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良型グレ続出で要注目!! 好調の中紀・田杭の釣りを紹介|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.27
中紀のグレが絶好調です。中でもアツい釣果が上がっているのが田杭の磯です。日ムラはあるものの、40㌢前後が主体とあって楽しい釣りとなるのは請け合いです。口太グレはもちろん、尾長グレの目もあるだけにしばらくは目が離せません!!
(カメラ/文 桑原英高)
中紀のグレ釣りが好調です!!
11月ごろから食いが上向いた和歌山の各釣り場ですが、わるい潮が入ったのか12月を迎えたところで釣果のムラが激しくなりました。前日に爆発的に釣れた磯が翌日にはまったく食わなかったりと、的を絞り切れない状況が続きました。そんな中、12月11日に釣友の丸谷さんと中紀の田杭の磯にアタックしました。
田杭は低くて小さな磯が多く、これからの時期によく吹く北西の風が強くなると船止めとなることが多くなります。それでも、近年では数・サイズともに南紀の磯をはるかに上回るグレの釣果が出ており、和歌山県下では一番おもしろいといっても過言ではない釣り場だといえます。
紀伊水道へグッと突き出た地形とあって上げ下げの潮がまともに通ることから、沖磯の中には離島さながらの激流が走るところがあります。そのように潮通しがよいため、水温が安定しているときにはさまざまな魚が竿を曲げてくれます。口太グレや尾長グレ・イサギに関しては40㌢オーバーはもとより50㌢クラスも十分狙えます。また、メジロなどの青物の回遊があるなど釣り場のポテンシャルは計りしれません。
そんな好釣り場の中で選んだ磯は、中紀で最も沖にあるロケーション抜群の小バエです。40㌢後半までのグレが20数匹という釣果が前日に出ていたことと、今までに何度も竿を出したことがあるにもかかわらず痛い目にあったことがないというのが選択した理由です。要するに「小バエなら釣れるだろう」といった軽い気持ちでの選択です。渡礁後も「あわてて竿を出さなくてもすぐに釣れるだろう」と余裕をブッこいていましたが…。
予想外の大苦戦。グレはおろか小魚の姿すらない!?
撒き餌は沖アミ6㌔にマルキユーのⅤ9徳用、沖撃ちスペシャル、グレパワーVSPを各1袋加えたものを用意しました。
竿は、大好きなシマノ・BB-Xスペシャル1.2号を久しぶりに使うことにしました。その他、リールにシマノ・BB-Xテクニウム2500DXGS、道糸にゴーセン・リミテーション磯フォルテッサ1.5号、ハリスにゴーセン・フロロファイタールーツⅩ1.5号、ハリにONIGAKE・極軽グレストレート6号と速掛グレ広層攻略6号という仕様としました。そして、本流釣りがメインとなる釣り場とあって0号のウキをセットし、ウキ下を2ヒロとして流れの中へジワジワと沈めていく作戦でスタートしました。
緩やかな下りの潮が流れていることから小バエは初めてという丸谷さんに下り潮の本命ポイントである①に入ってもらい、私は②の釣り座に入りました。
「1投めからアタるかも?」と期待しましたが、何度流しても刺し餌が残ります。それならと、もう少し深いタナを探るために00号のウキに変更。しかし、気配はまったくなし。撒き餌を打っても小魚1匹すら姿を見せない予想外の状況に大苦戦です。
「潮の流れがまだ緩やかだから、もう少し潮が力強く流れ始めれば状況がかわるだろう」と思って釣り続けていると、しばらくして狙い通りに流れが加速し始めました。そのとき、かなり深いところへ入っていた仕掛けを通して穂先に微かなシグナルが伝わりました。
よっしゃ!! と竿を立てると結構な重量感が伝わってきます。しかし、グレの引きではありません。まもなく海面に姿を見せたのは40㌢近いイサギです。お土産用に何匹かキープしようと思いましたが、あとが続かずに沈黙となりました。
深いタナがダメなら浅ダナ。これが和歌山での1つのパターン
しばらく様子をうかがっても刺し餌は残ったままなので深いタナに見切りをつけ、ウキをG5号にするとともにウキ下2ヒロの完全フカセへと変更します。ウキ下2ヒロとはいえ、流れが速いことから実際に刺し餌が流れているタナは1ヒロ前後でしょう。
