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尾長グレが連発!! 中紀最北の磯釣り場、矢櫃の釣りを紹介|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.25

そろそろ尾長グレの釣りがおもしろくなると思い、中紀最北の磯釣り場である矢櫃に釣行しました。オセンの猛攻に手を焼きましたが、時合となる夕方を迎えると良型を含む尾長グレが連発。今期の中紀は要注目です!!
(カメラ/文 桑原英高)
中紀最北の尾長グレ釣り場へアタック!!
つい先日まで「暑い、暑い」といっていましたが、ずいぶん涼しくなりました。こうなると中紀方面がおもしろくなりだすということで、矢櫃のヒラバに行ってきました。
今回の釣り座のヒラバです。 今までに何度も紹介している通り、この釣り場へ行くには重い荷物を担いで山道を1時間近く歩かなくてはなりません。渡船を利用する手もありますが、納竿時間が15時というのがネックとなります。というのも、ほとんどといっても過言ではないほど時合が夕方に集中するからです。日中はオセンをはじめとした猛烈な数の餌取りとの戦いとなり、がんばって釣ってもよい型のグレはなかなか釣れません。
この釣り場のグレは「居着き回遊」とでもいえばよいのか、周辺に居着いてはいるものの日中は少し沖の方に出て夕方になると磯近くを回遊するという行動を取る傾向があります。そのためか、渡船で渡らなければならない離れ磯のエボシ、小エボシ、スズメ、セシマ、大磯などでは、餌取りが非常に多くて釣りづらいいものの、うまく釣れば日中でも良型の口太グレや尾長グレがポツポツとでます。
地磯のヒラバでは日中はまったくダメかというと、そうでもありません。ゆったりとした潮の流れでウネリが多少ある状況なら日中でも釣れることがあります。このポイントでの本命潮は西に見える宮崎の鼻方面への上り潮(上げ潮)ですが、最近は逆に流れる下り潮(下げ潮)でも釣果が出るようになっているのでどちらの潮がよいとは一概にいえません。
尾長グレ釣り場であるヒラバへの山越えは超大変です
重い荷物を担ぎ、テクテクと歩いて山越えすること40分、10時ごろにようやくポイントに到着しました。日差しが弱くて涼しい状況ですが、パンツまでボトボトになるほど汗だくです。心臓はバクバクとなり、ゲロを吐きそうなほどの気持ちのわるさに襲われます。それが落ち着くまで30分ほど休憩を取ります。
仕掛けをセットして「さあ、釣り開始!!」と釣り座に立った瞬間、それまで弱かった風が急に吹き始めました。そして、30分もしないうちに北西からの爆風に…。それでも、延々と吹き続ける風ではないのが幸いです。10~30分ほど静かになるタイミングがあることから我慢すれば釣り続けられそうです。
今回使用した集魚材です。 さて、撒き餌は沖アミ6㌔とアミエビ2㌔にマルキユーのグレパワーVSP、アミパワーグレ、遠投フカセスペシャル、V9スペシャルをそれぞれ1袋を加えて仕上げました。ちなみに、アミパワーグレは粒子が粗いので餌取りが多い時期に有効ですが、まとまりがわるくなるため遠投系の配合餌も加えるのが得策です。
これらのハリを使いました。 タックルは図の通りです。竿にシマノ・プロテック1.2号530、リールにシマノ・BB-Xテクニウム2500DXG-S、道糸にゴーセン・リミテーション磯プログレッサ1.75号、ハリスにゴーセン・フロロファイタールーツX1.75号、ハリにONIGAKE・極軽グレ5~6号と沈め探りグレ5~6号というセッティングとしました。
先先よくヒット!! でも、しだいにオセンの大群が…
①の釣り場に立つと、大人が早歩きするくらいの速さで上り潮が流れていることがうかがえます。ひとまず足もとへ撒き餌を入れると、オセンの大群であたりがすぐに真っ黒になりました。この状況では、大量のオセンを足もとに釘付けにしてタテゴとの水道やタテゴの磯際を狙うという、ここでのセオリーといえる攻め方が基本となります。
まずはG2のウキをセット。餌取りが多いことを考慮し、ハリスにG5を2段打ちにしたウキ下1.5ヒロの仕様でスタートします。
大量の撒き餌を入れた足もとにオセンを集めてから向かいにあるタテゴの磯際を狙うとすぐに木ッ葉グレがヒット。4~5投しても同じようなサイズが続くことからウキ下を2ヒロにして木ッ葉グレが釣れるところを外しながら釣っていきます。すると、ほどなくして木ッ葉グレとは違う少し重量感のある引きで30㌢クラスの口太がヒット。矢櫃のグレは今の時期でもコロコロと肥えていておいしそうです。
よく肥えておいしそうな口太グレがまず釣れました。 同じパターンで釣り続けていると、同クラスの口太グレと尾長グレを数匹追加することができました。ところが、撒き餌がきき始めるとサイズが段々と小さくなるとともに、オセンの数がどんどん増えだしました。タテゴまで歩いて渡れるのでは? と思うほど水道内はオセンで真っ黒です。
沖に見えるタテゴとの水道がオセンだらけとなりました。 やがて上り潮が終了。潮が止まっている間、おにぎりを食べて小休止を取ります。磯で食べるご飯はなぜこんなにおいしいのでしょうか?(笑)。
30㌢クラスの尾長グレが連発!!
