分なウレタン塗料が流れ落ちるのを待ちます。約30秒が目安ですが、ウレタン塗料の粘度によって待ち時間はかわります。粘度が高い場合は1分ぐらい待つのが無難です。きちんと流れ落ちなければウレタン塗料がコブ状になり、仕上がりがわるくなるので注意して下さい。
ちなみに、ウレタン塗料がついたツマヨウジを手で触るとベタベタになるので、ラジオペンチなどのつまむ道具を使って下さい。
なお、比重のあるウレタン塗料でコーティングすると、ごくわずかにウキの浮力が落ちる場合があります。精度の高い0以下の低浮力のウキの場合、マイナス浮力になることがあるのでリペアはおすすめしません。逆にいえば、精度のわるいウキ!?であれば、この作業を3~5回繰り返すことでG6~G8程度の浮力を落とすことができます。
【円すいウキのリペア工程③】仕上げはウキ穴の掃除
塗装の際にウキ穴にウレタン塗料が流れ込み、場合によっては穴詰まりすることがあります。1日乾燥させた後、仕上げとしてウキ穴とできるだけ同じ太さの電動ドリルかハンドドリルで穴の中を掃除します。
その後、ウレタン塗料がカチカチに硬化するには1週間程度かかります。リペア後すぐの使用はNGです。
円すいウキのリペア作業工程まとめ
作業の流れをまとめると…
①サンドペーパーを当ててウキに傷をつける
②ウレタン塗料にウキをドブ浸けして1日乾燥させる(ホコリや虫などの異物がないところで行なうこと)
③1日乾燥させたらウキのパイプ内に残ったウレタン塗料をドリルで掃除
…という流れです。
くれぐれも自己責任の元、傷が付いた円すいウキのリペア作業をしてみてはいかがでしょうか?
以上の工程を踏まえて解説動画を再チェック!!
円すいウキのリペアグッズ
【桑原英高プロフィール】
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