餌取りが見えないうえ、刺し餌が取られない状況で極端な浅ダナ狙いへと一気に切りかえるのは勇気が必要ですが、これが和歌山での釣りのパターンの1つです。姿は見えないものの、浮きグレのように海面にかなり近いところを漂いながら撒き餌を拾っていることもあるため、浅ダナ狙いへとシフトするのが有効なことがあるのです。
当て潮の跳ね返りを狙うという丸谷さんが③の釣り座に移動したので、①の釣り座へ入って流してみます。すると、狙いが的中!! 穂先にでた小さなアタリを掛け合わせると、重々しい手ごたえが伝わってきました。しかし、直後から前方にあるシモリに道糸が触れるグリグリした感触が伝わってきました。それを回避しようと魚が潮しも側に頭を向けたタイミングで一気に竿を左へ倒して強引に引き寄せます。これがうまくいって魚はシモリの左側に回ってくれました。これでひと安心。あとは強い引きをゆっくりと楽しみます。
ここでは45㌢までの尾長グレが結構アタります。そこそこの引きを見せるこの魚は尾長では? と期待しましたが、やがて浮いてきたのは45㌢弱の口太グレ。それでもグッドサイズとあって納得です。
これがヒットパターンだと考えて同じように流すと、すぐにアタリがでました。しかし、先ほどのグレとは比べものにならないほどのメチャパワフルな引きに対してどうにもならず、前のシモリをかわせないままラインブレイクとなりました。
本命潮到来で良型グレヒットの雰囲気が最高潮
その後、下り潮が止まったことからしばらくの間休憩します。そして、弁当を食べ終えて少ししたころ、上り潮が緩やかに流れ始めました。
この上り潮は中紀の本命潮です。大阪湾方面からの冷たい潮をもたらす下り潮に対し、上り潮は太平洋方面からの温かい潮をもたらしてくれます。それによって水温が上昇すると、魚の活性が一気に上がることが多いのです。
③の釣り座で2人並んで釣り始めると、丸谷さんがすぐに大きく竿を曲げました。かなりよい型のようでなかなか寄ってきません。それでも徐々に寄せていましたが、あと少しというところでラインブレイク。
バラして悔しがる丸谷さんに「これからパラダイスになるよ~」と声をかけると、私にもアタリがでました。丸谷さんのバラシを見ていたので気合を入れましたが、案外すんなりと浮いたのは37㌢ぐらいの口太グレです。
この後、イサギが連発。上り潮が差し込んできたことでイサギが浅いタナへ浮いてきたようですが、これはちょっといただけません。その活性が上がり過ぎるとイサギ祭りになってしまうからです。
その点を懸念している中、丸谷さんが40㌢近いイサギを取り込みました。さらにイサギのアタリが続きそうな状況ですが、なぜだか以降は潮がピタリと止まりました。こうなると、魚の気配がまったくない沈黙が続きます。
潮はフラフラするばかりで安定せず、時間だけが過ぎて納竿時間の16時30分が近づいてきます。「今日はこれまでか」と思ったところ、沖へ向かって潮がわずか流れだしました。そのタイミングを逃さずに仕掛けを沖へどんどん流すと、50㍍ほど沖で小さなアタリがでました。
すかさず竿を立てると、ずっしりとした重量感が伝わってきます。足もとへきてもグングンと突っ込む元気な引きから「尾長グレ?」と一瞬思いましたが、まもなく海面に姿を見せたのは40㌢の口太グレです。
この1匹を最後にこの日は終了。上り潮が止まらずに流れてくれていれば釣果はもっとのびたと思われるだけに残念です。
今年の中紀は、口太に限っては田杭に限らず大型が続出しています。ムラが激しいものの、レギュラーサイズが40㌢前後とあっておもしろい釣りを楽しめるかと思います。
釣行メモ
白井渡船 | |
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電話番号 | 0738-62-2430 |
渡船料金 | 4,000円 ※駐車料金500円が港の管理者に別途徴収される。 |
備考 | ■駐車場へ到着した順に磯の選択権を得られる。 ■前日に出船の確認を行ない、釣行する旨を伝えること。連絡がない場合、他に釣り人がいなければ出船しない。 |
餌店 | 紀の国屋・湯浅店(0737-63-4488) |
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タックルデータ
【桑原英高プロフィール】
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