コーヒーを飲みながらしばらくくつろいでいると、下りの潮がゆっくりと流れ始めました。この潮返しのタイミングが日没前なら絶好ですが、太陽はまだ高い位置にあります。「これだと期待薄だな」と思いましたが、釣り始めると30~32㌢クラスが連発!! それほど大きなサイズではないものの、いつもなら圧倒的に多い口太グレではなく、ほとんどが尾長グレとあって引きも楽しめます。しかし、おもしろいのは最初だけであり、あまりに連発すると欲が出て物足りなくなってきました。
このクラスの尾長グレがよくアタります。 サイズアップを狙って釣り続けますが、サイズはのびずに釣ってはリリースの繰り返しです。それでも、中型のグレが日中からポツポツ釣れるときは夕方の時合にいい釣りができることが多いだけに期待を持って釣り続けます。とはいえ、中型グレが釣れ過ぎの感じは否めません。このサイズは良型が釣れ始める日没前後まで同じように食い続けることが多いので、数が多過ぎるのは懸念されます。
尾長グレの気配が高まる夕方に良型がヒット!!
やがて夕日が水平線に近づきました。「そろそろかな?」と、ゆったりとした下り潮に乗せて仕掛けを流していると、竿をひったくる大アタリが突然でました。一気にのされた竿の角度を急いで立て直します(こんなときでもSUTブレーキなら竿の角度を素早く戻せるので便利ですね!!)。それで瞬時に竿は立ったものの強いパワーの走りをなかなか止められません。「これはデカいな~」と思いながらやり取りしていると、ラインが根に触れた感触が伝わった瞬間にフッと軽くなりました…。
それでも「今がチャンス」と仕掛けをすぐに作り直して投入。すると、すぐにアタリがでました!! 先ほどと比べるとたいしたことありませんが、よい引きで楽しませてくれたのは35㌢クラスの尾長グレ。和歌山ではまずまずといえるサイズです。
和歌山では良型といえる35㌢クラスがヒット!! 日没間近でオセンが消えたことから40~45㌢クラスの尾長グレがいつもよくアタる磯際を狙ってみます。しかし、日没前になると姿を消す居着きの大型カンダイが入れた刺し餌に速攻で食いつきます。掛かっても上物のタックルではどうにもならず、瞬時に切られます。それで消えてくれるかと思いましたが、しばらくすると背ビレが出るほどまで浮いて撒き餌をむさぼったうえで刺し餌に食いつきます。これは手に負えません。
どうにかならないかと、足もとにあるハエ根の上に撒き餌を入れてみます。すると、磯際を占有していた2匹のカンダイが背ビレを出しながらハエ根に乗り上がって撒き餌をむさぼりだしました。その隙をついて仕掛けを磯際に投入してみます。
手の届きそうなところまで寄ってくるカンダイを見ていると、竿先が海中へいきなり突っ込みました。この強烈な引きは間違いなく良型の尾長グレと思った矢先、手応えがなくなりました。よそ見をしていたぶん合わせのタイミングが遅れてハリを飲まれたのかチモト切れです。
その後、先ほどと同様の35㌢クラスをキャッチ。さらに、よいアタリがもう1度ありましたが、チモト切れとなりました。このバラシを機に暗くなったことから終了としました。
当日キープした釣果です。 今年は和歌山県下の各所で30㌢クラスの尾長グレがよくアタッているので今後も楽しみです。次回は40㌢オーバーを目標にしてリベンジを果たしたいと思います。
中紀のグレはサイズにかかわらず大変美味です。 ちなみに、30~35㌢クラスでも中紀のグレは口太、尾長ともにたっぷりと脂が乗っていておいしいです。みなさんもぜひ狙ってみて下さい。
釣行メモ
アリタ釣具店(渡船) 住所 和歌山県有田市宮崎町2496−48 電話番号 0737-83-6404 料金 3,500円 備考 渡船営業は土日が基本。平日も出船できることもあるので要問い合わせ。 最寄りの釣り具店 フィッシングモリタ(0737-82-1122)。
紀の国屋・湯浅店(0737-63-4488)。タックルデータ
【桑原英高プロフィール】
グレ釣りを始めたのは小学生低学年。それから紀伊半島をホームグランドとし、固定仕掛けを基軸とした独自のスタイルでグレを追いかける。トーナメントよりもスレッカラシのグレを攻略するのが得意。シマノフィールドテスター、ゴーセンフィールドテスター、ONIGAKEフィールドテスター、マルキユーフィールドスタッフ。1969年生。
■ブログ:https://ameblo.jp/gureken-hkこちらの記事も要チェック!!
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